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マンドゥクッ(만두국)は、餃子スープ。
概要
マンドゥ(만두)は漢字で「饅頭」と書いて餃子のこと(「マンドゥ(餃子/만두)」の項目も参照)。クッ(국)は汁、またはスープの意。牛肉などでダシをとったスープに、マンドゥを加え、塩、コショウ、醤油などで味付ける。ほかにも具として牛肉、長ネギ、溶き卵などを加える。家庭料理として作られるほか、食堂や粉食店で食べられる。小判型に薄く切った餅を加えると、トッマンドゥクッ(餅入り餃子スープ/떡만두국)という料理になる。また、マンドゥに野菜、キノコ、牛肉などの具を加えて鍋仕立てにしたものは、マンドゥジョンゴル(餃子鍋/만두전골)と呼ばれる。
- 北部料理
- マンドゥクッを含む、マンドゥ料理は平壌(ピョンヤン、평양)、開城(ケソン、개성)を中心に朝鮮半島の北部を本場とするため、北部地域の郷土料理店や、同じく北部を本場とするネンミョン(冷麺/냉면)の専門店で提供されることが多い。一般に平壌式のマンドゥはごろんと大きく無骨なイメージがあり、開城式は小さく見た目もきれいに作る。北部地域におけるソルラル(旧正月、설날)の料理としても親しまれる。
- ソルラル(설날)
- ソルラル(설날)は、旧正月(陰暦1月1日)。旧正(クジョン、구정)とも呼ぶ。その前後を含めて連休となり、多くの人が帰省をしたり、家族や親族らと集まって過ごす。ソルラルの行事には、新年の挨拶である「歳拝(セベ、세배)」や、祖先祭祀の「茶礼(チャレ、차례)」、祖先の墓参りを指す「省墓(ソンミョ、성묘)」などがある。茶礼の際に祖先へ捧げる食膳を「茶礼床(チャレサン、차례상)」と呼び、供えられた料理の数々は、茶礼の後に参加者で分け合って食べる。これを祖先の徳にあやかるとの意味から「飲福(ウムボク、음복)」と呼び、トックッなどとともに正月料理となる。なお、陽暦の1月1日は新正(シンジョン、신정)と呼ばれる祝日ではあるが、その前後は連休ではなく、新年の行事はほぼ陰暦で行われる。2024年以降のソルラルは以下の通りである。
- 2024年2月10日(土)
- 2025年1月29日(水)
- 2026年2月17日(火)
- 2027年2月7日(日)
- 2028年1月27日(木)
- 2029年2月13日(火)
- 2030年2月3日(日)
- 2031年1月23日(木)
- 2032年2月11日(水)
- 2033年1月22日(日)
地域
- コチュマンドゥクッ(고추만두국)
脚注
外部リンク
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)