この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。 |
ハットグ(핫도그)は、アメリカンドッグ。主に屋台料理として販売され、間食として親しまれている。ケチャップ、マスタードを好みでかけて食べるが、砂糖をまぶしてからケチャップをかける場合もある。
名称
ハットグは英語の「hot dog」を韓国読みしたもの。日本でいうホットドッグ(細長いパンにソーセージを挟んだもの)も同様の表記でハットグと呼ばれるが、本ページでは日本でいうアメリカンドッグ(英語でいうコーンドッグ)について説明をする。日本ではハッドグとの表記も見られるが、本辞典においては「ハットグ」を使用する。発音表記は[하또그]。
概要
ハットグは日本でいうアメリカンドッグ。串を刺したソーセージに小麦粉などで作った甘い生地を絡め、油で揚げたものに好みでケチャップやマスタード、砂糖などをかけて味わう。生地にパン粉をまぶすことも多い。韓国では屋台料理のひとつとして定着しており、トッポッキ(餅炒め/떡볶이)や、ホットク(蜜入りのお焼き/호떡)などとともに販売している姿を見かける。また、高速道路のサービスエリアや、デパ地下などのフードコート、コンビニエンスストアでも販売される。冷凍食品など家庭用の商品もある。韓国独自の工夫としては、フライドポテトを貼り付けたハットグがある(種類 カムジャハットグ参照)。
トッピング
- ケチャップとマスタード
- ハットグにはケチャップ、マスタードを好みでかけて味わう。屋台においては店主がかけてくれる場合とセルフサービスの場合の両方がある。
- 砂糖
- 店によって砂糖を振りかけてからケチャップをかける場合がある。このスタイルはかつて主流だったもので、イェンナルハットグ(昔風のアメリカンドッグ、옛날핫도그)と呼ばれることもある。日本では北海道の道東地域に同様の食べ方が見られ、フレンチドッグという名前で定着している。
歴史
1930~40年代
ハットグの原型であるコーンドッグは、1930年代後半から1940年代前半にかけてアメリカで生まれたものと考えられている[1]。
1970年代
韓食ペディアの執筆者である八田靖史が、身近な韓国人やその友人らに記憶を振り返ってもらったところ、1970年代半ば頃に食べた記憶がもっとも古いとする声が聞かれた。
2010年代
- 「HOT DOG ON A STICK」の進出
- 2013年7月、アメリカのハットグ専門店「HOT DOG ON A STICK(핫도그 온 어 스틱)」(1946年創業)が韓国に進出した[2]。
- 「明朗時代米ハットグ」の大ブレイク
- 2016年7月に釜山でオープンした「明朗時代米ハットグ(명랑시대 쌀 핫도그)」は、生地に米粉を混ぜる工夫と、イカスミ入り、モッツァレラチーズ入りなどの奇抜なアレンジで人気を集め、短期間で全国に拡大した。2016年9月より本格的なフランチャイズ事業に乗り出し、2017年3月現在で520店舗を突破したとしている[3]。
- 米ハットグ・チーズハットグの日本上陸
- 2017年6月に東京、新大久保の「ジョンノホットク」が米粉生地のハットグを販売開始。モッツァレラチーズ入りのチーズハットグも提供を始めた。提供の際には砂糖をトッピングするかどうかを選べる[4]。
種類
ハットグには次のような種類がある。
- カムジャハットグ(감자핫도그)
- フライドポテトを貼り付けたハットグ。カムジャハットグは、ジャガイモアメリカンドッグという意味だが、モンナニハットグ(出来損ないのアメリカンドッグ、못난이핫도그)、マンドゥギハットグ(田舎者のアメリカンドッグ、만득이핫도그)という名称もある。
- イェンナルハットグ(옛날핫도그)
- 昔風のハットグ。砂糖をまぶしたものを指すことが多い。
日本における定着
1964年に食品会社の「福三」が日本へと持ち込み、東京、青山に当時あった「東京ボウリングセンター」内の売店で初めて販売したとされる[5]。
エピソード
地域
特になし
脚注
- ↑ Corn dog 、Wikipedia、2015年4月6日閲覧
- ↑ HOT DOG ON A STICK 、公式ウェブサイト、2015年4月6日閲覧
- ↑ 명랑시대 쌀 핫도그 、公式ウェブサイト、2017年3月23日閲覧
- ↑ チーズこめハットグ、日本初上陸 、ジョンノホットク公式ブログ、2017年8月1日閲覧
- ↑ 高速サービスエリアスペシャル 2005年12月24日放送 、出没!アド街ック天国(アーカイブ)、2015年4月6日閲覧
- ↑ [http://www.kansyoku-life.com/2000/02/1950.html コリアうめーや!!第71号/小腹が空いたら屋台へGO!!] 、韓食生活、2015年4月6日閲覧
- ↑ [https://twitter.com/kansyoku_nikki/status/582808533801910272 2015年3月31日16:35のツイート] 、八田靖史のtwitter、2015年4月6日閲覧