パジョン(ネギのチヂミ/파전)
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パジョン(파전)は、ネギのチヂミ。パ(파)はネギ、ジョン(전)は漢字では「煎」と書いて、野菜、魚介、肉などに、小麦粉や溶き卵の衣をつけて鉄板で焼いたものを表す(「チョン(チヂミ/전)」の項目も参照)。ネギは葉ネギを使用し、小麦粉を溶いた生地とともにフライパンなどで焼いて作る。具には葉ネギとともに、アサリ、牡蠣、エビ、イカなどの魚介類や、豚肉なども用いる。家庭料理として作られるほか、居酒屋、民俗酒場では定番のメニューであり、特にマッコリ(막걸리)との相性がよいとされる。具に魚介を多く用いたパジョンは、ヘムルパジョン(海鮮ネギチヂミ、해물파전)と呼ばれる。また、釜山市の東莱(トンネ)地区は古くから葉ネギの産地であり、地域名を冠した東莱パジョン(동래파전)が郷土料理として知られる。
細ネギを使ったパジョンのほかにも、ジョン料理は多く、海産物を用いたヘムルジョン、キムチを用いたキムチジョン、すりおろしたジャガイモを用いたカムジャジョンなどがあげられる。細ネギに海産物を加えたものはヘムルパジョンと呼ばれる。釜山市の東莱(トンネ)が特に有名で、東莱パジョンの名は全国に広く知られている。