「済州道の料理」の版間の差分

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*歴史
 
*歴史
:柑橘類は古くから済州道の名産であった。もっとも古い記録は『高麗史』にある1052年の記録であり、「壬申の年(1052年)、三司(高麗時代の財政担当官庁)からの奏上があり『耽羅国から毎年捧げる柑橘を100包子に改定し、これを恒久の制度としていただきたい』とのことでこれを受け入れた」(原文1)との内容になっている<ref>[http://db.history.go.kr/KOREA/item/level.do?itemId=kr&types=o#detail/kr_007_0080_0030_0060 高麗史世家巻第七 文宗6年3月 탐라국에서 바치는 귤의 양을 정해주다] 、韓国史データベース、2018年6月27日閲覧</ref>。少なくともこの時期には、済州道において柑橘が特産品として知られ、中央に送られるほどの名産として定着していたことが推測できる。また、1776年に編纂された『貢膳定例(공선정례)』を見ると、この時期にはさらに進上品としての物量が増えており、またその種類も多様化している。韓福眞著『朝鮮時代宮中の進上食品』によれば、「済州の柑橘類は10月と11月に船で20回に渡って漢陽(現在のソウル)まで運送された。柑橘の種類は柚子、柑子、青橘、洞庭橘、金橘、乳柑、唐柚子(ブンタン)など多様化しているが、現在はなくなった種類も多い」(カッコ内は訳注)とのことである<ref>한복진, 2005, 『조선시대 궁중의 진상식품』, 서울대학교출판부, P104</ref>。なお、今日の日本や韓国で一般的にミカン([[귤]])と呼ばれているのはウンシュウミカン([[온주밀감]])であり、済州道においては1911年にフランス人神父のEsmile J. Taque氏が日本から送られたものを植えたのが始まりとされている<ref>[http://citrus.mice-nice.com/site_m/citrus/kor/contents/index.php?mid=020102 감귤의역사] 、済州国際柑橘博覧会ウェブサイト、2018年6月27日閲覧</ref>。
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:柑橘類は古くから済州道の名産であった。もっとも古い記録は『高麗史』にある1052年の記録であり、「壬申の年(1052年)、三司(高麗時代の財政担当官庁)からの奏上があり『耽羅国から毎年捧げる柑橘を100包子に改定し、これを恒久の制度としていただきたい』とのことでこれを受け入れた」(原文1)との内容になっている<ref>[http://db.history.go.kr/KOREA/item/level.do?itemId=kr&types=o#detail/kr_007_0080_0030_0060 高麗史世家巻第七 文宗6年3月 탐라국에서 바치는 귤의 양을 정해주다] 、韓国史データベース、2018年6月27日閲覧</ref>。少なくともこの時期には、済州道において柑橘が特産品として知られ、中央に送られるほどの名産として定着していたことが推測できる。また、1776年に編纂された『貢膳定例(공선정례)』を見ると、この時期にはさらに進上品としての物量が増えており、またその種類も多様化している。韓福眞著『朝鮮時代宮中の進上食品』によれば、「済州の柑橘類は10月と11月に船で20回に渡って漢陽(現在のソウル)まで運送された。柑橘の種類は柚子、柑子、青橘、洞庭橘、金橘、乳柑、唐柚子(ブンタン)など多様化しているが、現在はなくなった種類も多い」(カッコ内は訳注)とのことである<ref>한복진, 2005, 『조선시대 궁중의 진상식품』, 서울대학교출판부, P104</ref>。なお、今日の日本や韓国で一般的にミカン([[귤]]、[[감귤]])と呼ばれているのはウンシュウミカン([[온주밀감]])であり、済州道においては1911年にフランス人神父のEsmile J. Taque氏が日本から送られたものを植えたのが始まりとされている<ref>[http://citrus.mice-nice.com/site_m/citrus/kor/contents/index.php?mid=020102 감귤의역사] 、済州国際柑橘博覧会ウェブサイト、2018年6月27日閲覧</ref>。
  
 
:【原文1】
 
:【原文1】
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*品種
 
*品種
:現在の済州道で人気を集めているブランド品種は、ミカンとオレンジを交配したタンゴール(tangor)と呼ばれる交雑種がほとんどである。いずれも日本で品種改良されたものが済州道へと渡り、新しい韓国名で販売されている(下記参照)。中でもハルラボン(不知火、デコポンと同品種)、チョネヒャン(せとかと同品種)はブランド価値が高く、これらを利用したジュース、アイスクリームなども人気を集めている。ハルラボンは「済州ハルラボン(제주한라봉)」として、農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第100号に登録されている<ref>[http://kpgi.co.kr/page/?mo_id=specialty&id=181&wr_id=192 제주한라봉] 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧</ref>。
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:現在の済州道で人気を集めているブランド品種は、ミカンとオレンジを交配したタンゴール(tangor)と呼ばれる交雑種がほとんどである。いずれも日本で品種改良されたものが済州道へと渡り、新しい韓国名で販売されている(下記参照)。中でもハルラボン(漢拏峰、不知火・デコポンと同品種、[[한라봉]])、チョネヒャン(天恵香、せとかと同品種、[[천혜향]])はブランド価値が高く、これらを利用したジュース、アイスクリームなども人気を集めている。ハルラボンは「済州ハルラボン(제주한라봉)」として、農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第100号に登録されている<ref>[http://kpgi.co.kr/page/?mo_id=specialty&id=181&wr_id=192 제주한라봉] 、韓国地理的表示特産品連合会ウェブサイト、2023年8月31日閲覧</ref>。
 
:・ハルラボン(漢拏峰、[[한라봉]]) = 不知火(デコポン)
 
:・ハルラボン(漢拏峰、[[한라봉]]) = 不知火(デコポン)
 
:・チョネヒャン(天恵香、[[천혜향]]) = せとか
 
:・チョネヒャン(天恵香、[[천혜향]]) = せとか
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