パンオフェ(ブリの刺身/방어회)

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パンオフェ방어회)は、ブリの刺身。

パンオフェ

概要

パンオフェのパンオ(방어)はブリ、フェ()は刺身を意味する(「センソンフェ(刺身/생선회)」の項目も参照)。韓国では刺身をワサビ醤油やチョゴチュジャン(唐辛子酢味噌、초고추장)につけたり、葉野菜に包んだりして食べるが、ブリの場合はこのほかに海苔で包んだり、ペチュキムチ(白菜キムチ/배추김치)と一緒に食べたりもする。海苔で包む際はごはんを加えて、手巻き寿司のように味わうこともある。済州道の馬羅島(マラド、마라도)沖が主産地であり、済州島(チェジュド、제주도)南西部の摹瑟浦(モスルポ、모슬포)に多く水揚げされる。11~2月がシーズンであり、中でも1~2月を最盛期とする。毎年11月には摹瑟浦一帯で「最南端ブリ祭り(최남단 방어축제)」が開催される。シーズンになると済州道では多くの刺身店、海鮮料理店がメニューに加えるほか、近年は他地域でも済州道から空輸したブリを用いて提供する。ブリを用いた料理としてはほかに、パンオグイ(ブリ焼き、방어구이)、パンオカマサルグイ(ブリのカマ焼き、방어가마살구이)、パンオチリタン(ブリの澄まし鍋、방어지리탕)などがある。

  • サイズの分類
ブリの大きさによって、3kg未満のものをソバンオ(小ブリ、소방어)、3~5kg程度のものをチュンバンオ(中ブリ、중방어)、4~5kg以上をテバンオ(大ブリ、대방어)、8kg以上をトゥクテバンオ(特大ブリ、특대방어)と呼び分ける。
  • ブリとスズメダイ
ブリの代表的な漁場である馬羅島沖はスズメダイ(자리돔)が多く、これを食べて育つことから身が大きく味もよくなると語られる。また、馬羅島沖ではブリ漁の際に網を用いず、鮮度や肉質を優先して1尾ずつ釣りあげる方式をとっているが、このときエサとして針につけるのもスズメダイである。こうした関係性から馬羅島沖でとれたブリをチャリバンオ(直訳はスズメダイブリ、자리방어)、またはチャリッパンオ(直訳はスズメダイのブリ、자릿방어)と呼ぶ。スズメダイは済州道の名産品であり、夏の季節食材としてチャリフェ(スズメダイの刺身、자리회)、チャリムルフェ(スズメダイの水刺身、자리물회)などの料理で味わう。
  • 部位分け
店によってはブリを細かく部位分けして提供する。トゥンサル(背身、등살)、ペッサル(腹身、뱃살)、コリサル(尾身、꼬리살)、カマサル(カマ、가마살)、ペコプサル(ハラス、배꼽살)、サイサル(血合い、사이살)などが代表的である。
  • 内臓
主に産地では鮮度のよいブリに限って、胃()、腸()、肝()、幽門垂(유문수)などの内臓部位をゆがいて提供することがある。

脚注


外部リンク

制作者関連サイト

関連項目