30,747
回編集
(→外部リンク) |
|||
1行目: | 1行目: | ||
{{Notice}} | {{Notice}} | ||
− | '''ネンミョン'''([[냉면]] | + | '''ネンミョン'''([[냉면]])は、冷麺。麺を冷たいスープに入れて食べるか、または辛い薬味ダレと絡めて味わう。前者を[[ムルネンミョン(冷麺/물냉면)]]、後者を[[ピビムネンミョン(混ぜ冷麺/비빔냉면)]]とも呼ぶ。韓国では主に専門店で食べられるほか、焼肉店では食事メニューとしても提供される。現在は北朝鮮に位置する平壌(ピョンヤン)、咸興(ハムン)が本場とされ、韓国においてもこれら地域の出身者やその子孫らが専門店を営んでいることが多い。 |
== 名称 == | == 名称 == | ||
− | + | ネンミョンは漢字で「冷麺」と書き、朝鮮半島で食べられている冷たい麺料理を指す。北朝鮮では同様の漢字語をレンミョン([[랭면]])と発音する。日本では冷麺(れいめん)と呼ばれることも多いが、本辞典では「ネンミョン」を使用する。発音表記は[냉면]。 | |
== 概要 == | == 概要 == | ||
− | + | ネンミョンはそば粉、でんぷん(サツマイモ、ジャガイモ、緑豆など)を原料とし、押し出し式(生地に圧力をかけて小さな穴から押し出す方式)で麺を作るのが大きな特徴である。麺を冷たいスープに入れて食べるムルネンミョンと、辛い薬味ダレと絡めて食べるピビムネンミョンに大別される。そのほか具や麺の原料によって、さまざまな種類の冷麺が存在する。もともとは朝鮮半島の北部で盛んに作られた料理であり、現在は北朝鮮に位置する平壌、咸興の2地域が本場とされる。平壌式では麺をそば粉中心で作り、咸興式ではでんぷんを主体として麺を作るとの違いがある。これらをピョンヤンネンミョン(平壌冷麺、[[평양냉면]])、ハムンネンミョン(咸興冷麺、[[함흥냉면]])とも呼び分ける。具には茹でた牛肉や豚肉の薄切り、大根、キュウリ、ゆで卵、梨などが載る。 | |
− | === | + | === ムルネンミョン === |
− | + | ムルネンミョン([[물냉면]])は、冷たいスープに麺を入れて味わうネンミョン(「[[ムルネンミョン(冷麺/물냉면)]]」の項目も参照)。ムル([[물]])は水を意味する。本来は発音変化によってムルレンミョン(発音表記は[물랭면])と発音される。スープは牛骨、牛肉、豚肉、鶏肉(またはキジ肉)などを煮込んで作る場合や、[[ムルキムチ(水キムチ/물김치)]]を主体とする場合、あるいはそれらを混ぜ合わせたものが代表的である。味付けには塩、醤油、酢、砂糖などを用い、店によっては韓方材を加えることもある。 | |
=== ピビムネンミョン === | === ピビムネンミョン === | ||
− | + | ピビムネンミョン([[비빔냉면]])は、辛い薬味ダレを麺と絡めて味わうネンミョン(「[[ピビムネンミョン(混ぜ冷麺/비빔냉면)]]」の項目も参照)。ピビム([[비빔]])は混ぜるという動詞の名詞形。薬味ダレは粉唐辛子、醤油、ゴマ油、砂糖、ニンニク、ネギなどを混ぜ合わせて作り、店によっては果物の汁などを混ぜることもある。 | |
=== 平壌冷麺と咸興冷麺 === | === 平壌冷麺と咸興冷麺 === |