「江陵市の料理」の版間の差分

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'''江陵市'''(カンヌンシ、강릉시)は江原道に位置する地域。本ページでは江陵市の料理、特産品について解説する。
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'''江陵市'''(カンヌンシ、강릉시)は[[江原道の料理|江原道]]に位置する地域。本ページでは江陵市の料理、特産品について解説する。
  
[[ファイル:17050201.JPG|thumb|400px|旌善アリラン市場]]
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[[ファイル:17071501.JPG|thumb|400px|鏡浦海水浴場]]
  
 
== 地域概要 ==
 
== 地域概要 ==
[[ファイル:17050202.JPG|thumb|300px|アリヒルズのスカイウォーク]]
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[[ファイル:17071502.JPG|thumb|300px|船橋荘]]
江陵市は江原道の中東部に位置し、江原道の[[東海市の料理|東海市]]、[[旌善郡の料理|旌善郡]]、[[平昌郡の料理|平昌郡]]、[[洪川郡の料理|洪川郡]]、[[襄陽郡の料理|襄陽郡]]と接する。江原道東部の中心都市であり、人口は21万3727人と、江原道では[[原州市の料理|原州市]]、[[春川市の料理|春川市]]に次いで3番目に多い(2017年4月)<ref>[http://rcps.egov.go.kr:8081/jsp/stat/ppl_stat_jf.jsp 주민등록 인구통계] 、行政自治部ウェブサイト、2017年5月2日閲覧</ref>。市の東部は東海岸に面して漁港や海水浴場が多く、西部は太白山脈の一角を成し、雪岳山(설악산)、五台山(오대산)といった名峰を抱える。海と山の両方を楽しめる観光地として人気が高い。ほか、歴史的な見どころとして、1760年頃に建てられた両班の邸宅である船橋荘(선교장)や、東海岸を望む景観のよい楼閣の鏡浦台(경포대)、儒学者の栗谷李珥と、母の申師任堂が生まれ育った烏竹軒(오죽헌)などがある。ソウル(東ソウル総合ターミナル、ソウル高速バスターミナル)から江陵(江陵高速バスターミナル、江陵市外バスターミナル)までは高速バスで約2時間20分~2時間50分の距離。鉄道の場合、ソウルの清涼里駅から江陵駅まではムグンファ号で6時間以上かかるが、2017年末の完工を予定している高速鉄道のKTXでは1時間台前半まで短縮されるとしている。
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江陵市は[[江原道の料理|江原道]]の中東部に位置し、[[江原道の料理|江原道]]の[[東海市の料理|東海市]]、[[旌善郡の料理|旌善郡]]、[[平昌郡の料理|平昌郡]]、[[洪川郡の料理|洪川郡]]、[[襄陽郡の料理|襄陽郡]]と接する。[[江原道の料理|江原道]]東部の中心都市であり、人口は21万0630人と[[江原道の料理|江原道]]では[[原州市の料理|原州市]]、[[春川市の料理|春川市]]に次いで3番目に多い(2023年4月)<ref>[https://jumin.mois.go.kr/ 주민등록 인구 및 세대현황] 、行政安全部ウェブサイト、2023年5月7日閲覧</ref>。市の東部は東海岸に面して漁港や海水浴場が多く、西部は太白山脈(テベクサンメク、태백산맥)の一角を成し、雪岳山(ソラクサン、설악산)、五台山(オデサン、오대산)といった名峰を抱える。海と山の両方を楽しめる観光地として人気が高いほか、歴史的な見どころとして、1760年頃に建てられた両班の邸宅である船橋荘(ソンギョジャン、선교장)や、東海岸を望む景観のよい楼閣の鏡浦台(キョンポデ、경포대)、儒学者の栗谷李珥(ユルゴクイイ、율곡이이)と、母の申師任堂(シンサイムダン、신사임당)が生まれ育った烏竹軒(オジュコン、오죽헌)などがある。[[ソウル市の料理|ソウル市]]からのアクセスは、東ソウル総合ターミナル、ソウル高速バスターミナルから、江陵市の江陵高速バスターミナル、江陵市外バスターミナルまで高速バスで約2時間20分~2時間50分の距離。鉄道の場合、[[ソウル市の料理|ソウル市]]の清涼里(チョンニャンニ、청량리)駅から江陵駅まで高速鉄道のKTXで約1時間30~40分の距離である。
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*江原道の由来
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:朝鮮半島の中東部を占める地域を広く[[江原道の料理|江原道]]と呼び、高麗時代の1395年に江陵市、[[原州市の料理|原州市]]の頭文字を取って名付けられた。
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*江陵市の由来
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:江陵市の江は、市中心部を流れる南大川(ナムデチョン、남대천)に由来し、陵は城山面(ソンサンミョン、성산명)地区に位置する冥州郡王陵(ミョンジュグンワンヌン、명주군왕릉)に由来するとの説がある。冥州郡王陵は、新羅の王族であり高官職を歴任した金周元(キムジュウォン、김주원)の陵墓。第37代宣徳王の死後に次代の王として推戴されたが、のちの第38代元聖王との抗争に敗れたため、現在の江陵市へと落ち延び、やがて冥州郡王として奉ぜられた。金周元は江陵金氏(カンヌンキムシ、강릉김씨)の始祖である。
  
 
*2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピック
 
*2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピック
:2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピックの一部競技は江陵市でも開催される。江陵スピードスケート競技場や、江陵アイスアリーナ、江陵ホッケーセンター、江陵カーリングセンター、関東ホッケーセンターで、スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー、カーリングなどの氷上競技が開催される。
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:2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピックの一部競技は江陵市でも開催された。江陵スピードスケート競技場や、江陵アイスアリーナ、江陵ホッケーセンター、江陵カーリングセンター、関東ホッケーセンターにおいて、スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー、カーリングなどの氷上競技が開催された。
  
 
== 食文化の背景 ==
 
== 食文化の背景 ==
[[ファイル:17050203.JPG|thumb|300px|コンドゥレバプの定食]]
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[[ファイル:17071503.JPG|thumb|300px|注文津港にあるスルメイカのオブジェ]]
江陵市の東部は東海岸に面しており、沙川港(사천항)、江陵港(강릉항)、金津港(금진항)、注文津港(주문진항)、江門港(강문항)など、全部で15の港を有する64.5 kmの海岸線が伸びる<ref>[http://gangneung.grandculture.net/Contents?local=gangneung&dataType=01&contents_id=GC00303924 항구] 、デジタル江陵文化大全、2017年5月6日閲覧</ref>。各漁港では豊富な水産物が水揚げされ、スルメイカ、カレイ、クロソイ、ハタハタ、シワイカナゴなどの特産品がある。それぞれ刺身や、焼き魚、[[ムルフェ(水刺身/물회)]]といった調理法で味わう。また、海からの恵みは海産物だけの留まらず、市内の草堂(チョダン、초당)地区ではにがりのかわりに海水を用いた豆腐作りが盛んである。農作物としてはジャガイモの生産が盛んであり、2015年における春ジャガイモ([[봄감자]])の栽培面積は全羅南道[[宝城郡の料理|宝城郡]]、忠清南道[[唐津市の料理|唐津市]]に次いで全国3位であり<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1ET0066&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1G&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 봄감자 주산지시군 재배면적] 、統計庁ウェブサイト、2017年5月6日閲覧</ref>、同じく高冷地ジャガイモ([[고랭지감자]])の栽培面積、および生産量は、江原道[[平昌郡の料理|平昌郡]]に次いで全国2位である<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1ET0310&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1H&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 고랭지감자 주산지시군 생산량] 、統計庁ウェブサイト、2017年5月6日閲覧</ref>。また、沙川(サチョン、사천)地区のヘサリ村(해살이마을)ではケドゥルプ([[개두릅]])と呼ばれるハリギリの芽が名産となっている。そのほか沙川地区で生産される韓菓(ハングァ、[[한과]])や、毎年10月に江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)が開かれることでも有名である。
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江陵市の東部は東海岸に面しており、沙川港(サチョナン、사천항)、江陵港(カンヌンハン、강릉항)、金津港(クムジナン、금진항)、注文津港(チュムンジナン、주문진항)、江門港(カンムナン、강문항)など、全部で15の港を有する64.5 kmの海岸線が伸びる<ref>[http://gangneung.grandculture.net/Contents?local=gangneung&dataType=01&contents_id=GC00303924 항구] 、デジタル江陵文化大全、2017年7月15日閲覧</ref>。各漁港では豊富な水産物が水揚げされ、スルメイカ、カレイ、クロソイ、ハタハタ、シワイカナゴなどの特産品がある。それぞれ刺身や、焼き魚、[[ムルフェ(水刺身/물회)]]といった調理法で味わう。また、海からの恵みは海産物だけの留まらず、市内の草堂(チョダン、초당)地区ではにがりのかわりに海水を用いた豆腐作りが盛んである。農作物としてはジャガイモや、ハリギリの葉が特産品として知られ、また沙川地区で生産される伝統菓子のハングァ(韓菓、[[한과]])や、毎年10月に江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)が開かれることでも有名である。
  
 
== 代表的な料理 ==
 
== 代表的な料理 ==
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=== チョダントゥブ(草堂豆腐/초당두부) ===
 
=== チョダントゥブ(草堂豆腐/초당두부) ===
[[ファイル:17050204.JPG|thumb|300px|コットゥンチギグクス]]
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[[ファイル:17071504.JPG|thumb|300px|草堂豆腐のスンドゥブ]]
:チョダントゥブは草堂(초당)地区で作られている豆腐。チョダンが地名、トゥブが豆腐を意味する。にがりのかわりに海水を汲んで作っているのが特徴。現在は海中深くまでパイプを通して清浄な水を汲み上げ、これを各店舗、または豆腐工場にて共同で使用している。豆腐は押し固める前の状態であるスンドゥブ([[순두부]])と、押し固めて成形したモトゥブ([[순두부]])の2種類が中心。地域の飲食店ではスンドゥブ、モトゥブをメインとした定食メニューを味わうことができる。店によっては、副産物であるおからを利用した[[ピジチゲ(おからの鍋/비지찌개)]]や、豆腐を入れた[[チャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)]]を提供するところもある。こうした飲食店や豆腐工場の集まった一帯は「草堂豆腐村(초당두부마을)」と呼ばれる。
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:チョダントゥブは草堂(チョダン、초당)地区で作られている豆腐。チョダンが地名、トゥブが豆腐を意味する。にがりのかわりに海水を汲んで作っているのが特徴。現在は海中深くまでパイプを通して清浄な水を汲み上げ、これを各店舗、または豆腐工場にて共同で使用している。豆腐は押し固める前の状態であるスンドゥブ([[순두부]])と、押し固めて成形したモトゥブ([[순두부]])の2種類が中心。地域の飲食店ではスンドゥブ、モトゥブをメインとした定食メニューを味わうことができる。店によっては、スンドゥブを辛い鍋仕立てにした[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)]]や、副産物であるおからを利用した[[ピジチゲ(おからの鍋/비지찌개)]]や、豆腐を入れた[[チャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)]]を提供するところもある。こうした飲食店や豆腐工場の集まった一帯は「草堂豆腐村(초당두부마을)」と呼ばれる。
  
 
*スンドゥブ
 
*スンドゥブ
:押し固める前のもろもろとした豆腐を液体ごと器に盛り付け、少量の薬味醤油を加えて味わう。いわゆるスンドゥブチゲのように辛く味付けをするのではなく、豆腐本来の甘味と、海水によるほんのりとした塩気で味わう。
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:押し固める前のもろもろとした豆腐を液体ごと器に盛り付け、少量の薬味醤油を加えて味わう。[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)|スンドゥブチゲ]]のように辛く味付けをするのではなく、豆腐本来の甘味と、海水によるほんのりとした塩気で味わう。
  
*モトゥブ
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*モドゥブ
 
:押し固めて四角く成形した豆腐をできたての温かいままに、または温めたうえで薬味醤油をかけて味わう。
 
:押し固めて四角く成形した豆腐をできたての温かいままに、または温めたうえで薬味醤油をかけて味わう。
  
 
*草堂豆腐の由来
 
*草堂豆腐の由来
:草堂豆腐は16世紀中頃、三陟府使として赴任していた許曄(허엽)によって作られたとの説があり、草堂とは許曄の号を指す<ref>[http://www.koreaimg.com/moongori/goods/popuplist_white1.asp?num=53554#2 초당두부] 、江陵市ウェブサイト(솔향강릉)、2017年5月6日閲覧</ref>。許曄は小説『洪吉童伝』を書いた許筠(허균)の父親でもある。
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:草堂豆腐は16世紀中頃、三陟府使として赴任していた許曄(허엽)によって作られたとの説があり、草堂とは許曄の号を指す<ref>[http://www.koreaimg.com/moongori/goods/popuplist_white1.asp?num=53554#2 초당두부] 、江陵市ウェブサイト(솔향강릉)、2017年7月15日閲覧</ref>。許曄は小説『洪吉童伝』を書いた許筠(허균)の父親でもある。
  
 
=== トルムクチゲ(ハタハタの鍋/도루묵찌개) ===
 
=== トルムクチゲ(ハタハタの鍋/도루묵찌개) ===
[[ファイル:17050205.JPG|thumb|300px|オルチェンイグクス]]
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[[ファイル:17071505.JPG|thumb|300px|トルムクチゲ]]
:トルムクチゲはハタハタの鍋。トルムク([[도루묵]])がハタハタ、チゲ([[찌개]])が鍋料理を意味する。内臓を取った丸ごとのハタハタを、鍋で長ネギ、豆腐などの具とともに辛く煮込んで作る。11月から12月上旬頃まではメスが卵を持っており、この時期のトルムクチゲがもっとも人気が高い。焼き魚にしたトルムックイ([[도루묵구이]])もハタハタの代表的な食べ方である。
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:トルムクチゲはハタハタの鍋。トルムク([[도루묵]])がハタハタ、チゲ([[찌개]])が鍋料理を意味する。内臓を取った丸ごとのハタハタを、鍋で長ネギ、豆腐などの具とともに辛く煮込んで作る。11月から12月上旬頃まトルムク([[도루묵]])はハタハタ、チゲ([[찌개]])は鍋料理の総称である。内臓を取ったハタハタを、大根、長ネギ、豆腐などの具とともに辛く煮込んで作る。11月から12月上旬頃まではメスが卵を持っており、この時期のトルムクチゲがもっとも人気が高い。郷土料理店や、海鮮料理店、刺身店などで提供される。ハタハタの食べ方としてはほかに、トルムックイ(ハタハタの焼き魚、[[도루묵구이]])、トルムクチョリム(ハタハタの煮付け、[[도루묵조림]])、トルムクチム(ハタハタの蒸し煮、[[도루묵찜]])などがある。
  
 
*ハタハタの名前に関する逸話
 
*ハタハタの名前に関する逸話
:ハタハタの呼び名であるトルムクには命名に関する逸話がある。ハタハタはかつてムク([[묵]])という名前で呼ばれており、現在は北朝鮮に位置する咸鏡道の名産品であった。朝鮮時代にある王様が戦乱を避けて咸鏡道へ逃れた際、地元民からハタハタを献上され、これがたいへん美味しいかったことから名前を尋ねた。地元民がムクと答えると、王様はもっとふさわしい名前がよいだろうと、その色合いからウノ(銀魚、은어)と命名した。戦乱が落ち着いて都に戻った王様は、ハタハタの味が忘れられず、もう1度食べたいとわざわざ運ばせた。ところが長距離を移動したハタハタは味が落ちており、それに怒った王様は銀魚という名前を取り上げ、もとのムクに戻せと命じた。韓国語で「もとに」は「トロ(도로)」と発音し、もとのハタハタで「トロムク(도로묵)。これがなまって現在のトロムクになったとされる。ちなみに現在の韓国語でウノ([[은어]])はアユのことを指す。
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::ハタハタの呼び名であるトルムク([[도루묵]])には命名に関する逸話がある。ハタハタはかつてムク([[묵]])という名前で呼ばれており、もともとは[[北朝鮮の料理|咸鏡道]]の名産品であった。朝鮮時代にある王様が戦乱を避けて[[北朝鮮の料理|咸鏡道]]へ逃れた際、地元民からハタハタを献上され、これがたいへん美味しいかったことから名前を尋ねた。地元民がムクと答えると、王様はもっとふさわしい名前がよいだろうと、その色合いからウノ(銀魚、[[은어2|은어]])と命名した。戦乱が落ち着いて都に戻った王様は、ハタハタの味が忘れられず、もう1度食べたいとわざわざ運ばせた。ところが長距離を移動したハタハタは味が落ちており、それに怒った王様は銀魚という名前を取り上げ、もとのムクに戻せと命じた。韓国語で「もとに」は「トロ(도로)」と発音し、もとのハタハタで「トロムク(도로묵)」。これがなまって現在のトルムクになったとされる。ちなみに現在の韓国語でウノ([[은어]])はアユのことを指す。
  
 
=== チャンチチム(タナカゲンゲの蒸し煮/장치찜) ===
 
=== チャンチチム(タナカゲンゲの蒸し煮/장치찜) ===
:スリチィトクはチョウセンヤマボクチの葉を混ぜ込んだ餅。スリチィ([[수리취]])がチョウセンヤマボクチ。トク([[]])が餅を表す。蒸したうるち米にゆがいたチョウセンヤマボクチの葉を混ぜ、練って餅に仕立てた後、表面にゴマ油を塗って仕上げる。ひと口大に切って販売するほか、円形に仕立てて水車型の模様をつけることもある。また、中にあんこを入れたものも販売されている。古くより端午(旧暦5月5日)に食べる餅として親しまれてきた。
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[[ファイル:17071506.JPG|thumb|300px|チャンチチム]]
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:チャンチムはタナカゲンゲの蒸し煮。チャンチ([[장치]])がタナカゲンゲの江原道方言、チム([[]])は蒸し煮を意味する。タナカゲンゲの標準名は「ポルレムンチ([[벌레문치]])」と呼ぶ。ぶつ切りにしたタナカゲンゲをジャガイモや長ネギとともに辛い味付けで煮込んで作る。身はゼラチン質の白身でぷるぷると柔らかい。注文津(주문진)地区が名産であり、注文津港の近くに専門店が集まる。タナカゲンゲは日本の山陰地域で「ばばぁ」「ばばちゃん」とも呼ばれている。
  
 
=== ウロクミヨックッ(クロソイのワカメスープ/우럭미역국) ===
 
=== ウロクミヨックッ(クロソイのワカメスープ/우럭미역국) ===
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:ウロクミヨックッはクロソイのワカメスープ。ウロク([[우럭]])がクロソイ、ミヨックッがワカメスープを表す(「[[ミヨックッ(ワカメスープ/미역국)]]」の項目も参照)。クロソイのアラを煮込んでダシを取り、たっぷりのワカメを加えて煮込んで作る。江門港(강문항)に隣接して刺身店の集まる江門活魚刺身タウンの名物として知られる。
  
 
=== ハングァ(韓菓/한과) ===
 
=== ハングァ(韓菓/한과) ===
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:ハングァは沙川(サチョン、사천)地区で作られている伝統菓子。菓子店の集まる一帯はモレネ韓菓村(모래내한과마을)と呼ばれる。「江陵ハングァ」の名称で農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第75号に指定されている<ref>[http://kpgi.co.kr/page/?mo_id=specialty&id=181&wr_id=247 강릉한과] 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧</ref>。
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=== ユッチョクマヌルパン ===
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[[ファイル:23050603.JPG|thumb|300px|ユッチョクマヌルパン]]
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:ユッチョクマヌルパン([[육쪽마늘빵]])は、江陵市のベーカリー「Pain Famille(팡파미유)」で販売されるガーリッククリームチーズパン。[[丹陽郡の料理|丹陽郡]]産のユッチョクマヌル(6片ニンニク、[[육쪽마늘]])を使用し、形状も上部を6片にカットしている。2019年に韓国のテレビ番組が取り上げたことなどをきっかけとして有名になり<ref>[https://programs.sbs.co.kr/culture/lifemaster/vod/55733/22000321863 659회 생활의 달인/강릉 마늘빵의 달인] 、SBSウェブサイト、2023年5月7日閲覧</ref>、[[ソウル市の料理|ソウル市]]の百貨店で出張販売を行ったところ、海外の観光客からも注目を集めるようになった。マレーシアやインドネシアなどでは「コリアンクリームチーズガーリックブレッド」として広まり、日本では2021年5月に「俺のBakery」が期間限定で発売したことから<ref>[https://www.oreno.co.jp/2021/05/14/oreno_zaiakupan202105 韓国屋台で大行列のマヌルパンを再現した 「俺の罪悪パン」を期間限定で販売!] 、俺の株式会社ウェブサイト、2023年5月7日閲覧</ref>、知名度が高まって「マヌルパン」の名前でブームになった。
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=== 江陵中央市場のB級グルメ ===
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:城南洞(ソンナムドン、성남동)に位置する江陵中央市場(カンヌンチュンアンシジャン、강릉중앙시장)は、嶺東地域(江原道の東側地域)における最大規模の総合市場である。近年は観光客向けに食べ歩けるB級グルメの店が人気を集めており、[[ホットク(蜜入りのお焼き/호떡)|アイスクリームホットク]](アイスに蜜入りのお焼きを載せたもの、아이스크림호떡)、[[タッカンジョン(鶏の蜜揚げ/닭강정)]]、[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)]]などが有名である。[[ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)]]の専門店が集まる一画もある。すぐ隣には城南市場(성남시장)が隣接しており、[[カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)]]が名物である。
  
 
== 代表的な特産品 ==
 
== 代表的な特産品 ==
山間地で水田を作りにくいことから、古くからソバ、モチトウモロコシ、キビなどの雑穀栽培が盛んであった。韓方材のファンギ(黄耆)や、オガピ(五加皮)、ツルニンジンの名産地としても知られる。
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東海岸沿いの各漁港で水揚げされるスルメイカは江陵の代表的な特産品である。また栽培量の多いジャガイモや、ハリギリの芽も名産として知られる。
  
 
=== オジンオ(スルメイカ/오징어) ===
 
=== オジンオ(スルメイカ/오징어) ===
[[ファイル:17050206.JPG|thumb|300px|旌善アリラン市場で売られている10年根のファンギ]]
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:スルメイカは江原道から慶尚北道にかけて東海岸沿いの各漁港で水揚げされ、江陵では注文津港(주문진항)が名産地として有名である。3月頃から走りのスルメイカが市場に並び、初夏から夏にかけて旬を迎える。また秋イカがとれる毎年9~10月に「注文津スルメイカ祭り(주문진오징어축제)」が開催される。主要な食べ方として、オジンオフェ(スルメイカの刺身、오징어회)、オジンオムルフェ(スルメイカの冷や汁風刺身、오징어물회)、[[オジンオスンデ(詰め物をした蒸しイカ/오징어순대)]]などがあげられるほか、塩辛や、乾物のスルメなどの加工品も生産される。
:ファンギは漢字で「黄耆」と書いてキバナオウギの根茎のこと。韓国では料理にもよく使用される韓方の一種である。主な効能としては強壮、止汗、疲労回復、利尿作用などがあげられる。旌善郡はファンギの主産地であり、2013年の統計によれば生産量は江原道が全国の32.3%を占めてもっとも多く、旌善郡はその中の44%を占める(全国の14.2%に相当)<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=114&tblId=DT_114_2012_S0095&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1_114_11419&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 특용작물생산실적 : 특용작물생산현황] 、国家統計ポータル、2017年4月4日閲覧</ref><ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=662&tblId=DT_66201_E000022&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=211_211A_662_66201_E&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 강원도정선군기본통계 : 특용작물 생산량] 、国家統計ポータル、2017年4月4日閲覧</ref>。また、旌善アリラン市場の関係者によれば、「旌善は水はけのよい石灰質の土壌がファンギの栽培に適しており、根が痛みにくいことから、より薬効に優れるとされる長期間の栽培が可能」と品質のよさを説明する(八田靖史の取材記録より、2017年3月17日)。ファンギは1年根から市場に出回るが、旌善アリラン市場では2、3年根や、長いものでは10年根といったものも販売されている。旌善ファンギは農林部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第27号に指定される。
 
  
*オジンオフェ(スルメイカの刺身/오징어회)注文津邑
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*スルメイカのスイーツ
*オジンオパン(イカ饅頭/오징어빵)注文津邑
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[[ファイル:17071507.JPG|thumb|300px|イカスミソフトクリーム]]
*モンムルアイスクリム(イカスミソフトクリーム/먹물아이스크림)注文津邑
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:注文津港などに店舗を構える「マシワオジンオパン(마시와오징어빵)」では、イカスミを用いたソフトクリームや、カステラ生地にアンコと細切りのスルメを入れた焼き菓子などを販売している。
  
 
=== カムジャ(ジャガイモ/감자) ===
 
=== カムジャ(ジャガイモ/감자) ===
:ジャガイモについて。
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江陵ではジャガイモの生産が盛んであり、2015年における春ジャガイモ([[봄감자]])の栽培面積は全羅南道[[宝城郡の料理|宝城郡]]、忠清南道[[唐津市の料理|唐津市]]に次いで全国3位であり<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1ET0066&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1G&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 봄감자 주산지시군 재배면적] 、統計庁ウェブサイト、2017年7月15日閲覧</ref>、同じく高冷地ジャガイモ([[고랭지 감자]])の栽培面積、および生産量は、江原道[[平昌郡の料理|平昌郡]]に次いで全国2位である<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1ET0310&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1H&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=E1 고랭지감자 주산지시군 생산량] 、統計庁ウェブサイト、2017年7月15日閲覧</ref>。ジャガイモの利用法としては、[[カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)]]、[[カムジャソンピョン(ジャガイモ餅/감자송편)]]、カムジャオンシミ(ジャガイモのすいとん、감자옹심이)といった名物料理がある。
*カムジャソンピョン(ジャガイモ餅/감자송편)
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*カムジャオンシミ(ジャガイモ団子/감자옹심이)柄山洞
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*カムジャジョン
*カムジャジョン(ジャガイモチヂミ/감자전)城南洞
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:カムジャジョンはジャガイモのチヂミ。江陵中央市場(カンヌンチュンアンシジャン、강릉중앙시장)に隣接する城南市場(ソンナムシジャン、성남시장)の名物であり、毎年7月には「江陵城南市場カムジャジョン祭り(강릉성남시장 감자전 축제)」が開催される。
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*カムジャオンシミ(ジャガイモ団子のスープ/감자옹심이)
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[[ファイル:17071508.JPG|thumb|300px|カムジャオンシミ]]
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:柄山洞(ピョンサンドン、병산동)地区にはカムジャオンシミの専門店が集まっている。オンシミ([[옹심이]])とは白玉のような団子のことで、ジャガイモをすりおろして作り、スープに入れて味わう。この地域はもともとジャガイモの栽培が盛んであり、ある農家が簡単な屋台を始めたのが始まり。[[カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)]]と[[タッパル(鶏足焼き/닭발)]]でマッコリを飲み、最後をカムジャオンシミで締めくくるスタイルが人気を集め、専門店が立ち並ぶようになった。
  
 
=== ケドゥルプ(ハリギリの芽/개두릅) ===
 
=== ケドゥルプ(ハリギリの芽/개두릅) ===
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:沙川地区のヘサリ村(해살이마을)ではケドゥルプ([[개두릅]])と呼ばれるハリギリの芽が名産となっている。4月頃に顔を出した新芽を摘み、[[ナムル(ナムル/나물)]]や、[[チョン(チヂミ/전)]]にしたり、さっとゆがいて唐辛子酢味噌につけて味わうスッケ([[숙회]])などに利用する。毎年4月には「江陵ヘサリ村ケドゥルプ祭り(강릉 해살이마을 개두릅축제)」が開催される。江陵ケドゥルプ(강릉개두릅)は山林庁が地域の名産品を認証する地理的表示林産物の第41号として登録されている<ref>[http://kpgi.co.kr/page/?mo_id=specialty&id=181&wr_id=313 강릉개두릅(음나무새순)] 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧</ref>。
  
 
== 代表的な酒類・飲料 ==
 
== 代表的な酒類・飲料 ==
=== 江陵市のマッコリ ===
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=== マッコリ ===
[[ファイル:17050208.JPG|thumb|300px|旌善アウラジオクススマッコリ]]
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[[ファイル:17071509.JPG|thumb|300px|注文津トンドンジュ]]
:余糧面の余糧醸造場(여량양조장)では、トウモロコシを用いた旌善アウラジオクススマッコリ(정선 아우라지 옥수수 막걸리)を生産し、また舍北邑のムネル酒造(무낼주조)では、主要銘柄である旌善水出洞米マッコリ(정선 수출동 쌀막걸리)に加えて、旌善アリラン市場で販売する目的で開発されたキバナオウギ入りの旌善五日場ファンギマッコリを生産する。
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:沙川面の防風都家醸造場(방풍도가양조장)ではハマボウフウを原料に加えたハマボウフウ生マッコリ(屠門大嚼)を生産。注文津濁酒合同製造場(주문진탁주합동제조장)の注文津トンドンジュ(주문진동동주  )、玉渓醸造場(옥계양조장)の玉渓マッコリ(옥계막걸리)、城山面の江陵端午酒家(강릉단오주가)がの江陵端午酒(강릉단오주)といった銘柄がある。
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=== 焼酎 ===
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*チョウムチョロム
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:淮山洞(회산동)にはロッテ酒類の江陵工場があり、現在の韓国における代表銘柄のひとつ「チョウムチョロム(처음처럼)」などが生産される。江陵工場のルーツは1926年に設立された江陵合同酒造(강릉합동주조)にあり、東海合同酒造(동해합동주조)、鏡月酒造(경월주조)、鏡月(경월)と名前を替えつつ、1993年11月からは斗山グループの系列会社となった後、2009年からはロッテグループに編入されている<ref>[http://terms.naver.com/entry.nhn?docId=1184500&cid=40942&categoryId=34657 경월(주)] 、斗山百科、2017年7月15日閲覧</ref>。
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*鏡月
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:日本でサントリーが1996年より輸入販売する「鏡月」は、ロッテ酒類の江陵工場で生産されている。鏡月とは江陵の代表的な観光地である鏡浦台から眺める月を意味する。
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=== クラフトビール ===
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*ポドゥナムブルワリー
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:ポドゥナムブルワリー(버드나무브루어리)は2015年9月にオープンしたクラフトビールのブルワリー兼ビアレストラン。米、菊の花、松の葉、菖蒲の葉などをビールの原料にしている。
  
 
=== コーヒー ===
 
=== コーヒー ===
*コピ(コーヒー/커피)
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[[ファイル:17071510.JPG|thumb|300px|安木海岸のカフェ通り]]
:コーヒーについて。
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:江陵市はコーヒーの町を掲げ、2009年から毎年10月に「江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)」を開催している。江陵でコーヒーが有名になったのは、韓国のコーヒー1世代のひとりに数えられる朴利秋氏が、1988年にソウルで創業したカフェ「ボヘミアン」を2000年に江陵へと移し、現在も運営していること。また、海水浴場として有名な安木海岸にコーヒーの自動販売機がたくさんあり、現在もカフェがたくさん軒を連ねて営業していること、などがあげられる<ref>[http://www.coffeefestival.net/contents.asp?page=18 커피가 강릉으로 간 까닭은] 、江陵コーヒー祭りウェブサイト、2017年7月15日閲覧</ref>。
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:*コピパン(コーヒー饅頭)
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::コピパン(커피빵)は、コーヒー饅頭。市内のカフェなどでコーヒー豆の形を模した、コーヒー味の饅頭が販売されている。
  
 
== 老舗 ==
 
== 老舗 ==
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*クァンドク食堂(광덕식당)
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[[ファイル:17071511.JPG|thumb|300px|クァンドクスペシャル]]
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:江陵中央市場内に位置する[[ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)]]の専門店。創業は1950年と歴史があり、店舗は1930年代に建てられたものをそのまま利用している。店頭の大釜で煮込んだソモリクッパプのほか、スンデクッパプ(腸詰入りのスープごはん、[[순대국밥]])、タックッパプ(鶏のスープごはん、[[닭국밥]])といったメニューもある。店名を冠したクァンドクスペシャル(광덕스페셜)は、茹でた目、舌(タン)、頬肉などの[[スユク(牛茹で肉の薄切り/수육)]]を盛り合わせたもの。
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*ソジチョガットゥル(서지초가뜰)
 
*ソジチョガットゥル(서지초가뜰)
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:蘭谷洞(난곡동)の「ソジチョガットゥル」は、300年続く昌寧曺氏の家系に伝わる両班家庭の料理を伝える店。田植えの時期に働き手をもてなす意味で作られた、モッパプ、チルサンと呼ばれる定食を自慢としている。農作業の合間に昼食としたのがモッパプ、作業後に自宅へ持ち帰った料理をチルサンと呼び分ける。地元の山菜料理や、祭祀料理、餅などが組み合わされており、田植えで余った種籾を蒸し餅にしてヨモギやカボチャを加えたシジョンジトク(씨종지떡)や、海藻のスジメ(쇠미역)を油で揚げて砂糖を振ったセミヨクティガク(쇠미역튀각)、干しダラを手で細かく裂いて大根や粟などと一緒に発酵させたポシッケ(포식해)といった料理が特徴的である。韓食ペディアの執筆者である八田靖史は、著書『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品! ぶっちぎり108料理』において、江陵市のモッパプ・チルサンを厳選したベスト8の3位として紹介した<ref>八田靖史, 2014, 『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品! ぶっちぎり108料理』, 三五館, P12-13</ref>。
  
*ソンジュクトゥギョンジュ(松竹杜鵑酒/송죽두견주)
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:*松竹杜鵑酒(ソンジュクトゥギョンジュ、송죽두견주)
:
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::モッパプ、チルサンとともに昌寧曺氏の家系で受け継がれた伝統酒である。祭祀用に捧げるもので、名前の通り、松の葉、竹の葉、杜鵑(ツツジ)の花が材料として入る。醸造酒であり、主原料にはもち米、うるち米、もち粟が用いられる。
 
 
=== モッパプ・チルサン(韓定食/못밥, 질상) ===
 
  
 
== 飲食店情報 ==
 
== 飲食店情報 ==
127行目: 161行目:
 
:電話:033-646-4430
 
:電話:033-646-4430
 
:料理:モッパプ、チルサン
 
:料理:モッパプ、チルサン
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*熱海(열해)
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:住所:江原道江陵市滄海路31(見召洞268-28)
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:住所:강원도 강릉시 창해로 31(견소동 268-28)
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:電話:033-653-3060
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:料理:ヘゲタン(海産物と鶏肉の鍋)
  
 
*ウォルソン食堂(월성식당)
 
*ウォルソン食堂(월성식당)
145行目: 185行目:
 
:電話:033-653-9612
 
:電話:033-653-9612
 
:料理:刺身、ウロクミヨックッ
 
:料理:刺身、ウロクミヨックッ
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*テラロサコーヒー工場(테라로사 커피공장)
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:住所:江原道江陵市邱井面玄川キル7(於丹里1011-1)
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:住所:강원도 강릉시 구정면 현천길 7(어단리 1011-1)
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:電話:033-648-2760
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:料理:コーヒー
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*Pain Famille(팡파미유)
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:住所:江原道江陵市注文津邑注文路7(橋項里116-7)
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:住所:강원도 강릉시 주문진읍 주문로 7(교항리 116-7)
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:電話:033-662-3680
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:料理:ユッチョクマヌルパン
  
 
== エピソード ==
 
== エピソード ==
*韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2000年8月に初めて江陵市を訪れた。当時は留学生であり、韓国人の友人らと夏休みを利用しての旅行であった。海水浴をしたり、五台山をハイキングとしたりと満喫するなど、まさしく海と山の両方を楽しんだ。なお、このときに撮影した水着での写真は、デビュー作である『八田式 イキのいい韓国語あります。』(学研)の表紙を飾っている。
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[[ファイル:17071512.JPG|thumb|300px|八田靖史著『八田式「イキのいい韓国語あります。」』(学研)の表紙(オビなし)]]
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*韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2000年8月に初めて江陵市を訪れた。当時は留学生であり、韓国人の友人らと夏休みを利用しての旅行であった。海水浴をしたり、五台山をハイキングとしたりと満喫するなど、まさしく海と山の両方を楽しんだ。なお、このときに海で撮影した写真は、デビュー作である『八田式 イキのいい韓国語あります。』(学研)の表紙を飾っている。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
153行目: 206行目:
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
*[http://kansyoku-life.com/ 韓食生活]
+
;関連サイト
*[http://www.ariaritour.com/hb/tour 旌善観光(韓国語)]
+
*[http://shop.moongory.com/shop/template/gangneung/ ソルヒャン江陵(韓国語)]
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;制作者関連サイト
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*[http://kansyoku-life.com/ 韓食生活](韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
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*[http://www.kansyoku-life.com/profile 八田靖史プロフィール](八田靖史のプロフィール)
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
{{DEFAULTSORT:かんぬんしのりようり}}
 
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*[[カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)]]
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*[[カムジャソンピョン(ジャガイモ餅/감자송편)]]
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*[[ナムル(ナムル/나물)]]
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*[[タッカンジョン(鶏の蜜揚げ/닭강정)]]
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*[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)]]
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*[[ミヨックッ(ワカメスープ/미역국)]]
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*[[ピジチゲ(おからの鍋/비지찌개)]]
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*[[ムルフェ(水刺身/물회)]]
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*[[ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)]]
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*[[スユク(牛茹で肉の薄切り/수육)]]
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*[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)]]
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*[[オジンオスンデ(詰め物をした蒸しイカ/오징어순대)]]
 +
*[[チャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)]]
 +
*[[ホットク(蜜入りのお焼き/호떡)]]
 
[[Category:韓食ペディア]]
 
[[Category:韓食ペディア]]
 
[[Category:江原道の料理]]
 
[[Category:江原道の料理]]
:[[タッカルビ(鶏肉の鉄板焼き/닭갈비)]]
 
:[[マッククス(冷やしそば/막국수)]]
 
:[[チョッパル(豚足の煮物/족발)]]
 

2024年7月18日 (木) 22:37時点における最新版

この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。

江陵市(カンヌンシ、강릉시)は江原道に位置する地域。本ページでは江陵市の料理、特産品について解説する。

鏡浦海水浴場

地域概要

船橋荘

江陵市は江原道の中東部に位置し、江原道東海市旌善郡平昌郡洪川郡襄陽郡と接する。江原道東部の中心都市であり、人口は21万0630人と江原道では原州市春川市に次いで3番目に多い(2023年4月)[1]。市の東部は東海岸に面して漁港や海水浴場が多く、西部は太白山脈(テベクサンメク、태백산맥)の一角を成し、雪岳山(ソラクサン、설악산)、五台山(オデサン、오대산)といった名峰を抱える。海と山の両方を楽しめる観光地として人気が高いほか、歴史的な見どころとして、1760年頃に建てられた両班の邸宅である船橋荘(ソンギョジャン、선교장)や、東海岸を望む景観のよい楼閣の鏡浦台(キョンポデ、경포대)、儒学者の栗谷李珥(ユルゴクイイ、율곡이이)と、母の申師任堂(シンサイムダン、신사임당)が生まれ育った烏竹軒(オジュコン、오죽헌)などがある。ソウル市からのアクセスは、東ソウル総合ターミナル、ソウル高速バスターミナルから、江陵市の江陵高速バスターミナル、江陵市外バスターミナルまで高速バスで約2時間20分~2時間50分の距離。鉄道の場合、ソウル市の清涼里(チョンニャンニ、청량리)駅から江陵駅まで高速鉄道のKTXで約1時間30~40分の距離である。

  • 江原道の由来
朝鮮半島の中東部を占める地域を広く江原道と呼び、高麗時代の1395年に江陵市、原州市の頭文字を取って名付けられた。
  • 江陵市の由来
江陵市の江は、市中心部を流れる南大川(ナムデチョン、남대천)に由来し、陵は城山面(ソンサンミョン、성산명)地区に位置する冥州郡王陵(ミョンジュグンワンヌン、명주군왕릉)に由来するとの説がある。冥州郡王陵は、新羅の王族であり高官職を歴任した金周元(キムジュウォン、김주원)の陵墓。第37代宣徳王の死後に次代の王として推戴されたが、のちの第38代元聖王との抗争に敗れたため、現在の江陵市へと落ち延び、やがて冥州郡王として奉ぜられた。金周元は江陵金氏(カンヌンキムシ、강릉김씨)の始祖である。
  • 2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピック
2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピックの一部競技は江陵市でも開催された。江陵スピードスケート競技場や、江陵アイスアリーナ、江陵ホッケーセンター、江陵カーリングセンター、関東ホッケーセンターにおいて、スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー、カーリングなどの氷上競技が開催された。

食文化の背景

注文津港にあるスルメイカのオブジェ

江陵市の東部は東海岸に面しており、沙川港(サチョナン、사천항)、江陵港(カンヌンハン、강릉항)、金津港(クムジナン、금진항)、注文津港(チュムンジナン、주문진항)、江門港(カンムナン、강문항)など、全部で15の港を有する64.5 kmの海岸線が伸びる[2]。各漁港では豊富な水産物が水揚げされ、スルメイカ、カレイ、クロソイ、ハタハタ、シワイカナゴなどの特産品がある。それぞれ刺身や、焼き魚、ムルフェ(水刺身/물회)といった調理法で味わう。また、海からの恵みは海産物だけの留まらず、市内の草堂(チョダン、초당)地区ではにがりのかわりに海水を用いた豆腐作りが盛んである。農作物としてはジャガイモや、ハリギリの葉が特産品として知られ、また沙川地区で生産される伝統菓子のハングァ(韓菓、한과)や、毎年10月に江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)が開かれることでも有名である。

代表的な料理

東海岸有数の港町だけあって海からの恵みを活かした郷土料理が多い。海水を使って作る豆腐のチョダントゥブや、特産品であるハタハタを鍋仕立てにしたトルムクチゲ、タナカゲンゲを蒸し煮にしたチャンチチムなどが代表的である。スルメイカや、ジャガイモを利用した料理も多いが、この2種については代表的な特産品の項目で詳述する。

チョダントゥブ(草堂豆腐/초당두부)

草堂豆腐のスンドゥブ
チョダントゥブは草堂(チョダン、초당)地区で作られている豆腐。チョダンが地名、トゥブが豆腐を意味する。にがりのかわりに海水を汲んで作っているのが特徴。現在は海中深くまでパイプを通して清浄な水を汲み上げ、これを各店舗、または豆腐工場にて共同で使用している。豆腐は押し固める前の状態であるスンドゥブ(순두부)と、押し固めて成形したモトゥブ(순두부)の2種類が中心。地域の飲食店ではスンドゥブ、モトゥブをメインとした定食メニューを味わうことができる。店によっては、スンドゥブを辛い鍋仕立てにしたスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)や、副産物であるおからを利用したピジチゲ(おからの鍋/비지찌개)や、豆腐を入れたチャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)を提供するところもある。こうした飲食店や豆腐工場の集まった一帯は「草堂豆腐村(초당두부마을)」と呼ばれる。
  • スンドゥブ
押し固める前のもろもろとした豆腐を液体ごと器に盛り付け、少量の薬味醤油を加えて味わう。スンドゥブチゲのように辛く味付けをするのではなく、豆腐本来の甘味と、海水によるほんのりとした塩気で味わう。
  • モドゥブ
押し固めて四角く成形した豆腐をできたての温かいままに、または温めたうえで薬味醤油をかけて味わう。
  • 草堂豆腐の由来
草堂豆腐は16世紀中頃、三陟府使として赴任していた許曄(허엽)によって作られたとの説があり、草堂とは許曄の号を指す[3]。許曄は小説『洪吉童伝』を書いた許筠(허균)の父親でもある。

トルムクチゲ(ハタハタの鍋/도루묵찌개)

トルムクチゲ
トルムクチゲはハタハタの鍋。トルムク(도루묵)がハタハタ、チゲ(찌개)が鍋料理を意味する。内臓を取った丸ごとのハタハタを、鍋で長ネギ、豆腐などの具とともに辛く煮込んで作る。11月から12月上旬頃まトルムク(도루묵)はハタハタ、チゲ(찌개)は鍋料理の総称である。内臓を取ったハタハタを、大根、長ネギ、豆腐などの具とともに辛く煮込んで作る。11月から12月上旬頃まではメスが卵を持っており、この時期のトルムクチゲがもっとも人気が高い。郷土料理店や、海鮮料理店、刺身店などで提供される。ハタハタの食べ方としてはほかに、トルムックイ(ハタハタの焼き魚、도루묵구이)、トルムクチョリム(ハタハタの煮付け、도루묵조림)、トルムクチム(ハタハタの蒸し煮、도루묵찜)などがある。
  • ハタハタの名前に関する逸話
ハタハタの呼び名であるトルムク(도루묵)には命名に関する逸話がある。ハタハタはかつてムク()という名前で呼ばれており、もともとは咸鏡道の名産品であった。朝鮮時代にある王様が戦乱を避けて咸鏡道へ逃れた際、地元民からハタハタを献上され、これがたいへん美味しいかったことから名前を尋ねた。地元民がムクと答えると、王様はもっとふさわしい名前がよいだろうと、その色合いからウノ(銀魚、은어)と命名した。戦乱が落ち着いて都に戻った王様は、ハタハタの味が忘れられず、もう1度食べたいとわざわざ運ばせた。ところが長距離を移動したハタハタは味が落ちており、それに怒った王様は銀魚という名前を取り上げ、もとのムクに戻せと命じた。韓国語で「もとに」は「トロ(도로)」と発音し、もとのハタハタで「トロムク(도로묵)」。これがなまって現在のトルムクになったとされる。ちなみに現在の韓国語でウノ(은어)はアユのことを指す。

チャンチチム(タナカゲンゲの蒸し煮/장치찜)

チャンチチム
チャンチムはタナカゲンゲの蒸し煮。チャンチ(장치)がタナカゲンゲの江原道方言、チム()は蒸し煮を意味する。タナカゲンゲの標準名は「ポルレムンチ(벌레문치)」と呼ぶ。ぶつ切りにしたタナカゲンゲをジャガイモや長ネギとともに辛い味付けで煮込んで作る。身はゼラチン質の白身でぷるぷると柔らかい。注文津(주문진)地区が名産であり、注文津港の近くに専門店が集まる。タナカゲンゲは日本の山陰地域で「ばばぁ」「ばばちゃん」とも呼ばれている。

ウロクミヨックッ(クロソイのワカメスープ/우럭미역국)

ウロクミヨックッはクロソイのワカメスープ。ウロク(우럭)がクロソイ、ミヨックッがワカメスープを表す(「ミヨックッ(ワカメスープ/미역국)」の項目も参照)。クロソイのアラを煮込んでダシを取り、たっぷりのワカメを加えて煮込んで作る。江門港(강문항)に隣接して刺身店の集まる江門活魚刺身タウンの名物として知られる。

ハングァ(韓菓/한과)

ハングァは沙川(サチョン、사천)地区で作られている伝統菓子。菓子店の集まる一帯はモレネ韓菓村(모래내한과마을)と呼ばれる。「江陵ハングァ」の名称で農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第75号に指定されている[4]

ユッチョクマヌルパン

ユッチョクマヌルパン
ユッチョクマヌルパン(육쪽마늘빵)は、江陵市のベーカリー「Pain Famille(팡파미유)」で販売されるガーリッククリームチーズパン。丹陽郡産のユッチョクマヌル(6片ニンニク、육쪽마늘)を使用し、形状も上部を6片にカットしている。2019年に韓国のテレビ番組が取り上げたことなどをきっかけとして有名になり[5]ソウル市の百貨店で出張販売を行ったところ、海外の観光客からも注目を集めるようになった。マレーシアやインドネシアなどでは「コリアンクリームチーズガーリックブレッド」として広まり、日本では2021年5月に「俺のBakery」が期間限定で発売したことから[6]、知名度が高まって「マヌルパン」の名前でブームになった。

江陵中央市場のB級グルメ

城南洞(ソンナムドン、성남동)に位置する江陵中央市場(カンヌンチュンアンシジャン、강릉중앙시장)は、嶺東地域(江原道の東側地域)における最大規模の総合市場である。近年は観光客向けに食べ歩けるB級グルメの店が人気を集めており、アイスクリームホットク(アイスに蜜入りのお焼きを載せたもの、아이스크림호떡)、タッカンジョン(鶏の蜜揚げ/닭강정)トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)などが有名である。ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)の専門店が集まる一画もある。すぐ隣には城南市場(성남시장)が隣接しており、カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)が名物である。

代表的な特産品

東海岸沿いの各漁港で水揚げされるスルメイカは江陵の代表的な特産品である。また栽培量の多いジャガイモや、ハリギリの芽も名産として知られる。

オジンオ(スルメイカ/오징어)

スルメイカは江原道から慶尚北道にかけて東海岸沿いの各漁港で水揚げされ、江陵では注文津港(주문진항)が名産地として有名である。3月頃から走りのスルメイカが市場に並び、初夏から夏にかけて旬を迎える。また秋イカがとれる毎年9~10月に「注文津スルメイカ祭り(주문진오징어축제)」が開催される。主要な食べ方として、オジンオフェ(スルメイカの刺身、오징어회)、オジンオムルフェ(スルメイカの冷や汁風刺身、오징어물회)、オジンオスンデ(詰め物をした蒸しイカ/오징어순대)などがあげられるほか、塩辛や、乾物のスルメなどの加工品も生産される。
  • スルメイカのスイーツ
イカスミソフトクリーム
注文津港などに店舗を構える「マシワオジンオパン(마시와오징어빵)」では、イカスミを用いたソフトクリームや、カステラ生地にアンコと細切りのスルメを入れた焼き菓子などを販売している。

カムジャ(ジャガイモ/감자)

江陵ではジャガイモの生産が盛んであり、2015年における春ジャガイモ(봄감자)の栽培面積は全羅南道宝城郡、忠清南道唐津市に次いで全国3位であり[7]、同じく高冷地ジャガイモ(고랭지 감자)の栽培面積、および生産量は、江原道平昌郡に次いで全国2位である[8]。ジャガイモの利用法としては、カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)カムジャソンピョン(ジャガイモ餅/감자송편)、カムジャオンシミ(ジャガイモのすいとん、감자옹심이)といった名物料理がある。

  • カムジャジョン
カムジャジョンはジャガイモのチヂミ。江陵中央市場(カンヌンチュンアンシジャン、강릉중앙시장)に隣接する城南市場(ソンナムシジャン、성남시장)の名物であり、毎年7月には「江陵城南市場カムジャジョン祭り(강릉성남시장 감자전 축제)」が開催される。
  • カムジャオンシミ(ジャガイモ団子のスープ/감자옹심이)
カムジャオンシミ
柄山洞(ピョンサンドン、병산동)地区にはカムジャオンシミの専門店が集まっている。オンシミ(옹심이)とは白玉のような団子のことで、ジャガイモをすりおろして作り、スープに入れて味わう。この地域はもともとジャガイモの栽培が盛んであり、ある農家が簡単な屋台を始めたのが始まり。カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)タッパル(鶏足焼き/닭발)でマッコリを飲み、最後をカムジャオンシミで締めくくるスタイルが人気を集め、専門店が立ち並ぶようになった。

ケドゥルプ(ハリギリの芽/개두릅)

沙川地区のヘサリ村(해살이마을)ではケドゥルプ(개두릅)と呼ばれるハリギリの芽が名産となっている。4月頃に顔を出した新芽を摘み、ナムル(ナムル/나물)や、チョン(チヂミ/전)にしたり、さっとゆがいて唐辛子酢味噌につけて味わうスッケ(숙회)などに利用する。毎年4月には「江陵ヘサリ村ケドゥルプ祭り(강릉 해살이마을 개두릅축제)」が開催される。江陵ケドゥルプ(강릉개두릅)は山林庁が地域の名産品を認証する地理的表示林産物の第41号として登録されている[9]

代表的な酒類・飲料

マッコリ

注文津トンドンジュ
沙川面の防風都家醸造場(방풍도가양조장)ではハマボウフウを原料に加えたハマボウフウ生マッコリ(屠門大嚼)を生産。注文津濁酒合同製造場(주문진탁주합동제조장)の注文津トンドンジュ(주문진동동주 )、玉渓醸造場(옥계양조장)の玉渓マッコリ(옥계막걸리)、城山面の江陵端午酒家(강릉단오주가)がの江陵端午酒(강릉단오주)といった銘柄がある。

焼酎

  • チョウムチョロム
淮山洞(회산동)にはロッテ酒類の江陵工場があり、現在の韓国における代表銘柄のひとつ「チョウムチョロム(처음처럼)」などが生産される。江陵工場のルーツは1926年に設立された江陵合同酒造(강릉합동주조)にあり、東海合同酒造(동해합동주조)、鏡月酒造(경월주조)、鏡月(경월)と名前を替えつつ、1993年11月からは斗山グループの系列会社となった後、2009年からはロッテグループに編入されている[10]
  • 鏡月
日本でサントリーが1996年より輸入販売する「鏡月」は、ロッテ酒類の江陵工場で生産されている。鏡月とは江陵の代表的な観光地である鏡浦台から眺める月を意味する。

クラフトビール

  • ポドゥナムブルワリー
ポドゥナムブルワリー(버드나무브루어리)は2015年9月にオープンしたクラフトビールのブルワリー兼ビアレストラン。米、菊の花、松の葉、菖蒲の葉などをビールの原料にしている。

コーヒー

安木海岸のカフェ通り
江陵市はコーヒーの町を掲げ、2009年から毎年10月に「江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)」を開催している。江陵でコーヒーが有名になったのは、韓国のコーヒー1世代のひとりに数えられる朴利秋氏が、1988年にソウルで創業したカフェ「ボヘミアン」を2000年に江陵へと移し、現在も運営していること。また、海水浴場として有名な安木海岸にコーヒーの自動販売機がたくさんあり、現在もカフェがたくさん軒を連ねて営業していること、などがあげられる[11]
  • コピパン(コーヒー饅頭)
コピパン(커피빵)は、コーヒー饅頭。市内のカフェなどでコーヒー豆の形を模した、コーヒー味の饅頭が販売されている。

老舗

  • クァンドク食堂(광덕식당)
クァンドクスペシャル
江陵中央市場内に位置するソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)の専門店。創業は1950年と歴史があり、店舗は1930年代に建てられたものをそのまま利用している。店頭の大釜で煮込んだソモリクッパプのほか、スンデクッパプ(腸詰入りのスープごはん、순대국밥)、タックッパプ(鶏のスープごはん、닭국밥)といったメニューもある。店名を冠したクァンドクスペシャル(광덕스페셜)は、茹でた目、舌(タン)、頬肉などのスユク(牛茹で肉の薄切り/수육)を盛り合わせたもの。
  • ソジチョガットゥル(서지초가뜰)
蘭谷洞(난곡동)の「ソジチョガットゥル」は、300年続く昌寧曺氏の家系に伝わる両班家庭の料理を伝える店。田植えの時期に働き手をもてなす意味で作られた、モッパプ、チルサンと呼ばれる定食を自慢としている。農作業の合間に昼食としたのがモッパプ、作業後に自宅へ持ち帰った料理をチルサンと呼び分ける。地元の山菜料理や、祭祀料理、餅などが組み合わされており、田植えで余った種籾を蒸し餅にしてヨモギやカボチャを加えたシジョンジトク(씨종지떡)や、海藻のスジメ(쇠미역)を油で揚げて砂糖を振ったセミヨクティガク(쇠미역튀각)、干しダラを手で細かく裂いて大根や粟などと一緒に発酵させたポシッケ(포식해)といった料理が特徴的である。韓食ペディアの執筆者である八田靖史は、著書『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品! ぶっちぎり108料理』において、江陵市のモッパプ・チルサンを厳選したベスト8の3位として紹介した[12]
  • 松竹杜鵑酒(ソンジュクトゥギョンジュ、송죽두견주)
モッパプ、チルサンとともに昌寧曺氏の家系で受け継がれた伝統酒である。祭祀用に捧げるもので、名前の通り、松の葉、竹の葉、杜鵑(ツツジ)の花が材料として入る。醸造酒であり、主原料にはもち米、うるち米、もち粟が用いられる。

飲食店情報

以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。

  • クァンドク食堂(광덕식당)
住所:江原道江陵市中央市場キル22-3(城南洞53-11)
住所:강원도 강릉시 중앙시장길 22-3(성남동 53-11)
電話:033-642-6851
料理:ソモリクッパプ
  • クイ本部25時(구이본부25시)
住所:江原道江陵市注文津邑海岸路1723(橋項里167-1)
住所:강원도 강릉시 주문진읍 해안로 1723(교항리 167-1)
電話:033-662-8044
料理:トルムクチゲ、センソングイ
  • 宮中王トッカルビ(궁중왕떡갈비)
住所:江原道江陵市栗谷路2789-1(城南洞50)
住所:강원도 강릉시 율곡로 2789-1(성남동 50)
電話:033-641-0056
料理:トッカルビ
  • マシワオジンオパン(마시와오징어빵)
住所:江原道江陵市注文津邑海岸路1754(注文里312-458)
住所:강원도 강릉시 주문진읍 해안로 1754(주문리 312-458)
電話:なし
料理:イカスミソフトクリーム、イカ饅頭
  • マンソン食堂(만선식당)
住所:江原道江陵市空港キル46(柄山洞384-1)
住所:강원도 강릉시 공항길 46(병산동 384-1)
電話:033-653-1851
料理:カムジャオンシミ
  • ベニタッカンジョン(배니닭강정)
住所:江原道江陵市金城路13番キル5(城南洞51-120)
住所:강원도 강릉시 금성로13번길 5(성남동 51-120)
電話:033-643-9038
料理:タッカンジョン
  • ソジチョガットゥル(서지초가뜰)
住所:江原道江陵市蘭谷キル76番キル43-9(蘭谷洞264)
住所:강원도 강릉시 난곡길76번길 43-9(난곡동 264)
電話:033-646-4430
料理:モッパプ、チルサン
  • 熱海(열해)
住所:江原道江陵市滄海路31(見召洞268-28)
住所:강원도 강릉시 창해로 31(견소동 268-28)
電話:033-653-3060
料理:ヘゲタン(海産物と鶏肉の鍋)
  • ウォルソン食堂(월성식당)
住所:江原道江陵市注文津邑市場3キル4-1(注文里312-147)
住所:강원도 강릉시 주문진읍 시장3길 4-1(주문리 312-147)
電話:033-661-9910
料理:チャンチチム
  • 草堂ハルモニスンドゥブ(초당 할머니순두부)
住所:江原道江陵市草堂スンドゥブキル77(草堂洞307-4)
住所:강원도 강릉시 초당순두부길 77(초당동 307-4)
電話:033-652-2058
料理:スンドゥブ
  • テグァンフェ食堂(태광회식당)
住所:江原道江陵市滄海路382(江門洞245-2)
住所:강원도 강릉시 창해로 382(강문동 241-7)
電話:033-653-9612
料理:刺身、ウロクミヨックッ
  • テラロサコーヒー工場(테라로사 커피공장)
住所:江原道江陵市邱井面玄川キル7(於丹里1011-1)
住所:강원도 강릉시 구정면 현천길 7(어단리 1011-1)
電話:033-648-2760
料理:コーヒー
  • Pain Famille(팡파미유)
住所:江原道江陵市注文津邑注文路7(橋項里116-7)
住所:강원도 강릉시 주문진읍 주문로 7(교항리 116-7)
電話:033-662-3680
料理:ユッチョクマヌルパン

エピソード

八田靖史著『八田式「イキのいい韓国語あります。」』(学研)の表紙(オビなし)
  • 韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2000年8月に初めて江陵市を訪れた。当時は留学生であり、韓国人の友人らと夏休みを利用しての旅行であった。海水浴をしたり、五台山をハイキングとしたりと満喫するなど、まさしく海と山の両方を楽しんだ。なお、このときに海で撮影した写真は、デビュー作である『八田式 イキのいい韓国語あります。』(学研)の表紙を飾っている。

脚注

  1. 주민등록 인구 및 세대현황 、行政安全部ウェブサイト、2023年5月7日閲覧
  2. 항구 、デジタル江陵文化大全、2017年7月15日閲覧
  3. 초당두부 、江陵市ウェブサイト(솔향강릉)、2017年7月15日閲覧
  4. 강릉한과 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧
  5. 659회 생활의 달인/강릉 마늘빵의 달인 、SBSウェブサイト、2023年5月7日閲覧
  6. 韓国屋台で大行列のマヌルパンを再現した 「俺の罪悪パン」を期間限定で販売! 、俺の株式会社ウェブサイト、2023年5月7日閲覧
  7. 봄감자 주산지시군 재배면적 、統計庁ウェブサイト、2017年7月15日閲覧
  8. 고랭지감자 주산지시군 생산량 、統計庁ウェブサイト、2017年7月15日閲覧
  9. 강릉개두릅(음나무새순) 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧
  10. 경월(주) 、斗山百科、2017年7月15日閲覧
  11. 커피가 강릉으로 간 까닭은 、江陵コーヒー祭りウェブサイト、2017年7月15日閲覧
  12. 八田靖史, 2014, 『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品! ぶっちぎり108料理』, 三五館, P12-13

外部リンク

関連サイト
制作者関連サイト

関連項目