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トッポッキ(떡볶이)は、餅を野菜などと炒めたもの。
名称
トッ(떡)は餅。ポッキ(볶이)は炒める(볶다)という単語の名詞形。日本語では「トッポギ」との表記も見られるが、韓国語の発音に照らし合わせるとトッポッキとの表記が近い。本辞典においてはより韓国語の発音に近い「トッポッキ」を使用する。また、近年の日本においてはトッポッキ用の棒状に切られた餅を「トッポギ」と称する場合があり、同様にトックッ(韓国式の雑煮/떡국)用の小判型にスライスした餅を「トック」と呼び分けることがあるが、この分類も日本独自のもので韓国語とは関係がない。韓国語では棒状の餅をカレトク(가래떡、棒状の餅の意)、またはヒントク(흰떡、白い餅の意)と称し、小判型にスライスしたものはトックットク(떡국떡、トックッの餅)のように呼ぶ。
概要
うるち米で作った餅を野菜などの具材と炒めて作る。屋台、粉食店などで提供されることが多く、老若男女、特に女性や子どもからの人気が高い料理である。一方で、食事の代わりになるほど具の豪華なトッポッキを出す専門店もあり、このスタイルはソウルの新堂洞(シンダンドン/신당동)が特に有名である。新堂洞には同業の店が林立するトッポッキタウンが形成されており、シンダンドントッポッキ/신당동떡볶이の名前は全国に広く知られている。類似の料理としては具にインスタントラーメンの麺を加えたラポッキ(ラーメン入り餅炒め/라볶이)がある。
歴史
1800年代後半に書かれた『是議全書』にトッポッキという項目があり、「他の蒸し煮料理と同じく、上等な餅をサトウダイコンのように切り、少し炒めて作る。蒸し煮料理の材料はすべて入るが、とろみはつけない」と記述されている。
種類
トッポッキには次のような種類がある。
具のバリエーション
- ラポッキ(라볶이)
インスタントラーメンをトッピングしたトッポッキ。間食というよりも、食事に近いボリューム感がある。
- チーズトッポッキ(치즈떡볶이)
スライスチーズやシュレッドチーズをトッピングトッポッキ。辛さがマイルドになり、濃厚なコクも加わる。
- ヘムルトッチム(해물떡찜)
蒸し煮仕立ての海鮮トッポッキ。エビや、ムール貝などを具とした豪華なトッポッキで鍋料理のように提供される。2008年に大流行した。
味付けのバリエーション
- カンジャントッポッキ(간장떡볶이):醤油味のトッポッキ。牛肉を具として用いることが多い。かつて宮中でも作られたとの逸話からクンジュントッポッキ(궁중떡볶이、宮中トッポッキ)との呼び名もある。
→ →「宮廷女官チャングムの誓い」で注目され2003年にブレイク
- カルボナーラトッポッキ(カルボナーラ味のトッポッキ)
→餅をパスタに見立てたカルボナーラ風味 →「SCHOOL FOOD」という店が火付け役に http://bit.ly/1ibVjfa(画像検索)
- キルムトッポッキ(油炒めトッポッキ)
→鉄板で油に絡めながら炒めるレトロ風トッポッキ →ソウルの通仁市場名物として近年話題に http://bit.ly/1fP0Hp3(画像検索)
そのほか、カレートッポッキ、ジャージャー麺風トッポッキなど。
<提供方法のバリエーション>
- 即席トッポッキ(鍋仕立てのトッポッキ)
→乾麺、餃子、ソーセージなど多様な具材を入れて調理 →2008年以降、急激に店が増えて現在も流行中 http://bit.ly/1qJWx64(画像検索)
- スープトッポッキ(スープ仕立てのトッポッキ)
→甘辛のソースに汁気を持たせたトッポッキ →スープに天ぷらや海苔巻きを浸して食べるのも定番 http://bit.ly/1itI3mU(画像検索)
- トッコチ(串トッポッキ)
→串に刺した餅にトッポッキのソースをかけたもの →食べやすい新種の屋台料理として登場 http://bit.ly/OuDdul(画像検索)
- カンジャントッポッキ(간장떡볶이):醤油味のトッポッキ。宮中(クンジュン)トッポッキ(궁중떡볶이)とも呼ぶ。
- チュクソクトッポッキ(즉석떡볶이):鍋仕立てで即席に作るトッポッキ。新堂洞(シンダンドン)トッポッキ(신당동떡볶이)とも呼ぶ
- チーズトッポッキ(치즈떡볶이):チーズをトッピングしたトッポッキ
- ラポッキ(라볶이):インスタントラーメンをトッピングしたトッポッキ
調理
カレトク、またはヒントクと呼ばれるうるち米で作った棒状の餅を、野菜などとともに甘辛く炒めて作る。野菜にはタマネギ、ニンジン、長ネギなどを用い、味付けにはコチュジャン、粉唐辛子、砂糖などを用いる。具にはトッピングとしてギョウザ、ゆで卵、おでん(おでんに入る練り製品のこと)などを加えてもよい。
地域
- シンダンドントッポッキ(신당동떡볶이)