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{{Notice}} | {{Notice}} | ||
+ | [[ファイル:22040707.JPG|400px|thumb|カンジャンケジャン]] | ||
+ | '''カンジャンケジャン'''([[간장게장]])は、ワタリガニの醤油漬け。 | ||
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+ | == 名称 == | ||
+ | カンジャン([[간장]])は醤油。ケジャン([[게장]])はカニを薬味醤油や辛い薬味ダレに漬けたものを表す。本来はカニ全般の醤油漬けを指す料理名だが、ワタリガニで作られることがもっとも多く、一般的にカンジャンケジャンと言ったらワタリガニの醤油漬けを意味することが多い。ワタリガニは韓国語でコッケ([[꽃게]])と呼び、コッケジャン([[꽃게장]])、またはカンジャンコッケジャン([[간장꽃게장]])の名前でも呼ぶ。発音は「カンジャンゲジャン」がより近い。発音表記は[간장게장]。漢字表記は[간醬게醬]。 | ||
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+ | *日本語訳 | ||
+ | :主材料と調理法から「ワタリガニの醤油漬け」「ワタリガニの薬味醤油漬け」「醤油漬けワタリガニ」といった訳が多く見られる。「ワタリガニ漬け」とすることもあるが、[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]との区別から、訳には「醤油」を加えたものが多い。また、ワタリガニは本来、ワタリガニ科の総称であり、標準和名はガザミであるため、「ガザミの醤油漬け」「ガザミの薬味醤油漬け」といった訳も見かけるが、ワタリガニがガザミの通称として広く使用されていることから少数派になっている。本辞典では「ワタリガニの醤油漬け」を使用している。 | ||
− | [ | + | === ワタリガニの語源 === |
+ | :ワタリガニを指す「꽃게」は直訳すると「花蟹」となるが、もともとは「곶게」が変化したものとされ、「곶」は漢字で「串」と書いて「岬」を意味する。甲羅の両端が岬のようにとがっていることを指したもので、朝鮮時代後期の学者、李瀷(イ・イク、이익)が1760年頃に書いたとされる百科事典『星湖僿説(성호사설)』では、ワタリガニの語源について、「俗称を串蟹というのは背中に串のようなふたつの角があるからだ」【原文1】<ref>[https://db.itkc.or.kr/dir/item?itemId=BT#dir/node?dataId=ITKC_BT_1368A_0050_010_0400&viewSync=OT 星湖僿説 / 第4巻萬物門(蟹)] 、韓国古典総合DB、2025年3月3日閲覧</ref>と紹介している。 | ||
− | + | :【原文1】「俗名串蟹以匡有两角如串也」 | |
== 概要 == | == 概要 == | ||
− | + | カンジャンケジャンは、生のワタリガニを丸ごと薬味醤油に漬け込んで作る。3~5月頃にとれるメスのワタリガニは内子を持っていることから珍重され、専門店ではこの時期にとれたものを急速冷凍して通年で用いる。主に専門店や海鮮料理店のメニューに並ぶほか、市場でも販売される。ワタリガニ以外にも、イシガニ([[민꽃게]])、ケガニ([[털게]])、チュウゴクモクズガニ([[참게]])などを用いる。また、近年は同様の薬味醤油にエビを漬け込んだ、[[カンジャンセウ(エビの醤油漬け/간장새우)]]の人気も高い。ワタリガニを用いた料理としては、ほかに[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]、[[コッケタン(ワタリガニ鍋/꽃게탕)]]、[[コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)]]などがある。主産地である[[仁川市の料理|仁川市]]や、[[忠清南道の料理|忠清南道]]、[[全羅北道の料理|全羅北道]]などの郷土料理としても有名。 | |
*食べ方 | *食べ方 |