クルバプ(牡蠣ごはん/굴밥)

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クルバプ

クルバプ굴밥)は、牡蠣ごはん。

概要

クル()は牡蠣。バプ(=パプ、)はごはんの意。牡蠣を入れて炊いたごはんを指す。大根、大豆モヤシなどの野菜や、キノコ、豆、雑穀などを加えて炊いてもよい。飲食店では1人前ずつ釜炊きにするところもある。牡蠣の塩気だけでも充分に美味しいが、少量の薬味醤油をかけて食べるとさらに味わいが際立つ。牡蠣のシーズンである冬の季節料理として親しまれており、家庭料理として作られるほか、牡蠣料理店、魚介料理店などで提供される。韓国における牡蠣の養殖は慶尚南道統営市を中心とした南部地域で行われており、地元の牡蠣料理店ではコース料理の最後にクルバプを提供している。希少な天然の牡蠣は忠清南道保寧市洪城郡といった西海岸沿いが有名であり、こちらでは小粒な牡蠣をたくさん入れたクルバプを専門店で味わえる。牡蠣を用いた料理としては、ほかにクルクッパプ(牡蠣のスープごはん/굴국밥)クルジョン(牡蠣のチヂミ/굴전)、クルジョッ(牡蠣の塩辛、굴젓)などがある。

地域

  • 京畿道平沢市
京畿道平沢市の浦升邑晩湖里(ポスンウプ マノリ、포승읍 만호리)には、天然の牡蠣()を用いたクルバプの専門店が集まっている。地元の漁業関係者が飲食店に持ち込んで卸しているもので、牡蠣()がとれる11~2月頃にのみ提供される。シーズンが終わるとメニューから外されるか、またはオフシーズンになると店を閉めるところもある。通年で営業する店では、シーズンオフに養殖の牡蠣を用いるほか、アワビ(전복)やテナガダコ(낙지)などのソッパプ(釜飯、솥밥)や、他の魚介料理を提供する。
  • 忠清南道保寧市
忠清南道保寧市の川北面長陰里(チョンブンミョン チャンウンニ、천북면 장은리)には、西海岸に面して牡蠣料理の専門店が集まっており、一帯を「川北牡蠣団地(천북굴단지)」と呼ぶ。クルグイ(焼き牡蠣、굴구이)、クルチム(蒸し牡蠣、굴찜)を中心に、クルバプなどの牡蠣料理を提供する。
  • 慶尚南道統営市
慶尚南道統営市は牡蠣の養殖が盛んで、周辺地域で育てた牡蠣の集散地にもなっている。市内には牡蠣料理の専門店が多く、牡蠣尽くしのコース料理にはクルバプも含まれる。

脚注


外部リンク

制作者関連サイト

関連項目