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== 地域概要 == | == 地域概要 == | ||
釜山市(プサンシ、부산시)は韓国の南東部に位置する広域市(韓国に6ヶ所ある上級地方自治体)。北部は[[蔚山市の料理|蔚山市]]、また北部から西部にかけて[[慶尚南道の料理|慶尚南道]]と接し、東部と南部は海に面する。人口は348万4183人(2017年8月)で、韓国の都市としては[[ソウル市の料理|ソウル市]]に次いで2番目に多い<ref>[http://rcps.egov.go.kr:8081/jsp/stat/ppl_stat_jf.jsp 주민등록 인구통계] 、行政自治部ウェブサイト、2017年9月9日閲覧</ref>。かつては[[慶尚南道の料理|慶尚南道]]に属したが、1963年に直轄市(その後、1995年に広域市)として独立している。韓国第2の都市であるとともに韓国最大の港湾都市であり、海外からの渡航客が多く訪れる一方、貿易、流通の拠点としても栄えている。主要な観光地には、韓国最大の水産市場であるチャガルチ市場(자갈치시장)や、海外からの文物が集まって成長した国際市場(국제시장)、南浦洞(남포동)地区のシンボルである釜山タワー(부산타워)などがある。海雲台(해운대)地区、広安里(광안리)地区のビーチにはリゾートエリアが広がり、ホテル、飲食店、カフェなどが集まっている。近年では山肌の斜面に建てられた家並みを壁画などのアートで覆った甘川洞文化村(감천동문화마을)の人気も高い。ソウルから釜山市までのアクセスは、ソウル駅、または龍山駅から高速鉄道のKTXなどで釜山駅まで2時間3~40分前後。ソウル高速バスターミナル、東ソウル総合ターミナルから高速バスで釜山総合バスターミナルまで4時間15分程度。釜山西部バスターミナルまで4時間20分程度。日本から釜山へ直接向かうには、金海国際空港(김해국제공항)まで成田、関西、中部、福岡、札幌などの各空港から直行便が出ているほか、博多、下関、大阪から船で行くこともできる。 | 釜山市(プサンシ、부산시)は韓国の南東部に位置する広域市(韓国に6ヶ所ある上級地方自治体)。北部は[[蔚山市の料理|蔚山市]]、また北部から西部にかけて[[慶尚南道の料理|慶尚南道]]と接し、東部と南部は海に面する。人口は348万4183人(2017年8月)で、韓国の都市としては[[ソウル市の料理|ソウル市]]に次いで2番目に多い<ref>[http://rcps.egov.go.kr:8081/jsp/stat/ppl_stat_jf.jsp 주민등록 인구통계] 、行政自治部ウェブサイト、2017年9月9日閲覧</ref>。かつては[[慶尚南道の料理|慶尚南道]]に属したが、1963年に直轄市(その後、1995年に広域市)として独立している。韓国第2の都市であるとともに韓国最大の港湾都市であり、海外からの渡航客が多く訪れる一方、貿易、流通の拠点としても栄えている。主要な観光地には、韓国最大の水産市場であるチャガルチ市場(자갈치시장)や、海外からの文物が集まって成長した国際市場(국제시장)、南浦洞(남포동)地区のシンボルである釜山タワー(부산타워)などがある。海雲台(해운대)地区、広安里(광안리)地区のビーチにはリゾートエリアが広がり、ホテル、飲食店、カフェなどが集まっている。近年では山肌の斜面に建てられた家並みを壁画などのアートで覆った甘川洞文化村(감천동문화마을)の人気も高い。ソウルから釜山市までのアクセスは、ソウル駅、または龍山駅から高速鉄道のKTXなどで釜山駅まで2時間3~40分前後。ソウル高速バスターミナル、東ソウル総合ターミナルから高速バスで釜山総合バスターミナルまで4時間15分程度。釜山西部バスターミナルまで4時間20分程度。日本から釜山へ直接向かうには、金海国際空港(김해국제공항)まで成田、関西、中部、福岡、札幌などの各空港から直行便が出ているほか、博多、下関、大阪から船で行くこともできる。 | ||
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+ | == 食文化の背景 == | ||
+ | 海に面した港湾都市として発展し、韓国最大の水産市場であるチャガルチ市場を有するように、新鮮な刺身([[회]])をはじめとした魚介料理が発達している。チャガルチ市場の近辺や、海雲台、広安里などのビーチ沿いには多くの刺身店が並んでいる。また、1950~53年の朝鮮戦争では北部からの避難民が釜山へと多く移り住んだことから、[[テジクッパプ(豚のスープごはん/돼지국밥)]]や、[[ミルミョン(小麦粉麺の冷麺/밀면)]]など、北部地域由来の料理が郷土料理として発展したのも大きな特徴である。貿易港であるため外国料理の流入も多く、日本から伝わった[[オデン(おでん/오뎅)]]が深く食文化に根付いたほか、釜山駅前には中華料理、ロシア料理を提供する店が多く集まっている。 | ||
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+ | *朝鮮戦争の影響 | ||
+ | :1950年に始まった朝鮮戦争の影響により、一時釜山は陥落したソウルにかわって大韓民国の臨時首都となった。このとき各地域からの避難民が多く釜山へと押し寄せたが、この中には平安道、咸鏡道、黄海道といった北部地域の出身者も多かった。その後、南北が分断されたことによって故郷に戻るすべを失った人々は、そのまま釜山に定住し、現在に至っている。彼らが故郷の味を懐かしんで作った料理のいくつかは、釜山の郷土料理として定着するに至った。[[テジクッパプ(豚のスープごはん/돼지국밥)]]や、[[ミルミョン(小麦粉麺の冷麺/밀면)]]といった料理がその象徴的な存在である。 | ||
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+ | *日本の影響 | ||
+ | :釜山は日本との距離も近く、古くから倭館を通して交流があった。日本統治時代以降は定住する日本人も増えたことで、たくさんの日本料理も根付くに至った。中でも[[オデン(おでん/오뎅)]]は1920年代から広まっており、釜山は韓国における本場として扱われている。また、釜山ではワンタン([[완당]])も有名だが、ルーツは中華料理にありながらも、日本を経由して広まったためた日本料理として扱われている。 | ||
== 概要 == | == 概要 == |