「インジョルミ(きなこ餅/인절미)」の版間の差分

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'''インジョルミ'''([[인절미]])は、きなこ餅。もち米を蒸してついたものに、きな粉をまぶして作る。インジョルミはかつて「引切米」「引節米」と書き、韓国ではうるち米を使って作る餅も多いが、もち米を使って作る餅としては代表的な種類のひとつである。伝統餅店、市場などで販売されるほか、伝統茶店でも提供される。近年はインジョルミときな粉をトッピングしたスイーツの人気も高く、中でもデザートカフェ「ソルビン(설빙)」のインジョルミピンス(きな粉餅カキ氷、[[인절미빙수]])は2013年から14年にかけて大ブームとなった。こうしたインジョルミ風のスイーツは定番化しており、インジョルミ味のスナック菓子や、アイスクリームなども登場している。
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'''インジョルミ'''([[인절미]])は、きなこ餅。
  
 
[[ファイル:17112601.JPG|thumb|400px|カクトゥギ]]
 
[[ファイル:17112601.JPG|thumb|400px|カクトゥギ]]
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== 歴史 ==
 
== 歴史 ==
インジョルミのもっとも古い記録は、16世紀中ごろに書かれた
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インジョルミに関する記録は16世紀頃から見られる。
 
 
成立したとされる韓国の代表的な説話『春香伝(춘향전)』に登場する。詳しい調理法は19世紀末に書かれた『是議全書(시의전서)』に見ることができ、20世紀に入るとさまざまな種類のカクトゥギが料理書に掲載され始める。なお、カクトゥギの歴史について日本語で読める資料としては、佐々木道雄著『キムチの文化史』(福村出版)に詳しい<ref>佐々木道雄, 2009, 『キムチの文化史』, 福村出版, P139-142</ref>。
 
  
 
=== 文献上の記録 ===
 
=== 文献上の記録 ===
;『春香伝』(18世紀中ごろ?)の記述
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;『四声通解』(1517年)の記述
:韓国の代表的な説話『春香伝(춘향전)』にカクトゥギが登場している<ref>[http://www.davincimap.co.kr/davBase/Source/davSource.jsp?Job=Body&SourID=SOUR001003&Lang=%EF%BF%BD%D1%B1%EF%BF%BD&Page=2 열녀춘향수절가(烈女春香守節歌) 하] 、DAVINCI 지식지도、2017年11月24日閲覧</ref>。『春香伝』の成立時期は定かでないが、18世紀中ごろから後半にかけてと推測されている。
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:崔世珍(최세진)によって編纂された韻書『四声通解』に記載があり、インジョルミのことを「인졀미」と表記している。
 
 
;『是議全書』(19世紀末)の記述
 
:19世紀末に書かれた『是議全書』(原著者不詳)のキムチ([[김치]])という項目には、チョンム([[젓무]])という大根を用いたキムチの調理法が紹介されている。チョン(チョッ、[[젓]])は塩辛、ム([[무]])は大根を意味し、直訳をすれば大根の塩辛漬けになるが、材料に粉唐辛子や長ネギ、ニンニクが用いられており、大根を「真四角に切って(네모반듯하게 썰어)」との表現もあることから、カクトゥギの原型であるとされる。また、冒頭にはキュウリを使ったウェジョンム([[외젓무]])の作り方も付記されており、こちらはオイカクトゥギ(キュウリの角切りキムチ、[[오이깍두기]])の原型と考えられる。該当の記述は以下の通りである。
 
 
 
:「キュウリのチョンム(カクトゥギ)は、[[オイキムチ(キュウリのキムチ/오이김치)]]のように具を入れ、アミの塩辛([[새우젓]])は刻んで粉唐辛子と長ネギ、ニンニクも刻んで合わせ馴染ませる。白菜の内側部分は四等分に切り、大根はザクザクと真四角に切って、オイジ(キュウリ漬け、[[오이지]])も入れる。アミの塩辛は刻んでおき、長ネギとニンニクはすりばちでつぶし、粉唐辛子と混ぜてひとつの混ぜ合わせ、味を調えておく。チョンムは上に覆いをかけてこそよく漬かり味もよい」(原文1)
 
  
:【原文1】
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;『園幸乙卯整理儀軌』(1795年)の記述
:외젓무는 외김치처럼 소를 넣고 새우젓은 다지고 고춧가루와 파 마늘도 다져서 합하여 익힌다. 배추속대는 4절로 썰고 무 도독도독 네모반듯하게 썰어 외지도 넣는다. 새우젓은 다져 넣고 파와 마늘은 절구에 찧어 고춧가루와 섞어 한데 버무려 간 맞추어 넣는다. 젓무는 위를 많이 덮어야 잘 익고 맛이 좋다.<ref>이효지 외(엮음), 2004,『시의전서』, 신광출판사, P173</ref>
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:1795年に朝鮮王朝第22代王の正祖(정조)が水原華城まで出かけたときの記録である『園幸乙卯整理儀軌(원행을묘정리의궤)』には、インジョルミが「各色引切味餅」という名称で記録されている。合わせて使用された食材も「高五寸粘米二斗赤豆大棗石耳各五升実荏子三升実栢子二升乾柿二串清一升」と併記されており、もち米以外に、アズキ、ナツメ、キクラゲ、エゴマ、松の実、干し柿、蜂蜜が使われていたことがわかる。
  
 
;『朝鮮料理製法』(1921年)の記述
 
;『朝鮮料理製法』(1921年)の記述
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