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済州道ではキジ肉を使った郷土料理が数多くある。かつては野生のキジが多かったが、現在は飼育したキジを食用としている。 | 済州道ではキジ肉を使った郷土料理が数多くある。かつては野生のキジが多かったが、現在は飼育したキジを食用としている。 |
2023年1月8日 (日) 07:58時点における版
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済州道(チェジュド、제주도)は韓国の南部に位置する島嶼地域。本ページでは済州道の料理、特産品について解説する。
地域概要
済州道(チェジュド、제주도)は韓国の南部に位置する島嶼地域。正式には済州特別自治道という名称であり、韓国で唯一の特別自治道(高度な自治権を保証された地方自治団体)である。主要島である済州島(チェジュド、제주도)を含む9の有人島と、55の無人島で構成される。人口は64万8497人(2017年6月)であり、広域地方自治団体(特別市、広域市、道、特別自治道、特別自治市)の中では特別自治市の世宗市に次いで2番目に少ない[1]。済州市と、西帰浦市の2市で構成されており、道庁所在地は済州市。済州島の中央には標高1950mで韓国最高峰の漢拏山(ハルラサン、한라산)がそびえ、かつての火山活動による大小の山々と洞窟郡が周辺に広がる。その独特な景観は「済州火山島と溶岩洞窟群」として2007年にユネスコの世界自然遺産としても登録されている[2]。主要な観光地にはかつての噴火口跡である城山日出峰(성산일출봉)や、巨大洞窟の万丈窟(만장굴)、済州島3大瀑布と称される正房瀑布(정방폭포)、天地淵瀑布(천지연폭포)、天帝淵瀑布(천제연폭포)など、自然景観を活かしたものが多い。済州道までのアクセスは、済州国際空港への飛行機便が一般的である。
済州市の料理
済州市(チェジュシ、제주시)は、済州道の北部に位置する地域。済州市の料理、特産品については「済州市の料理」で扱う。
西帰浦市の料理
西帰浦市(ソギポシ、서귀포시)は、済州道の南部に位置する地域。西帰浦市の料理、特産品については「西帰浦市の料理」で扱う。
食文化の背景
済州道は島嶼地域であり、周囲に囲まれた海からの恵みが食文化の根幹を担っている。アマダイ(옥돔)、サバ(고등어)、タチウオ(갈치)、スズメダイ(자리돔)、ヤリイカ(한치)などの魚介に加えて、海女(해녀)たちが採集するアワビ(전복)、トコブシ(오분자기)、サザエ(소라)、ウニ(성게)、ナマコ(해삼)なども特産品として有名である。これらは刺身や、焼き物、煮付け、鍋料理などに使用するとともに、塩辛などの保存食にも広く応用されている。一方で島の中央には標高1950mの漢拏山がそびえ、高原地域では牛や馬などの牧畜や、野菜、山菜、キノコなどの栽培も盛んである。漢拏山の南側に当たる西帰浦市ではミカン(감귤)、デコポン(한라봉)などの柑橘栽培が行われている。
- 耽羅
- 済州道はもともと耽羅(タムナ、탐라)という独立国家であり、本土とは異なる建国神話や独自の文化を多数有する。三国時代以降、百済、統一新羅への朝貢を行い、高麗に入っては半独立という状態であったが、朝鮮時代に入って15世紀初めには完全に併合された。
- 済州道と馬肉食
- 13世紀に元が高麗に進行して服属させると、済州道は一時元の直轄領となった。1276年には元が耽羅牧場(탐라목장)を設置し、馬や牛の大規模な飼育を始めた。韓国では馬肉を食用とする習慣はほぼないものの、こうした歴史的経緯から済州道では古くから馬肉食が発達した。現在の済州道には馬肉料理の専門店が数多くあり、焼肉(말고기구이)、ユッケ(말고기육회)といった料理が味わえる。
- 済州道と豚肉食
- 済州道の家庭では古くから豚を飼う習慣があり、ハレの日にはその豚で祝いの料理を作った。そのため済州道には、オギョプサル(皮付き豚バラ肉の焼肉/오겹살)、トムベゴギ(済州道式の茹で豚、돔베고기)、コギグクス(豚スープ麺、고기국수)、アガンバル(豚足のつま先部分の煮物、아강발)といった豚肉料理が豊富にある。伝統的な家屋では豚の飼育場所がトイレを兼ねており、人間の排泄物をエサとしたことから、済州道では在来種の黒豚(흑돼지)をトンテジ(直訳ではうんこ豚、똥돼지)と呼ぶこともある。現在ではこうした飼育方法は行われていないものの、民俗村では当時の暮らしを再現する意味から伝統家屋のトイレで実際に豚を飼っていたりもする。
代表的な料理
済州道の料理は、たいへん多彩かつ他地域と比べても独特である。本稿では魚介、肉、野菜など素材ごとに大別し、それぞれの代表的な調理法など特徴を紹介する。
魚介料理
島嶼地域である済州道では、さまざまな魚介が水揚げされる。代表的な特産品としては、サバ、タチウオ、アマダイ、スズメダイ、ヤリイカ、アワビ、トコブシ、サザエ、ウニなどがあげられる。鮮度のよいものを刺身で味わうほか、焼き物、煮付け、スープ、粥など多様な調理法が用いられる。
- ヘムルトゥッペギ(海鮮味噌鍋/해물뚝배기)
- ヘムルトゥッペギ(해물뚝배기)は、海鮮味噌鍋。ヘムル(해물)は漢字で「海物」と書いて魚を除いた海産物のこと。トゥッペギ(뚝배기)は素焼きの鍋。単にトゥッペギと呼ばれることもある。アワビ、トコブシ、ミナミアカザエビ(딱새우)、アサリ(바지락)、ウニなどの海産物を、味噌仕立ての鍋料理に仕立てて作る。1人前のトゥッペギで提供し、ごはん、副菜とともに定食として提供されることが多い。済州道では代表的な郷土料理のひとつであり、郷土料理店、刺身店などで提供される。飲食店によっては済州道の名産であるアワビを前面に出して、チョンボクトゥッペギ(アワビ海鮮味噌鍋、전복뚝배기)と呼ぶこともある。ただし、近年の済州道では養殖物のアワビが主流となっていることから、2010年代前半までは天然のトコブシを用いたオブンジャギトゥッペギ(トコブシ入りの海鮮味噌鍋、오분자기뚝배기)が人気を集めていたが、2010年代半ば以降はトコブシも激減している。
- フェ(刺身/회)
- フェ(회)は、刺身(「センソンフェ(刺身/생선회)」の項目も参照)。島嶼地域である済州道では、一般に鮮度落ちの早いサバや、タチウオを刺身で味わえるほか、クエ(다금바리)、キジハタ(붉바리)、マハタ(구문쟁이, 능성어)ブリ(방어)、サワラ(삼치)、アジ(각재기)、ヤリイカ、アワビ、サザエ、ウニ、ナマコ(해삼)など、多様な種類の魚介を刺身として味うことができる。なお、サバとタチウオは両者の頭文字を取って、コガルフェ(サバとタチウオの刺身、고갈회)という名前で盛り合わせにすることも多い。食べ方は一般的なセンソンフェと同様だが、ブリの刺身をキムチで巻いて食べる、サワラの刺身を海苔で包んで食べる、といった個性的な食べ方もある。
- 済州道のサムバリ
- 済州道でよく語られる、済州道に行って味わうべきサムバリ(삼바리)という話がある。サムバリとは、3つのバリ(=パリ、바리)という意味であり、すなわちタグムバリ(다금바리)、プッパリ(붉바리)、ピバリ(비바리)を指す。タグムバリとプッパリはそれぞれクエ、キジハタを指す魚の名前だが、ピバリとは済州道の方言で女性を意味する。主に済州道方言を知らない他地域の男性に対して、済州道のサムバリを知っているか? サムバリのうちどれを食べたいか? などと問いかけることが多い。
- ムルフェ(冷汁風刺身/물회)
- ムルフェ(물회)は、冷汁風の刺身(「ムルフェ(水刺身/물회)」の項目も参照)。大きな丼状の器に生野菜と刺身を盛り付け、氷水、コチュジャン、酢などを加えて作る。済州道の特産品である、アワビ、サザエ、ナマコ、スズメダイ、ヤリイカなどを用いて作ることが多い。済州道方言でチェピ(제피)と呼ばれるケカラスザンショウの葉を、香りのアクセントとして加えることもある。
- クイ(焼き物/구이)
- クイ(구이)は、焼き物(「センソングイ(焼き魚/생선구이)」の項目も参照)。済州道の特産品である、アマダイ、サバ、タチウオ、アジ、アワビ、サザエなどを焼いて食べることが多い。
- チョリム(煮付け/조림)
- チョリム(조림)は、煮付けの総称。ぶつ切り、あるいは丸ごとの魚を、大根、長ネギなどと煮付けて作る。味付けには醤油、砂糖、粉唐辛子、ニンニク、ショウガなどを用いてピリ辛に仕上げる。また、済州道ならではの伝統的な調理法として大豆を一緒に煮込むこともある。使用される魚は青魚、白身魚を中心に多岐に渡る。代表的なものにコドゥンオジョリム(サバの煮付け/고등어조림)、カルチジョリム(タチウオの煮付け/갈치조림)があり、これらは他地域でも一般的な料理ではあるが、サバ、タチウオとも済州道の特産品であり鮮度の違いが高く評価される。済州道の方言でケクチュリ(객주리)と呼ばれるカワハギ(ウマヅラハギを指すことも多い)や、メル(멜)と呼ばれるカタクチイワシのチョリムも郷土料理として人気が高い。それぞれケクチュリジョリム(カワハギ、またはウマヅラハギの煮付け、객주리조림)、メルジョリム(カタクチイワシの煮付け、멜조림)と呼ばれる。
- ティギム(天ぷら/튀김)
- ティギム(튀김)、は天ぷら(「ティギム(天ぷら/튀김)」の項目も参照)。刺身店ではエビや白身魚のティギムを提供する。メルティギム(カタクチイワシの天ぷら、멜튀김)は春から夏にかけての季節料理で、刺身店、居酒屋などの限定メニューとして人気が高い。
- クッ(スープ/국)
- クッ(국)は、スープ料理の総称。済州道ではさまざまな魚介を用いて、アマダイ、ウニ、アワビなどを用いてミヨックッ(ワカメスープ/미역국))を作ることが多い。それぞれ魚介の名称をつけて、オクトムミヨックッ(アマダイ入りのワカメスープ、옥돔미역국)、ソンゲミヨックッ(ウニ入りのワカメスープ、성게미역국)などとも呼ぶ。また、タチウオ、アジ、カタクチイワシなどは若い白菜とともに澄まし仕立てのスープに仕立て、それぞれカルチクッ(タチウオのスープ/갈치국)、カクチェギクッ(アジのスープ、각재기국)、メルクッ(カタクチイワシのスープ、멜국)と呼ばれる。カルチクッにはカボチャを加えることも多い。豚肉や豚骨を煮込んだスープに、海藻のホンダワラ(몸)を入れたモムクッ(ホンダワラのスープ/몸국)も済州道の郷土料理として有名である。
- チュク(粥/죽)
- チュク(죽)は、粥。主にアワビ、サザエ、イソシジミ(대조개)、済州道方言でポマル(보말)と総称される巻貝などの貝類を用い、米とともにゴマ油で炒め、水を注いで煮込んで作る。中でも、チョンボッチュク(アワビ粥/전복죽)の人気は高く、鮮度のよい肝を一緒に煮込んで作るのが最上とされる。貝以外の粥としては、済州道方言でキンイ(깅이)、またはケンイ(갱이)と呼ばれるアシハラガニの粥がある。
- トルソッパプ(釜飯/돌솥밥)
- トルソッパプ(돌솥밥)は、釜飯(トルソッパプ(釜飯/돌솥밥)の項目も参照)。アワビ、トコブシ、ウニなどを入れて炊いたトルソッパプがよく作られる。それぞれ、アワビを入れたものはチョンボクトルソッパプ(アワビの釜飯、전복돌솥밥)、トコブシはオブンジャギトルソッパプ(오분자기돌솥밥)、ウニはソンゲトルソッパプ(ウニの釜飯、성게돌솥밥)と呼ぶ。店によっては、アワビ、トコブシのトルソッパプを頼むと、炊き上がった釜のふちにマーガリンを塗ってコクを加える調理法もある。
- キムパプ
- キムパプ(김밥)は、海苔巻き(「キムパプ(海苔巻き/김밥))」の項目も参照)。アワビ、ミナミアカザエビ、サンマなどを使った個性的なキムパプが近年話題となっている。チョンボクキムパプ(전복김밥)と呼ばれるアワビのキムパプは、アワビの肝を混ぜたごはんでつるんとした食感の卵焼きを巻き込んだもので、「済州キムマンボク(제주김만복)」という店が開発して話題となった。タクセウキムパプ(딱새우김밥)と呼ばれる、ミナミアカザエビのキムパプは、エビカツを中に入れた海苔巻きで、「セウリ(새우리)」という店の商品である。サンマを使ったコンチキムパプ(꽁치김밥)は、西帰浦市にある西帰浦毎日オルレ市場(ソグィポ メイル オルレシジャン、서귀포 매일 올레시장)の名物で、サンマの焼き魚を丸ごと巻き込んだものである。
- ククス(麺/국수)
- ククス(국수)は、麺。白身魚の刺身を載せた混ぜ麺のフェグクス(刺身麺、회국수)や、ウニを載せた汁麺のソンゲグクス(ウニ載せ麺、성게국수)が郷土料理として知られる。また、中華料理店を中心に魚介をたっぷりと入れたチャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)の人気も高い。南部の離島である馬羅島(マラド、마라도)には、魚介を用いたチャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺/짜장면)の専門店が集まっている(済州道のB級グルメ参照)。
豚肉料理
済州道では古くから家庭で豚を飼育し、祝い事があったときなどハレの日に屠畜して豚肉料理を作り、家族や親戚が集まって食べるとともに、近所の人などにも配る習慣があった。各部位を余すことなく用いるため、部位ごとに多彩な調理法が発達している。
- チェジュフッテジ
- 済州道で伝統的に飼育されてきた豚は、チェジュフッテジ(済州黒豚、제주흑돼지)と呼ばれる黒豚である。韓国内の在来種としても貴重であり、2015年3月17日には国の天然記念物第550号に指定されている[3]。ただし、その指定は済州畜産振興院が純粋な血統を守りながら飼育する250頭程度に限定され、一般的に食肉用として飼育、流通されている黒豚は天然記念物に含まれない。一般的にはフッテジ(黒豚、흑돼지)、トンテジ(直訳ではうんこ豚、똥돼지)と呼ばれることが多く、これに対して外来の品種はペクテジ(白豚、백돼지)と呼び分ける。フッテジのほうが市場価値は高く、飲食店での値段もペクテジに比べて高価である。
- 豚肉と塩辛
- 済州道では豚肉料理に塩辛を合わせる食べ方が好まれる。豚焼肉の専門店では、小さな容器にミョルチジョッ(カタクチイワシの塩辛、멸치젓)、焼酎、ニンニク、青唐辛子などを入れ、豚肉を焼く鉄板の上で煮立たせる方式をよく見かける。チャリジョッ(スズメダイの塩辛、자리젓)や、カルチソクチョッ(タチウオの内臓の塩辛、갈치속젓)など、他の塩辛を用いる場合もある。豚焼肉だけでなく郷土料理のトムベゴギ(済州島式の茹で豚、돔베고기)にも塩辛を添える。本土でもポッサム(茹で豚の葉野菜包み/보쌈)や、チョッパル(豚足の煮物/족발)にセウジョッ(アミの塩辛、새우젓)を添えるのは定番だが、済州道では塩辛の種類が上記のように多彩である。
- フッテジグイ(黒豚焼き/흑돼지구이)
- フッテジグイは黒豚の焼肉。オギョプサル(皮付き豚バラ肉の焼肉/오겹살)、モクサル(豚の肩ロース焼き/목살)、ハンジョンサル(豚トロの焼肉/항정살)といった各部位をそのまま塩焼きにすることがあれば、薄切りにした黒豚をテジプルコギ(豚肉の味付け焼肉/돼지불고기)として仕上げることもある。脂の乗ったオギョプサル(皮付き豚バラ肉の焼肉/오겹살)がもっとも人気であるが、その理由として皮付きであれば黒い毛を視認できるため、安価な白豚を黒豚と偽って提供される心配がないとの理由もあった。また、済州産の黒豚の皮部分にはそれを証明するスタンプが押されており、その部分をわざわざ見せるようにして提供する店も多い(食べても害はない)。近年は黒豚の生産量も増え、皮のない部位を提供する店も増えてきている。
- クンゴギ
- 一部の飲食店には、クンゴギ(塊肉、근고기)と呼ばれるメニューがある。クンゴギとはもともと「一斤の肉」を意味し、600gをひと単位として提供する方式を指している。多くの店では、オギョプサル(皮付き豚バラ肉の焼肉/오겹살)、モクサル(豚の肩ロース焼き/목살)をセットにして600gで提供する。
- 黒豚通り
- 済州市健入洞には黒豚専門の焼肉店が集まる一画があり、2010年6月に「黒豚通り(フッテジコリ、흑돼지거리)」として指定された[4]。
- トムベゴギ(済州島式の茹で豚/돔베고기)
- トムベゴギは、済州島式の茹で豚。トムベ(돔베)は済州島方言でまな板(標準語ではトマ、도마)。ゴギ(=コギ、고기)は肉。茹でた豚バラ肉を食べやすい大きさに切り、まな板ごと提供する料理を指す。茹でる際には味噌を加えてくさみを取る。茹で上がった豚肉はサンチュ、エゴマの葉、白菜などに包んで味噌を載せて味わうほか、塩辛につけても食べる。現地では家庭料理として作られるほか、郷土料理店、豚焼肉店などで提供される。
- コギグクス(豚スープ麺/고기국수)
- コギグクス(고기국수)は、豚スープ麺。コギ(고기)は肉、グクス(=ククス、국수)は麺を表す。豚骨、豚肉を煮込んだ濃厚なスープに、中太の小麦麺を入れて作る。具にはスライスした茹で豚のほか、ニンジン、長ネギ、海苔などを加え、好みでタデギ(唐辛子ペースト、다대기)を入れて辛味を足すこともある。道内には数多くの専門店が営業しており、中でも店舗の密集した済州市一徒2洞(제주시 일도2동)一帯は、2009年に「ククス文化通り(국수문화거리)」として指定された。コギグクスの専門店では、煮干しダシに素麺を入れたミョルチグクス(멸치국수)や、ミョルチグクスのスープにコギグクスの具を載せたミョルゴグクス(멸고국수)といったメニューも提供する。
- スンデ(済州島式の腸詰/순대)
- スンデ(순대)は、腸詰め(「スンデ(韓国式の腸詰/순대)」の項目も参照)。済州道の伝統的なスンデは、スエ(수애)という名前で呼ばれ、豚の血液とそば粉、少量の野菜を混ぜて具を作る。他地域に比べて野菜の量が少ないため、密度の濃い仕上がりになるのが特徴である。また、豚の直腸(막창)を使って作るマクチャンスンデ(막창순대)、別名チャンドルムスンデ(창도름순대)も済州道特有のスンデである。
- アガンバル(済州島式の豚足/아강발)
- アガンバル(아강발)は、豚足の爪先部分、またはそれを煮込んだ料理。一般的にはチョッパル(豚足の煮物/족발)として総称されるが、済州道においては豚足の爪先部分だけをアガンバルと呼び、残りの部位をチョッパルと呼んで区別をする。肉付きの少ない部位ではあるが、骨まわりの肉にかじりついて味わう。チョッパルや、スンデ(韓国式の腸詰/순대)の専門店、あるいはコギグクス(豚スープ麺、고기국수)の専門店で提供されることが多い。
- コサリユッケジャン(豚とワラビのスープ/고사리육개장)
- コサリユッケジャン(고사리육개장)は、豚肉とワラビのスープ。コサリ(고사리)はワラビ、ユッケジャンは本来牛肉の辛いスープを指すが、済州道においては豚肉とワラビのスープを指してユッケジャンと呼んでいる(「ユッケジャン(牛肉の辛いスープ/육개장)」の項目も参照)。豚骨、豚肉を煮込んだスープに、下煮をして細く裂いた豚肉、下茹でをして繊維をほぐしたワラビを加え、醤油、塩、ニンニクなどで味を調えて作る。仕上げにはそば粉を加えてとろみをつける。名称はユッケジャンだが、粉唐辛子や唐辛子油を入れることはない。道内の郷土料理店、スープ料理店などで提供される。
- チョプチャクピョクッ(豚スープ/접짝뼈국)
- チョプチャクピョクッ(접짝뼈국)は、豚スープ。チョプチャクピョ(접짝뼈)は豚の背骨や前足の骨を指す。クッはスープの意。豚骨を煮込んでスープを作り、骨回りの肉と大根などを具として加える。味付けは塩で整え、仕上げにはそば粉を加えてとろみをつける。道内では定食店、郷土料理店などで提供される。
肉料理(豚肉以外)
済州道では代表的な食肉として利用される豚肉以外にも、牛肉、鶏肉、馬肉、キジ肉などを幅広く食用とする。中でも馬肉は済州道以外ではほとんど食用とされないことに加えて、済州道の歴史とも密接にかかわる重要な食材である。天然記念物に指定される黒牛の焼肉や、地鶏料理、キジ肉料理も郷土料理として広く知られる。
牛肉料理
韓牛(한우)と呼ばれる韓国の固有種は、黄牛(황소)、褐牛(칡소)、黒牛(흑소)の3種類に分かれる。現在の韓国で生産される韓牛はそのほとんどが黄牛だが、済州道では希少な土着の固有種として黒牛を飼育している。
- チェジュフグ(済州黒牛/제주흑우)
- チェジュフグ(제주흑우)は、済州黒牛(済州道で飼育される黒毛種の韓牛)。フグ(黒牛、흑우)、またはフッカヌ(黒韓牛、흑한우)とも呼ばれる。済州道の固有種として古くから飼育されてきたが、かつては黄牛と飼育上の区別がなく、1970~80年代にかけて頭数を大きく減らした。1990年代に入ってその希少さが知られるようになり、地元の畜産協同組合を中心に純血種の保護と育成に力が注がれるようになった(八田靖史の取材記録より、2011年4月5日)。その成果が実って、2010年8月には精肉店と焼肉店を兼ねた「西帰浦市畜協黒韓牛名品館(서귀포시축협흑한우명품관)」をオープンし、地域のブランド牛として広くPRされるようになった。2013年7月22日には、国の天然記念物第546号にも指定された[5]。なお、天然記念物として畜産振興院で飼育される済州黒牛とは別途、食用とされるものは畜産農家にて飼育されている。主に焼肉、ユッケ(牛刺身/육회)などで味わう。
馬肉料理
韓国では一般的に馬肉を食べる習慣がなく、済州道でのみ日常的な食材として親しまれている。その背景として、高麗時代の13世紀に元の支配を受けた際、済州道に牧場が設けられたことがあげられる。1276年に160頭の馬が元から持ち込まれたことがきっかけとなり、本格的な馬の飼育が始まった[6]。済州道の馬は済州馬(제주마)、またはチョランマル(조랑말)と呼ばれ、1986年2月8日に国の天然記念物第347号に指定された[6]。
- マルコギヨリ(馬肉料理/말고기요리)
- マルコギヨリ(말고기요리)は、馬肉料理。マルコギ(말고기)は馬肉。ヨリ(요리)は料理。済州道で食用とされる馬肉は、その多くが済州山馬(제주산마)、または漢拏馬(한라마)と呼ばれる交雑種である。済州山馬は競走馬としても、馬肉としても利用される。代表的な料理としては、マルコギグイ(馬肉の焼肉、말고기구이)、マルコギユッケ(馬肉のユッケ、말고기육회)、マルコギフェ(馬刺し、말고기회)などがある。牛肉の調理法を応用して、カルビチム(牛カルビの煮物/갈비찜)、コムタン(牛スープ/곰탕)、あるいはハンバーグ(햄버그)などを馬肉で作ることもある。珍味のひとつとして腸を茹でたものをコムンジルム(馬の腸茹で、검은지름)と呼んで珍重する。コムンジルムとは黒い脂という意味である。
鶏肉料理
済州道の鶏肉料理は済州市の朝天邑橋来里(チョチョヌプ キョレリ、조천읍 교래리)地区に専門店の集まる地鶏(토종닭)のタッペクスクシャブシャブが有名である。
- タッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ/닭백숙샤브샤브)
- タッペクスクシャブシャブ(닭백숙샤브샤브)は、丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ。タッ(닭)は鶏。ペクスク(백숙)は水煮料理。シャブシャブ(샤브샤브)はしゃぶしゃぶ。タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)と、タッシャブシャブ(鶏しゃぶしゃぶ、닭샤브샤브)を組み合わせた料理名である。済州市の朝天邑橋来里地区には地鶏料理の専門店が集まっており、もともとは丸鶏を茹でたタッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)を専門としていたが、注文から時間がかかることから、忙しい観光客のために胸肉だけを薄切りにし、先にタッシャブシャブとして提供するようになった。これを合わせて、現在はタッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ、닭백숙샤브샤브)と読んでいる。タッシャブシャブを食べ終えたころに、タイミングよくタッペクスクが茹で上がり、また煮汁で作ったノクトゥジュク(緑豆粥、녹두죽)までを含めて一連のコースとなる。
キジ肉料理
済州道ではキジ肉を使った郷土料理が数多くある。かつては野生のキジが多かったが、現在は飼育したキジを食用としている。
- クォンゴギヨリ(キジ肉料理/꿩고기요리)
- クォンゴギヨリ(꿩고기요리)は、キジ肉料理。クォンゴギ(꿩고기)はキジ肉。ヨリ(요리)は料理。済州道にはキジ肉料理の専門店が多く、さまざまなキジ肉料理を提供している。代表的な料理としては、クォングイ(キジ肉焼き、꿩구이)、クォンシャブシャブ(キジのシャブシャブ/꿩샤브샤브)、クォンマンドゥ(キジ肉餃子、꿩만두)、クォンメミルグクス(キジ肉そば、꿩메밀국수)などがある。一部の店においては、キジの狩猟施設を併設するなど体験観光とも結びついている。
- クォンヨッ(キジ飴/꿩엿)
- クォンヨッ(꿩엿)は、キジ飴。クォン(꿩)はキジ。ヨッ(엿)は飴の意。炊いたアワと麦芽を混ぜて発酵させ、煮詰めて水飴状にしたところへ茹でて裂いたキジ肉を加えて作る。済州道の伝統食品であり、タンパク質を補給する栄養食品として親しまれてきた。現在は土産物店などでビン詰めしたものを販売している。
野菜料理
済州島の中央部には標高1950mの漢拏山がそびえ、高原地域で栽培される野菜や、山菜類、キノコ類は島の名産品でもある。特産品を用いたナムルなどが郷土料理として知られる。
- ホバンニプクッ(カボチャの葉のスープ/호박잎국)
- ホバンニプクッ(호박잎국)は、カボチャの葉のスープ。ホバンニプ(호박잎)がカボチャの葉。クッ(국)はスープ料理を意味する。煮干しでダシをとったスープに、カボチャの葉とそば粉を入れ、塩などで味付けをして作る。
餅・菓子・甘味
済州道の環境は稲作に不向きであり、粟(あわ)やそば、小麦などを用いた餅が発達し、これらが祭祀料理としても用いられた。また、済州道は韓国内でも有数の観光地であることから、ご当地を象徴するお土産品が発達し、特産品であるミカンやデコポン、サボテンの実などを用いたチョコレート、クッキーなどの菓子類が多く作られている。近年はケーキやアイスクリーム、カキ氷といったSNS映えするスイーツの充実も目覚ましい。
- オメギトク(粟餅/오메기떡)
- オメギトク(오메기떡)は、済州道で作られる伝統的な粟(あわ)餅。オメギ(오메기)は「お酒を仕込むために作る丸くて真ん中に穴がある粟モチ」を指す[7][8]。トク(떡)は餅。もち粟の粉を熱湯で練り、丸めたものを茹でて作るのが伝統的な方式である。もともとはオメギスル(粟酒、오메기술)を作るためのものであるが、近年は醸造用よりも間食用としての利用が増えている。もち粟にもち米やヨモギを混ぜて作った餅にアンコを詰め、表面にもアズキをまぶしたものをオメギトクと呼んで販売することが多い。もち粟を使用せず、単なるヨモギ餅を利用するなど簡略化も進んでいる。あるいはヨモギのかわりに名産であるデコポン(한라봉)を練り込んだり、表面にアズキでなくナッツをまぶしたりするアレンジも見かける。道内には複数のオメギトク専門店があり、持ち帰り用として販売するほか、店内にイートインスペースを設けているところもある。また、市場の餅店などでも販売される。
- ピントク(そばクレープ/빙떡)
- ピントク(빙떡)は、そばクレープ。ピンはくるくる巻くことを意味する「빙빙(ピンピン)」という擬態語。トク(떡)は餅。そば粉の生地をフライパンで薄焼きにし、さっとゆがいて塩、すりゴマなどで味付けをした千切り大根をくるくると巻いて作る。済州道においては祭祀膳に捧げたり、慶弔時にも作る重要な伝統料理のひとつである。現在も道内の在来市場にはピントクを焼いて販売する露店がある。
- アイスクリーム(아이스크림)
- 観光地を中心に特産品を使ったアイスクリームが人気を集める。ブランドミカンの天恵香や、デコポンのほか、離島の牛島(ウド、우도)では島の名産であるピーナッツのアイスクリームを味わえる。
済州道のB級グルメ
地域ごとに発達した独特のB級グルメがあり、観光客からの人気も高い。
- モダッチギ(屋台料理盛り合わせ/모닥치기)
- モダッチギ(모닥치기)は、屋台料理の盛り合わせ。済州道の方言で、「みんなで力を合わせる」(모두 합치기)との意味がある。大皿にキムパプ(海苔巻き/김밥)、キムチジョン(キムチ入りのチヂミ/김치전)、マンドゥ(餃子/만두)、ゆで卵、オデンの魚肉練り製品などを盛り付け、上からトッポッキ(餅炒め/떡볶이)をかけ回して作る。西帰浦市の西帰浦毎日オルレ市場(ソグィポ メイル オルレシジャン、서귀포 매일 올레시장)内にある「セロナ粉食(새로나분식)」が元祖として知られ、店では「もともとは客からのキムチジョンにトッポッキをかけて欲しいとのリクエストに応えた形で生まれ、それが段々とエスカレートして現在のような形に至った」と説明している(八田靖史の取材記録より、2011年4月1日)。それが他店にも広まって現在は西帰浦市の名物として定着している。
- チャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺/짜장면)
- チャジャンミョンは、韓国式ジャージャー麺(「チャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺/짜장면)」の項目も参照)。南部の離島である馬羅島(マラド、마라도)の名物として知られる。馬羅島は韓国最南端の有人島であり、人口が124名(2017年12月現在)と少ないのに対し[9]、チャジャンミョンを提供する店が9軒ある。これは馬羅島が韓国最南端を売りとした観光の島であり、定住する人口に比して、観光客の需要が大きいことを意味する。1997年に島でもっとも早く創業した「元祖馬羅島チャジャンミョンチプ(원조마라도짜장면집)」によれば、もともとは釣り客へのサービスとして提供を始めたことが、話題を呼んでいつしか島の名物となった」とのこと(八田靖史の取材記録より、2011年4月3日)。現在は店ごとに味噌に海鮮ダシを用いたり、麺にヒジキを練り込むなど、島の素材を使ったチャジャンミョンを提供している。また、これらの店では海産物をふんだんに使ったチャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)を一緒に提供するところも多い。
代表的な特産品
1776年に編纂された『貢膳定例(공선정례)』は各地方から宮中へと送られた進上品の規定であり、これを見ると済州道ではアワビ、ミカン、シイタケなどが分担されている[10]。これらは現在においても済州道の特産品であり、その当時から地域を代表する食材であったことがわかる。
アワビ
アワビ(전복)は古くから済州道の名産であり、1776年に編纂された『貢膳定例(공선정례)』によれば、宮中への進上品として2月から9月まで毎月大量の乾燥アワビを送っていた[10]。アワビはヘニョ(해녀)と呼ばれる海女たちが、サザエ、ウニなどとともにとったが、現在は数を減らしており済州道においても天然物は希少品となっている。韓国では2002年よりアワビの養殖が始まったが、そのほとんどが全羅南道で行われており、済州道内においても全羅南道産の養殖物が広く流通している。2017年におけるアワビ類の生産量は1万6134トン(一般海面漁業:107トン、浅海養殖漁業1万6027トン)であり、そのうち全羅南道が98.6%の1万5933トン(一般海面漁業:29トン、浅海養殖漁業1万5904トン)を占め、済州道における生産量はわずか32トン(一般海面漁業:5トン、浅海養殖漁業27トン)に留まっている[11]。
- 代表的なアワビ料理
- アワビを用いた料理としては、郷土料理として有名なチョンボッチュク(アワビ粥/전복죽)や、ヘムルトゥッペギ(海鮮味噌鍋、해물뚝배기)をはじめ、刺身、焼き物、蒸し物、釜飯など多岐にわたる。飲食店ではヘムルタン(海鮮鍋/해물탕)、ピビムパプ(ビビンバ/비빔밥)、サムゲタン(ひな鶏のスープ/삼계탕)、サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉/삼겹살)といった料理にアワビをトッピングすることも多い。アワビの肝は済州道の方言でケウ(게우)と呼ばれ、これを塩辛にしたケウジョッ(게우젓)も郷土料理として有名である。近年はアワビの肝をごはんに混ぜ、キムパプ(海苔巻き/김밥)や、チュモッパプ(おにぎり、주먹밥)に利用する例もある。
- アワビとトコブシ
- 済州道ではアワビとともにトコブシ(오분자기)も特産品である。2000年代に入るとアワビは養殖物が主流となり、その代替として天然物のトコブシが人気を集めるようになった。その背景には養殖アワビを天然アワビと偽る例があり、トコブシであれば間違いなく天然物との信頼性が大きかった(トコブシの養殖が難しい訳ではなく、養殖物ならアワビでよいため需要がない)。ヘムルトゥッペギ(海鮮味噌鍋、해물뚝배기)や、トルソッパプ(釜飯/돌솥밥)などが主な利用法であったが、人気の急速な高まりによって無理な漁獲がたたり、2010年代半ばからは急速にその数を減らしてしまった。2015年以降はほとんど流通がなくなり、天然物のアワビと同じく希少な存在となっている。
柑橘類
済州道はミカン(귤)、デコポン(한라봉)といった柑橘類の名産地である。主に南部の西帰浦市で栽培されており、道内の市場やスーパーマーケットなどで広く販売される。柑橘類を用いた菓子や飲料も多く、これも済州道の名物として知られる。
- 歴史
- 柑橘類は古くから済州道の名産であった。もっとも古い記録は『高麗史』にある1052年の記録であり、「壬申の年(1052年)、三司(高麗時代の財政担当官庁)からの奏上があり『耽羅国から毎年捧げる柑橘を100包子に改定し、これを恒久の制度としていただきたい』とのことでこれを受け入れた」(原文1)との内容になっている[12]。少なくともこの時期には、済州道において柑橘が特産品として知られ、中央に送られるほどの名産として定着していたことが推測できる。また、1776年に編纂された『貢膳定例(공선정례)』を見ると、この時期にはさらに進上品としての物量が増えており、またその種類も多様化している。韓福眞著『朝鮮時代宮中の進上食品』によれば、「済州の柑橘類は10月と11月に船で20回に渡って漢陽(現在のソウル)まで運送された。柑橘の種類は柚子、柑子、青橘、洞庭橘、金橘、乳柑、唐柚子(ブンタン)など多様化しているが、現在はなくなった種類も多い」(カッコ内は訳注)とのことである[13]。なお、今日の日本や韓国で一般的にミカン(귤)と呼ばれているのはウンシュウミカン(온주밀감)であり、済州道においては1911年にフランス人神父のEsmile J. Taque氏が日本から送られたものを植えたのが始まりとされている[14]。
- 【原文1】
- 「壬申 三司奏, “耽羅國歲貢橘子, 改定一百包子, 永爲定制.” 從之.」
- (韓国史データベースによる現代語訳)
- 「임신 삼사(三司)에서 아뢰기를, “탐라국(耽羅國)에서 해마다 바치는 귤을 100포자(包子)로 개정하고, 이를 항구한 제도로 삼으십시오.”라고 하자, 이를 받아들였다.」
- 品種
- 現在の済州道で人気を集めているブランド品種は、ミカンとオレンジを交配したタンゴール(tangor)と呼ばれる交雑種がほとんどである。いずれも日本で品種改良されたものが済州道へと渡り、新しい韓国名で販売されている(下記参照)。中でもハルラボン、チョネヒャンはブランド価値が高く、これらを利用したジュース、アイスクリームなども人気を集めている。ハルラボンは「済州ハルラボン(제주한라봉)」として、農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第100号に登録されている[15]。
- ・ハルラボン(漢拏峰、한라봉) = デコポン(不知火)
- ・チョネヒャン(天恵香、천혜향)) = せとか
- ・ファングミャン(黄金香、황금향)) = 媛まどんな
- ・レドゥヒャン(RED香、레드향)) = 甘平
その他の特産品
- ソバ
- ソバ(메밀)は稲作に不向きな済州道において、粟(あわ)などの雑穀とともに広く利用されてきた。そば粉の生地を薄焼きにして茹でた大根の千切りを巻いたピントク(そばクレープ、빙떡)や、キジ肉を煮込んだスープにそばを入れたクォンメミルグクス(キジ肉そば、꿩메밀국수)といった郷土料理があるほか、モムクッ(ホンダワラのスープ/몸국)、コサリユッケジャン(豚とワラビのスープ、고사리육개장)といったスープ料理にはとろみをつける意味でそば粉を加える。
- ワラビ
- ワラビ(고사리)は済州道を代表する山菜のひとつで、幅広く利用されている。下茹でをして炒めたものをナムルとするほか、豚肉と一緒に煮込んだコサリユッケジャン(豚とワラビのスープ、고사리육개장)が郷土料理として有名である。4~5月が旬であり、毎年4月下旬には「漢拏山清浄ワラビ祭り(한라산청정고사리축제)」が開催される[16]。
- シイタケ
- シイタケ(표고버섯)は、古くから済州道の名産であり、朝鮮時代には宮中への進上品としても用いられた。『世宗実録』に書かれた1421年1月13日の記録には、済州道からの進上品としてミカンやアワビなどとともに、シイタケを意味する「標蒿(표고)」という文字が見える[17]。現在の済州道においても漢拏山地域などで栽培が盛んにおこなわれている。
代表的な酒類・飲料
済州道の主要島である済州島は火山島であり、地下から汲み上げた火山岩盤水が名産になっている。これを利用して、ミネラルウォーター、マッコリ、焼酎、地ビールなどが生産されており、いずれも済州道を代表する酒類、飲料として人気が高い。また、済州道は稲作に不向きであることから雑穀の利用が発達し、もち粟(あわ)を利用した伝統酒も造られている。
マッコリ
済州道を代表するマッコリとしては、「株式会社済州マッコリ(주식회사 제주막걸리)」の「済州マッコリ(제주막걸리)」がもっとも広く流通している。そのほか済州道の特産品を用いた、ミカンマッコリ(감귤막걸리)、牛島ピーナッツマッコリ(우도땅콩막걸리)などのフレーバーマッコリが多彩である。
- 済州マッコリ
- 済州マッコリ(チェジュマッコルリ、제주막걸리)は、済州市涯月邑(제주시 애월읍)に本社を置く「株式会社済州マッコリ」で生産されるマッコリ。同社は1988年に8ヶ所の酒蔵が集まってできた「済州合同醸造」を母体としており、現在は道内シェアのほとんどを占める大規模な酒蔵として支持されている。漢拏山の岩盤水を用いた「済州マッコリ」は、すっきりとした辛口の味わいを特徴とする。2009年7月からは、東京都小金井市の「かめに商事」が日本での輸入、販売をしている[18]。
- フレーバーマッコリ
- 済州道の特産品を活かした、ミカンマッコリ(귤막걸리)、デコポンマッコリ(한라봉막걸리)、牛島ピーナッツマッコリ(우도땅콩막걸리)などが道内に流通する。ただし、醸造元は道外であることも少なくない。
伝統酒
済州道の伝統酒にはもち粟(あわ)を用いた醸造酒のオメギスル(오메기술)と、それを蒸留したコソリスル(고소리술)がある。
- オメギスル
- オメギスル(오메기술)は、済州道で作られる伝統的な粟酒。清酒である。もち粟の粉を熱湯で練り、これを穴の開いた円形にまとめてオメギトク(오메기떡)と呼ばれる粟餅を作る。このオメギトクを蒸して水、麦麹と混ぜ、発酵させて造る。かつては家庭で造ったが、現在は酒造会社によって造られたものが市販されている。
- コソリスル
- 上記のオメギスルを蒸留したものを、コソリスル(고소리술)と呼ぶ。コソリ(고소리)とは済州道の方言で、伝統的な蒸留器を意味する。
- 城邑民俗村での酒造り
- 西帰浦市の城邑民俗村(ソンウプミンソンマウル、성읍민속마을)では、伝統的な製法でオメギスル、コソリスルを造っている。城邑民俗村のオメギスルは済州道の無形文化財第3号に[19]、コソリサルは無形文化財第11号に指定される[20]。技能保有者はどちらも城邑民俗村に在住の金乙貞(キム・ウルジョン、김을정)氏である。
焼酎
- 漢拏山オリジナル焼酎・漢拏山オルレ焼酎
- 済州道における代表的な焼酎の銘柄は「株式会社漢拏山焼酎(주식회사 한라산소주)」が製造、販売する「漢拏山オリジナル焼酎(한라산 오리지널소주)」と、「漢拏山オルレ焼酎(한라산 올래소주)」である。いずれも済州道の岩盤水を使用している。
ビール
済州道の岩盤水やミカンといった特産品を利用した地ビール造りが行われている。
- JESPI
- JESPI(ジェスピ、제스피)は、済州特別自治道開発公社(제주특별자치도개발공사)が生産する済州道の地ビール。ジェ(JE)は済州(JEJU)、スピ(SPI)はSPIRITS(スピリッツ)を意味する。2013年7月の発売で、済州道の名産である火山岩盤水を活かすための政策「済州道水産業育成戦略」がきっかけとなった。済州特別自治道開発公社は火山岩盤水を利用したミネラルウォーター「三多水(삼다수)」の生産元でもある。JESPIは済州道産の火山岩盤水と大麦を使用しているのが特徴で、ラガー、ペールエール、バイツェン、スタウト、ストロングエール、ギュリデンエール(済州産ミカンの果汁と皮を使用)の6種類を生産している。これらの製品は済州市の蓮洞(ヨンドン、연동)地区に位置する直営のビアホール「JESPI(제스피)」にて味わうことができる。なお、JESPIは2018年内に民間へと移譲される予定である[21]。
- JEJU WIT ALE
- JEJU WIT ALE(済州ウィットエール、제주위트에일)は、済州ファミリー株式会社(제주패밀리 주식회사)が生産する済州道の地ビール。済州道の水と有機栽培されたミカンの皮を使用した白ビール(小麦ビール)で、済州道の郷土料理と合わせることを念頭にレシピを開発している。2017年8月の発売以降、道内の飲食店やコンビニなどで販売されていたが、2018年5月からは全国に進出している。
水
- 三多水
- 三多水(サムダス、삼다수)は、済州特別自治道開発公社(제주특별자치도개발공사)が生産するミネラルウォーター。三多とは、済州道を象徴する「石、風、女性」という3種類の多いものを意味する。済州道産の火山岩盤水を汲み上げて使用している。韓国を代表するミネラルウォーターとして高い人気を誇っており、1998年3月に発売されると数ヶ月で市場占有率1位を確保し、以降20年間不動の1位を守っている。2017年の市場占有率は42%である[22]。日本でも発売当初の1998年より輸入をしている[23]。
飲食店情報
以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。
- キオンナヌンチプ(기억나는집)
- 住所:済州道西帰浦市中央路6(正房洞486-4)
- 住所:제주도 서귀포시 중앙로 6(정방동 486-4)
- 電話:064-733-8500
- 料理:ヘムルタン、コドゥンオジョリム
- トンサトン(돈사돈)
- 住所:済州道済州市広坪東路15(老衡洞2470)
- 住所:제주도 제주시 광평동로 15(노형동 2470)
- 電話:064-746-8989
- 料理:クンゴギ
- トルハルバン食堂(돌하루방식당)
- 住所:済州道済州市神山路11キル53(一徒2洞320-14)
- 住所:제주도 제주시 신산로11길 53(일도2동 320-14)
- 電話:064-752-7580
- 料理:カクチェギクッ、メルクッ
- トゥルドゥル食堂(두루두루식당)
- 住所:済州道済州市三無路3キル14(蓮洞291-10)
- 住所:제주도 제주시 삼무로3길 14(연동 291-10)
- 電話:064-744-9711
- 料理:ケクチュリジョリム、刺身など
- ムルコギセサン(물고기세상)
- 住所:済州道済州市アラン4キル33(我羅1洞2180-5)
- 住所:제주도 제주시 아란4길 33(아라1동 2180-5)
- 電話:064-743-5152
- 料理:ケクチュリジョリム、ムルフェなど
- ムラン食堂塔洞店(물항식당 탑동점)
- 住所:済州道済州市臨港路37-4(健入洞1319-14)
- 住所:제주도 제주시 임항로 37-4(건입동 1319-14)
- 電話:064-755-2731
- 料理:カルチクッ、ムルフェなど
- サムボ食堂西帰浦店(삼보식당 서귀포점)
- 住所:済州道西帰浦市中正路25(西帰洞319-8)
- 住所:제주도 서귀포시 중정로 25(서귀동 319-8)
- 電話:064-762-3620
- 料理:ヘムルトゥッペギ、オクトムグイなど
- サムソンヒョルヘムルタン(삼성혈해물탕)
- 住所:済州道済州市善徳路5キル20(蓮洞312-27)
- 住所:제주도 제주시 선덕로5길 20(연동 312-27)
- 電話:064-745-3000
- 料理:ヘムルタン
- 西帰浦市畜協黒韓牛名品館(서귀포시축협 흑한우 명품관)
- 住所:済州道西帰浦市一周東路8421(吐坪洞262-1)
- 住所:제주도 서귀포시 일주동로 8421(토평동 262-1)
- 電話:064-732-1488
- 料理:黒韓牛の焼肉
- ソンミガーデン(성미가든)
- 住所:済州道済州市朝天邑橋来1キル2(橋来里532)
- 住所:제주도 제주시 조천읍 교래1길 2(교래리 532)
- 電話:064-783-7092
- 料理:タッペクスクシャブシャブ
- ソンミ食堂(성미식당)
- 住所:済州道済州市西広路18キル18(三徒1洞571-7)
- 住所:제주도 제주시 서광로18길 18(삼도1동 571-7)
- 電話:064-751-1250
- 料理:コドゥンオヘジャンクッ、サムチフェ
- 始興海女の家(시흥해녀의집)
- 住所:済州道西帰浦市城山邑始興下洞路114(始興里12-64)
- 住所:제주도 서귀포시 성산읍 시흥하동로 114(시흥리 12-64)
- 電話:064-782-9230
- 料理:テジョゲフェ、チョゲジュク、刺身など
- 蓮洞馬羅島フェッチプ(연동마라도횟집)
- 住所:済州道済州市新光路8キル3(蓮洞262-10)
- 住所:제주도 제주시 신광로8길 3(연동 262-10)
- 電話:064-746-2286
- 料理:パンオフェ
- ヨヌネ(연우네)
- 住所:済州道済州市ウンスキル112-1(老衡洞139-2)
- 住所:제주도 제주시 은수길 112-1(노형동 139-2)
- 電話:064-712-5646
- 料理:ノクチャトゥルケスジェビ、チャプサルトゥルケオンシミ
- イェンナルイェッチョク(옛날옛적)
- 住所:済州道西帰浦市城山邑城山登用路44(城山里382-10)
- 住所:제주도 서귀포시 성산읍 성산등용로 44(성산리 382-10)
- 電話:064-784-2252
- 料理:トムベコギ
- オソン土俗飲食店(오송토속음식점)
- 住所:済州道西帰浦市中文観光路25(穡達洞2507-1)
- 住所:제주도 서귀포시 중문관광로 25(색달동 2507-1)
- 電話:064-739-3120
- 料理:トルソッパプ、黒豚焼肉、郷土料理コース
- オルレグクス(올레국수)
- 住所:済州道済州市クィアランキル24(蓮洞301-19)
- 住所:제주도 제주시 귀아랑길 24(연동 301-19)
- 電話:064-742-7355
- 料理:コギグクス
- ウリオモン食堂(우리어멍식당)
- 住所:済州道西帰浦市大静邑松岳観光路375(上摹里418)
- 住所:제주도 서귀포시 대정읍 송악관광로 375(상모리 418)
- 電話:064-792-0667
- 料理:オギョプサル、チョンボッチュク
- ウジンヘジャンクッ(우진해장국)
- 住所:済州道済州市西沙路11(三徒2洞831)
- 住所:제주도 제주시 서사로 11(삼도2동 831)
- 電話:064-757-3393
- 料理:コサリユッケジャン、モムクッ
- 姉妹グクス(자매국수)
- 住所:済州道済州市三姓路67(一徒2洞1034-10)
- 住所:제주도 제주시 삼성로 67(일도2동 1034-10)
- 電話:064-727-1112
- 料理:コギグクス
- チョンマンチョウンチプ(전망좋은집)
- 住所:済州道西帰浦市城山邑日出路248(城山里399-8)
- 住所:제주도 서귀포시 성산읍 일출로 248(성산리 399-8)
- 電話:064-784-1568
- 料理:カルチフェ、カルチクッ、カルチジョリムなど
- チョンソントゥムプク済州クッ(정성듬뿍제주국)
- 住所:済州道済州市ムグンソン7キル16(三徒2洞1069-2)
- 住所:제주도 제주시 무근성7길 16(삼도2동 1069-2)
- 電話:064-755-9388
- 料理:カルチクッ、メルクッなど
- Jespi(제스피)
- 住所:済州道済州市新大路16キル44(蓮洞273-34)
- 住所:제주도 제주시 신대로16길 44(연동 273-34)
- 電話:064-713-7744
- 料理:ビアホール
- 済州キムマンボク(제주김만복)
- 住所:済州道済州市吾羅路41(吾羅3洞2250-1)
- 住所:제주도 제주시 오라로 41(오라3동 2250-1)
- 電話:064-759-8582
- 料理:チョンボクキムパプ
- ZZZ済州黒豚バーベキュー(ZZZ 제주 흑돼지 바비큐)
- 住所:済州道済州市新大路104(蓮洞302-3)
- 住所:제주도 제주시 신대로 104(연동 302-3)
- 電話:064-747-7222
- 料理:オギョプサル、モクサル
- チョンヘイル(청해일)
- 住所:済州道済州市仇山路3(吾羅1洞2605-8)
- 住所:제주도 제주시 구산로 3(아라1동 2605-8)
- 電話:064-756-2008
- 料理:刺身コース
各地域の料理
- 済州市(제주시)
- イルミトピジャ(1メートルピザ/1미터피자)翰京面楮旨里
- コサンガムジャ(ジャガイモ/고산감자)翰京面高山里
- タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)朝天邑橋来里
- タッシャブシャブ(鶏のシャブシャブ/닭샤브샤브)朝天邑橋来里
- タンコン(ピーナッツ/땅콩)牛島面
- タンコンアイスクリム(ピーナッツアイスクリーム/땅콩아이스크림)牛島面
- チェジュメクチュ(済州ビール/제주맥주)蓮洞
- フェグクス(刺身載せ混ぜ麺/회국수)旧左邑東福里
- 西帰浦市(서귀포시)
- カルチパン(タチウオパン/갈치빵)穡達洞
- テジョフェジュク(イソシジミの粥/대조개죽)城山邑始興里
- テジョゲフェ(イソシジミの刺身/대조개회)城山邑始興里
- モダッチギ(屋台料理盛り合わせ/모닥치기)
- チャジャンミョン(ジャージャー麺/자장면)大静邑馬羅里
- フッカヌグイ(黒韓牛焼き/흑한우구이)
- 全域
- カクチェギクッ(アジのスープ/각재기국)
- カルチ(タチウオ/갈치)
- カルチクッ(タチウオのスープ/갈치국)
- カルチフェ(タチウオの刺身/갈치회)
- カムキュル(ミカン/감귤)
- カムキュルマッコルリ(ミカンマッコリ/감귤막걸리)
- カムキュルアイスクリム(ミカンアイスクリーム/감귤아이스크림)
- カムキュルチョコルリッ(ミカンチョコレート/감귤초콜릿)
- ケクチュリジョリム(カワハギの煮物/객주리조림)
- ケウジョッ(アワビの内臓の塩辛/게우젓)
- コギグクス(豚スープ麺/고기국수)
- コドゥンオ(サバ/고등어)
- コドゥンオヘジャンクッ(サバのスープ/고등어해장국)
- コドゥンオフェ(サバの刺身/고등어회)
- コサリユッケジャン(豚とワラビのスープ/고사리육개장)
- キンイジュク(カニ粥/깅이죽)
- キンイティギム(カニの天ぷら/깅이튀김)
- クォンゴギグイ(キジ肉焼き/꿩고기구이)
- クォンメミルグクス(キジ肉そば/꿩메밀국수)
- クォンシャブシャブ(キジ肉シャブシャブ/꿩샤브샤브)
- タグムバリフェ(クエの刺身/다금바리회)
- タクセウ(ミナミアカザエビ/딱새우)
- トムベゴギ(済州島式の茹で豚/돔베고기)
- トンジキムチ(白菜の菜花のキムチ/동지김치)
- トンジナムル(白菜の菜花のナムル/동지나물)
- マルコギグイ(馬肉焼き/말고기구이)
- メルクッ(カタクチイワシのスープ/멜국)
- メルジョッ(カタクチイワシの塩辛/멜젓)
- メルジョリム(カタクチイワシの煮物/멜조림)
- メルティギム(カタクチイワシの天ぷら/멜튀김)
- ミョルチグクス(煮干しスープ麺/멸치국수)
- モムクッ(ホンダワラのスープ/몸국)
- モムグクス(ホンダワラのスープ麺/몸국수)
- ポリパン(大麦の蒸しパン/보리빵)
- ポリカステラ(大麦のカステラ/보리카스테라)
- ポマルチュク(巻貝の粥/보말죽)
- プッパリフェ(キジハタの刺身/북바리회)
- ピントク(そばクレープ/빙떡)
- サムチフェ(サワラの刺身/삼치회)
- サンウェトク(小麦粉餅/상외떡)
- ソンゲクッ(ウニのスープ/성게국)
- ソンゲグクス(ウニのスープ麺/성게국수)
- ソラジュク(サザエの粥/소라죽)
- ソラフェ(サザエの刺身/소라회)
- ソンピョン(済州島式の松葉餅/송편)
- スンデ(済州島式の腸詰/순대)
- スッパン(ヨモギ蒸しパン/쑥빵)
- スッホットク(ヨモギ入りのお焼き/쑥호떡)
- アガンバル(済州島式の豚足/아강발)
- オギョプサル(豚バラ肉の焼肉/오겹살)
- オメギトク(粟餅/오메기떡)
- オメギスル(粟酒/오메기술)
- オブンジャットルソッパプ(トコブシの釜飯/오분작돌솥밥)
- オブンジャットゥッペギ(トコブシの海鮮鍋/오분작뚝배기)
- オイプチュ(エゾウコギ酒/오잎주)
- オクトムグイ(アマダイの焼き魚/옥돔구이)
- オクトムミヨックッ(アマダイのワカメスープ/옥돔미역국)
- オルレクルパン(ナッツ餡ドーナツ/올레꿀빵)
- ウムッカサリ(トコロテン/우뭇가사리)
- ユチェナムル(菜の花のナムル/유채나물)
- チャリムルフェ(スズメダイの冷汁風刺身/자리물회)
- チャリジョッ(スズメダイの塩辛/자리젓)
- チャリフェ(スズメダイの刺身/자리회)
- チョンボク(アワビ/전복)
- チョンボッチュク(アワビ粥/전복죽)
- チョプチャクピョクッ(접짝뼈국/豚スープ)
- チョッコプテギマッコルリ(粟殻マッコリ/조껍데기막걸리)
- チャンドルムスンデ(豚の直腸の腸詰/창도름순대)
- コンクッ(大豆粉と白菜のスープ/콩국)
- タムナボン(デコポン/탐나봉)
- トルチェ(ヒジキの冷汁/톨채)
- ハルラボン(デコポン/한라봉)
- ハルラボンチョコルリッ(デコポンチョコレート/한라봉초콜릿)
- ハルラサン(済州島の焼酎/한라산)
- ハルラサンムルスナンソジュ(済州島の焼酎/한라산물순한소주)
- ハンチフェ(ヤリイカの刺身/한치회)
- ヘムルトゥッペギ(海鮮鍋/해물뚝배기)
- ホバンニプクッ(カボチャの葉のスープ/호박잎국)
- ホンサムフェ(赤ナマコの刺身/홍삼회)
- フッテジグイ(黒豚焼き/흑돼지구이)
エピソード
- 韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2002年4月に初めて済州道を訪れた。同年3月に7年間在籍した大学をようやく卒業したものの、就職をする気がまったくなく、コリアン・フード・コラムニストを名乗りながらも実質的な無職の頃であった。自由を謳歌しながらの地方旅はことのほか楽しく、現在に至るまでの地方都市志向はこのときに始まったものである。このときの旅で特に印象的だったヘムルトゥッペギ(海鮮味噌鍋、해물뚝배기)と黒豚の焼肉については、当時執筆していたメールマガジン『コリアうめーや!!第28、29号』にその感動が記されている[24][25]。
脚注
- ↑ 주민등록 인구통계 、行政自治部ウェブサイト、2017年7月20日閲覧
- ↑ 世界遺産一覧 地域別リスト(アジア②) 、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟ウェブサイト、2017年7月20日閲覧
- ↑ 천연기념물 제550 호제주흑돼지 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年1月19日閲覧
- ↑ 흑돼지거리 、済州道ウェブサイト、2018年1月19日閲覧
- ↑ 천연기념물 제546호 제주 흑우 (濟州 黑牛) 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧
- ↑ 6.0 6.1 천연기념물 제347호 제주의제주마 (濟州의濟州馬) 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧
- ↑ 오매기 、済州特別自治道ウェブサイト(方言辞典)、2018年6月23日閲覧
- ↑ 술오매기 、済州特別自治道ウェブサイト(方言辞典)、2018年6月23日閲覧
- ↑ 2017년 주민등록인구통계 、済州特別自治道ウェブサイト、2018年6月23日閲覧
- ↑ 10.0 10.1 한복진, 2005, 『조선시대 궁중의 진상식품』, 서울대학교출판부, P105
- ↑ 어업별 품종별 통계 、統計庁ウェブサイト、2018年6月24日閲覧
- ↑ 高麗史世家巻第七 文宗6年3月 탐라국에서 바치는 귤의 양을 정해주다 、韓国史データベース、2018年6月27日閲覧
- ↑ 한복진, 2005, 『조선시대 궁중의 진상식품』, 서울대학교출판부, P104
- ↑ 감귤의역사 、済州国際柑橘博覧会ウェブサイト、2018年6月27日閲覧
- ↑ 제주한라봉 지리적표시 등록 : 제100호 、国立農産物品質管理院ウェブサイト、2018年6月28日閲覧
- ↑ 한라산청정고사리축제 、漢拏山清浄ワラビ祭りウェブサイト、2018年6月28日閲覧
- ↑ 예조에서 각도 진상 물품의 허실에 대해 아뢰다 、朝鮮王朝実録、2018年7月8日閲覧
- ↑ 済州マッコリのお披露目会に参加。 、韓食生活、2018年2月12日閲覧
- ↑ 무형문화재 성읍민속마을 오메기술(무형문화재 제3호) 、済州特別自治道ウェブサイト、2018年6月23日閲覧
- ↑ 제주의문화재 무형문화재 고소리술(무형문화재 제11호) 、済州特別自治道ウェブサイト、2018年6月23日閲覧
- ↑ '제스피 맥주' 올해 말까지 민간 이양한다] 、済民日報(2018年5月20日付記事)、2018年6月25日閲覧
- ↑ 제주삼다수 20주년...시장 점유율 42% 업체로 도약] 、Economic Review(2018年3月5日付記事)、2018年6月26日閲覧
- ↑ 제주삼다수 수출 길 넓힌다] 、中央日報(2009年2月27日付記事)、2018年6月26日閲覧
- ↑ 第28号(トゥッペギ)海産物のうまい島、済州島!! 、韓食生活、2018年1月18日閲覧
- ↑ 第29号(黒豚)黒豚のうまい島、済州島!! 、韓食生活、2018年1月18日閲覧
外部リンク
- 関連サイト
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)
- 韓国語食の大辞典アプリ版(八田靖史制作の韓国料理専門辞典)
関連項目
- カルビチム(牛カルビの煮物/갈비찜)
- カルチクッ(タチウオのスープ/갈치국)
- カルチジョリム(タチウオの煮付け/갈치조림)
- コドゥンオジョリム(サバの煮付け/고등어조림)
- コムタン(牛スープ/곰탕)
- キムパプ(海苔巻き/김밥)
- キムチジョン(キムチ入りのチヂミ/김치전)
- クォンシャブシャブ(キジのシャブシャブ/꿩샤브샤브)
- タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)
- トルソッパプ(釜飯/돌솥밥)
- トッポッキ(餅炒め/떡볶이)
- マンドゥ(餃子/만두)
- モクサル(豚の肩ロース焼き/목살)
- モムクッ(ホンダワラのスープ/몸국)
- ムルフェ(水刺身/물회)
- ミヨックッ(ワカメスープ/미역국)
- ポッサム(茹で豚の葉野菜包み/보쌈)
- ピビムパプ(ビビンバ/비빔밥)
- サムガッキムパプ(おにぎり/삼각김밥)
- サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉/삼겹살)
- サムゲタン(ひな鶏のスープ/삼계탕)
- センソングイ(焼き魚/생선구이)
- センソンフェ(刺身/생선회)
- スンデ(韓国式の腸詰/순대)
- オギョプサル(皮付き豚バラ肉の焼肉/오겹살)
- ユッケジャン(牛肉の辛いスープ/육개장)
- ユッケ(牛刺身/육회)
- チョンボッチュク(アワビ粥/전복죽)
- チョッパル(豚足の煮物/족발)
- チャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺/짜장면)
- チャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)
- ティギム(天ぷら/튀김)
- ヘムルタン(海鮮鍋/해물탕)
- 済州市の料理
- 西帰浦市の料理