チョッパル(豚足の煮物/족발)

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チョッパル

チョッパル족발)は、豚足の煮物。

概要

チョッ(족)は漢字で「足」と書いて足のこと。パル(발)は固有語で足を意味するので、「チョッ」、「パル」ともに足を意味する。下茹でした豚足を、醤油、砂糖、酒、香辛野菜、韓方材などとともに長時間煮込んで作り、食べやすい大きさにスライスしたものを、アミの塩辛(새우젓)、味噌(된장)などにつけて食べる。焼肉のように、サンチュ(상추)などの葉野菜に包んで食べてもよい。骨まわりの部位はかぶりついても味わう。主に専門店で食べるメニューであり、また市場で販売されることも多い。同じ豚肉料理のスンデ(韓国式の腸詰/순대)や、ポッサム(茹で豚の葉野菜包み/보쌈)の専門店でメニューに載ることも多く、これらを盛り合わせにして提供することもある。足を食べる料理としては、ほかに鶏の足を焼いたタッパル(鶏足焼き/닭발)や、牛の足をスープに仕立てたウジョクタン(牛の足のスープ/우족탕)がある。

  • シメの食事メニュー
チョッパル専門店のチェンバングクス
チョッパルの専門店では、シメの食事メニューとしてマッククス(冷やしそば/막국수)を提供することが多い。大皿にそば麺とたくさんの生野菜を盛り付け、薬味ダレを絡めて食べるチェンバングクス(大皿盛りの和え麺/쟁반국수)を複数名でシェアをして食べるのも一般的である。

種類

ネンチェチョッパル

ネンチェチョッパル(冷菜豚足/냉채족발)

ネンチェチョッパル(냉채족발)は、冷菜豚足。ネンチェ(냉채)は漢字で「冷菜」と書いて中華料理の前菜料理のひとつ。チョッパル(족발)は豚足を表す。釜山市の中区富平洞(チュング プピョンドン、중구 부평동)で、チョッパル専門店のアレンジメニューとして発達した。薄切りにしたチョッパルをキュウリ、ニンジン、クラゲ、カニカマなどの具とともに和えて作る。タレにはカラシ、酢などが入ってさっぱりと仕上げる。

地域

  • ソウル市
奨忠洞チョッパル通り
ソウル市の中区奨忠洞(チュング チャンチュンドン、중구 장충동)にはチョッパルの専門店が立ち並び、一帯は「奨忠洞チョッパル通り(장충동 족발거리)」と呼ばれる。チョッパルはもともと朝鮮半島北部の平安道や黄海道の郷土料理であり、朝鮮戦争以降にこれらの地域から避難して来た人たちが奨忠洞に移り住んだことから専門店が増えたとされる。界隈ではもっとも老舗とされる1960年創業の「平安道チョッパルチプ(평안도 족발집)」に代表されるように、出身の地域名を屋号としている店も見られる。
  • 釜山市
釜山市の中区富平洞(チュング プピョンドン、중구 부평동)にはチョッパルの専門店が多く、チョッパルを生野菜と和えてマスタードソースで味付けをしたものはネンチェチョッパル(冷菜豚足、냉채족발)の発祥地としても有名である。
  • 済州道
済州道では豚肉をハレの日に食べる習慣があり、他地域と比べても各部位を細かく利用した多彩な豚肉料理がある。一般的にチョッパルというと足の付け根から足先の部分までを指すが、済州道においては足先の部分だけをアガンバル(아강발)と呼んで区別し、チョッパルとは別途提供される。現地ではチョッパル専門店のほか、郷土料理店、あるいは同じく郷土料理であるコギグクス(豚スープ麺/고기국수)の専門店で提供される。
  • 慶尚北道亀尾市
慶尚北道亀尾市の元坪洞(ウォンピョンドン、원평동)に位置する「亀尾セマウル中央市場(구미새마을중앙시장)」には、「豚足通り(족발골목)」と呼ばれる一角があり、ムチムチョッパル(豚足の和え物、무침족발)が名物となっている。煮付けた豚足をスライスし、刻みネギや辛味ダレと和えて提供するもので、店によっては激辛に味付けをしたプルチョッパル(豚足の激辛和え、불족발)もメニューに載せる。

脚注


外部リンク

制作者関連サイト

関連項目