唐津市の料理
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この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。 |
唐津市(タンジンシ、당진시)は忠清南道の北部に位置する地域。本ページでは唐津市の料理、特産品について解説する。
地域概要
唐津市は忠清南道の北部に位置する地域。市の北部は黄海と牙山湾に面し(韓国では珍しく北部のみが海に面している)、東部は忠清南道の牙山市、南部は忠清南道の礼山郡、南西部から西部は忠清南道の瑞山市と接する。人口は16万8253人(2022年12月)[1]。
- 唐津市の地名由来
- 百済時代に「唐と往来をする港」という意味で、唐津浦(タンジンポ、당진포)と呼ばれる港があった[2]。統一新羅時代の757年に、地域の名前が旧称の伐首只(ポルスジ、벌수지)県から、唐津県へと改称された[3]。
食文化の背景
隣接する礼山郡と、唐津市の一帯は広大な平野であり、両者の頭文字を取って礼唐平野(イェダンピョンヤ、예당평야)と呼ばれる。韓国を代表する穀倉地帯のひとつであり、稲作を中心とした農業が盛んである。北部を中心に港町として海産物が豊富であり、ワタリガニ(꽃게)、イイダコ(주꾸미)、シラス(실치、シラウオなどの稚魚)、アサリ(바지락)などが名産として知られる。市南部の沔川面(ミョンチョンミョン、면천면)地区は、ツツジの花の名所であり、これを原料に加えた薬酒「沔川杜鵑酒(ミョンチョントゥギョンジュ、면천두견주)」は高麗時代からの歴史があり、国の無形文化財第86-2号に指定されている。
代表的な料理
シルチフェ(生シラスの刺身和え/실치회)
- シルチフェ(실치회)は、生シラスの刺身和え。シルチ(シラス、실치)は「糸のような魚」という意味で、正確にはシラウオ(뱅어)やギンポ(베도라치)などの稚魚を意味する。生シラスをセリやキャベツなどの生野菜とともに、甘辛酸っぱいタレで和えて食べる。市北西部の長古項(チャンゴハン、장고항)港が名産地で、地元の漁業関係者によれば「港からすぐのところに漁場があるため、鮮度を維持したまま水揚げできる」のが自慢であるという(八田靖史の取材記録より、2017年4月18日)。港近くの水産物流通センターや、近隣の飲食店ではシルチフェのほか、シルチクッ(生シラスとホウレンソウの味噌鍋、실치국)や、シルチジョン(生シラスのチヂミ、실치전)、シルチバプ(生シラスのビビンバ、실치밥)などの料理を味わえる。最盛期は4月から5月初め頃で、この時期には「長古項シラス祭り(장고항 실치축제)」が開催される。
- 唐津のシルチ
- ペンオポ(뱅어포)
- ペンオポ(뱅어포)は、たたみ干し。唐津市ではシルチを板状に干したものを指す(たたみいわしと同様の製法)。そのまま炙って食べるほか、コチュジャンや水飴を混ぜたタレを表面に塗ってから焼くこともある。かつてはペンオポを「ニブシ(니부시)」とも呼び、日本語の「煮干し」がなまったものと推測される。
コッケジャン(ワタリガニの醤油漬け/꽃게장)
- コッケジャン(꽃게장)は、ワタリガニの醤油漬け。カンジャンケジャン(간장게장)とも呼ぶ(「カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け/간장게장)」の項目も参照)。唐津市ではワタリガニ(꽃게)が名産品であり、専門店ではコッケジャンのほか、コッケタン(ワタリガニ鍋/꽃게탕)、コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)などの料理も提供する。
その他の郷土料理
- ケンムクテンジャンチゲ(エゴマ入り味噌チゲ/깻묵된장찌개)
- コモクチジョンシク(塩漬け大根の葉の定食/꺼먹지정식)新平面道城里
- ウロンサムパプ(タニシの包みごはん/우렁쌈밥)新平面道城里
- チョゲグイ(貝焼き/조개구이)新平面
代表的な特産品
- ファントガムジャ(黄土ジャガイモ/황토감자)松岳邑
代表的な酒類・飲料
- ミョンチョントゥギョンジュ(沔川杜鵑酒/면천두견주)沔川面
- ペンニョンマッコルリ(白蓮マッコリ/백련막걸리)新平面金川里
飲食店情報
エピソード
脚注
外部リンク
- 関連サイト
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)