コピ(コーヒー/커피)
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この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。 |
コピ(커피)は、コーヒー。
概要
コピは英語で「coffee」を韓国語読みしたもの。韓国で外来語の「F」は「P(ㅍ)」で発音されることが多い。豆をひいて作るレギュラーコーヒー(원두 커피)から、市販のインスタントコーヒー(인스턴트 커피)まで幅広く親しまれている。家庭で飲まれるほか、街中にもたくさんのカフェが営業している。飲食店にはインスタントコーヒーの自動販売機を設置しているところも多い。江原道江陵市はコーヒーの町を掲げており、2009年から毎年10月に「江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)」を開催している。
- タルゴナコピ
- タルゴナコピ(달고나 커피)は、ホイップクリーム状にしたコーヒーを牛乳に載せた飲料。タルゴナは、カルメ焼き。コピはコーヒー。タルゴナコーヒー、ダルゴナコーヒーとも呼ばれる。インスタントコーヒー、砂糖、お湯(分量はすべて同量で大さじ2程度~)をホイップクリーム状になるまで混ぜ、牛乳の上にそっと浮かせて作る。2020年1月3日放送のKBS2『新商品発売~コンビニレストラン(신상출시 편스토랑)』にて、俳優のチョン・イルが、マカオで飲んだコーヒーをタルゴナに似ていると表現したことから名前がついた[1]。番組では「400回混ぜて作る」と紹介され、その手間のかかる作り方が、ちょうどコロナ禍で外出を避けるタイミングと重なって、SNSや動画サイトを通じて世界的に拡散した。韓国においてはその前年から、ミルクティーに砕いたタルゴナをトッピングしたタルゴナミルクティーが流行していたのも流行の背景となった。
地域
- 江原道江陵市
- 江原道江陵市はコーヒーの町を掲げ、2009年から毎年10月に「江陵コーヒー祭り(강릉커피축제)」を開催している。江陵市でコーヒーが有名になったのは、韓国のコーヒー1世代のひとりに数えられる朴利秋(パク・イチュ、박이추)氏が、1988年にソウル市で創業したカフェ「ボヘミアン(보헤미안)」を2000年に江陵市へと移し、現在も運営していること。また、海水浴場として有名な安木海岸にコーヒーの自動販売機がたくさんあり、現在もカフェがたくさん軒を連ねて営業していること、などがあげられる[2]。
- コピパン(コーヒー饅頭)
- コピパン(커피빵)は、コーヒー饅頭。市内のカフェなどでコーヒー豆の形を模した、コーヒー味の饅頭が販売されている。
- 大邱市
- 大邱市では1990年代より本格的なカフェが増加し、全国的なコーヒーチェーンよりも、大邱市で生まれた独自のブランドが広く展開をしている。1990年に北区の慶北大学後門付近で創業した「コーヒー名家(커피명가)」や[3]、2000年に中区公平洞で創業した「DAVINCI COFFEE(더빈치커피)」[4]、2004年に寿城区上洞で創業した「SLEEPLESS IN SEATTLE(시애틀의 잠 못 이루는 밤)」[5]、2006年に寿城区寿城洞4街で創業した「HANDS COFFEE(핸즈커피)」[6]などが代表的なブランドである。こうした背景から大邱ではカフェ文化が発展し、市民のみならず観光客からも注目を集めている。毎年12月には「大邱コーヒー博覧会(대구커피박람희)」も開催される[7]。
- 慶尚南道河東郡
- 慶尚南道河東郡の赤良面(チョンニャンミョン、적량면)には、カフェ「ヤンタンクッ コーヒー文化村(양탕국 커피문화마을)」がある。ヤンタンクッ(양탕국)は、コーヒーの旧称であり、ヤンタン(양탕)は漢字で「洋湯」と書いて西洋の飲み物、クッ(국)は汁物を意味する。同店ではその旧称を活かし、韓屋(伝統家屋)を利用した店内で、伝統食器のサバル(鉢、사발)に注いだコーヒーをヤンタンクッの名前で提供している。
- 全羅南道高興郡
- 全羅南道高興郡では、2012年に過駅面石鳳里(クァヨンミョン ソッポンニ、과역면 석봉리)の「サンチアゴコーヒー農場(산티아고 커피농장)」がコーヒー豆の栽培を開始したのをきっかけとして郡内に広まっている。高興郡で生産されるコーヒーを高興コーヒー(고흥커피)、またはK-コーヒー(케이커피)とも呼ぶ。アラビカ種のハウス栽培が主流で、3〜7月頃に収穫を行う。高興コーヒーは栽培農家が併設する郡内のカフェなどで味わうことができる。
脚注
- ↑ 400번을 저어 만든★수타 달고나 커피! 일우 눈이 번쩍! [신상출시 편스토랑/Stars Top Recipe at Fun-Staurant 20200103] 、KBS Entertain、2022年12月26日閲覧
- ↑ 커피가 강릉으로 간 까닭은 、江陵コーヒー祭りウェブサイト、2017年7月15日閲覧
- ↑ 연혁 、コーヒー名家ウェブサイト、2017年8月15日閲覧
- ↑ 회사연혁 、DAVINCI COFFEEウェブサイト、2017年8月15日閲覧
- ↑ OUR STORE 、SLEEPLESS IN SEATTLEウェブサイト、2017年8月15日閲覧
- ↑ STORY 、HANDS COFFEEウェブサイト、2017年8月15日閲覧
- ↑ 대구커피박람희 、大邱コーヒー博覧会ウェブサイト、2017年8月15日閲覧
外部リンク
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)