「利川市の料理」の版間の差分
(→飲食店情報) |
|||
29行目: | 29行目: | ||
=== ロバ肉(당나귀고기) === | === ロバ肉(당나귀고기) === | ||
[[ファイル:15062504.JPG|thumb|300px|温陽温泉伝統市場内にある道後温泉硫黄豚の販売店]] | [[ファイル:15062504.JPG|thumb|300px|温陽温泉伝統市場内にある道後温泉硫黄豚の販売店]] | ||
− | : | + | :利川市ではロバの飼育が行われており、ロバ肉を食用とする飲食店もある。農場と同経営の飲食店「ナグィダングィ」では、ロバ肉の焼肉、ユッケ(牛刺身、육회)、鍋料理などを味わうことができる。韓国においてロバ肉を提供する飲食店はたいへん珍しい。 |
== 代表的な酒類・飲料 == | == 代表的な酒類・飲料 == | ||
− | |||
− | |||
− | |||
=== 牙山市のマッコリ === | === 牙山市のマッコリ === | ||
− | : | + | :特産品の利川米を利用したマッコリなどが流通しており、利川醸造場(이천양조장)、夫鉢醸造場(부발양조장)、長湖院醸造場(장호원양조장)といった酒造会社がマッコリを造っている。 |
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
== 飲食店情報 == | == 飲食店情報 == | ||
75行目: | 63行目: | ||
== エピソード == | == エピソード == | ||
− | * | + | *韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2003年1月に初めて利川市を訪れた。以後、2008年10月、2014年11月、12月、2015年2月の計5度訪問している。 |
− | * | + | *2014年12月に八田靖史が利川市を訪れた際、サギマッコル陶芸村に店を構える「現代工芸社」のご夫婦にたいへん世話になった。ここに改めて謝意を示したい。 |
== 脚注 == | == 脚注 == |
2015年7月1日 (水) 13:26時点における版
この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。 |
利川市(イチョンシ、이천시)は京畿道に位置する地域。本ページでは利川市の料理、特産品について解説する。
地域概要
利川市は京畿道の南部に位置し、同じ京畿道の安城市、龍仁市、広州市、驪州市、忠清北道の陰城郡と接する。人口は21万0585人(2015年5月)[1]。韓国を代表する陶磁器の生産地であり、市内には窯元やショップなどの集まる陶芸村がある。温泉地としても知られているほか、朝鮮時代からの米どころとしても有名。朝鮮時代には宮中への献上米を生産していたことから、利川米は今でもブランドとして全国に名を轟かせている。ソウル(東ソウルバスターミナル)から利川市外バスターミナルまでは市外バスで約1時間20分の距離。
食文化の背景
牙山市の北部は牙山湾に面し、かつては汽水域でとれるウナギ(장어)をはじめ多くの海産物が名産であった。ところが1970年代になって牙山湾防潮堤、挿橋川防潮堤などが相次いで建設されたことで、それまで海だった場所は人造湖へと変貌を遂げた。現在は仁州面傑梅里などにわずかな海が残るのみとなっており、漁業人口は激減している。一方で、ウナギ料理の専門店は仁州(インジュ、인주)地区にまだ多く、現在は養殖物が主となってはいるが、仁州ウナギ(인주장어)の名前で地元の名物になっている。また、一部店舗では数少ないながら天然物のウナギも扱う。そのほか市内の塩峙(ヨムチ、염치)地区には牛焼肉の専門店が集っており、松岳面駅村里の外岩民俗村(외암민속촌)では自家製の味噌や酒などを販売するとともに、入口付近の飲食店ではキビ餅(수수부꾸미)が名物となっている。
代表的な料理
牙山市の料理には国内有数の温泉地としての姿が密接にかかわっている。他地域から大勢の観光客が訪れるためウナギ焼きや牛焼肉といった高級料理が発達した。
イチョンサルバプ(利川米の釜飯定食/이천쌀밥)
- 仁州チャンオ
- 牙山市の仁州地区にはウナギ焼きの専門店が集まっている。韓国観光公社が配布する『韓国の味紀行』という冊子(WEBでも閲覧可)ではその始まりを以下のように紹介している。
- 「1973年に牙山湾の防潮堤が建設され牙山湾は塞がれ湖になりましたが、1977年には観光地として開発されることになり、観光客のための飲食店が立ち並び始めました。牙山湾の防潮堤と挿橋川の防潮堤の間の仁州面にうなぎの蒲焼きの食堂ができたのは、その直後の1980年代からだと言われています。昔ならではのノウハウを生かした韓方ソースを考案し、観光客の口コミで牙山湾のうなぎの蒲焼きが全国的に知られるようになりました。初めは数軒だったお店も徐々に増え、現在ではうなぎの蒲焼き村が形成されています。」[2]
- 老舗のチャンオグイ
- また、牙山市得山洞には1936年創業の老舗チャンオグイ店「恋春」がある(老舗 恋春(연춘)参照)。
代表的な特産品
牙山市では農業、畜産業が盛んで、一部の特産品ではブランド化も進められている。
利川米(이천쌀)
- 米は牙山市の特産品であり「牙山マルグンサル(아산맑은쌀)」というブランド米を流通させている。マルグンサルとは澄んだ米、清浄な米という意味である。
ロバ肉(당나귀고기)
- 利川市ではロバの飼育が行われており、ロバ肉を食用とする飲食店もある。農場と同経営の飲食店「ナグィダングィ」では、ロバ肉の焼肉、ユッケ(牛刺身、육회)、鍋料理などを味わうことができる。韓国においてロバ肉を提供する飲食店はたいへん珍しい。
代表的な酒類・飲料
牙山市のマッコリ
- 特産品の利川米を利用したマッコリなどが流通しており、利川醸造場(이천양조장)、夫鉢醸造場(부발양조장)、長湖院醸造場(장호원양조장)といった酒造会社がマッコリを造っている。
飲食店情報
以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。
- ナグィダングィ(나귀당귀)
- 住所:京畿道利川市徐熙路7-19(中里洞450-3)
- 住所:경기도 이천시 서희로 7-19(중리동 450-3)
- 電話:031-771-9250
- 料理:ロバ料理
- 蟾津江硫黄オリ(섬진강유황오리)
- 住所:京畿道利川市利涉大川路1131(中里洞59-4)
- 住所:경기도 이천시 이섭대천로 1131(중리동 59-4)
- 電話:031-638-1073
- 料理:アヒル料理
- クァンチョンスンドゥブ(관촌순두부)
- 住所:京畿道利川市京忠大路2934(沙音洞192-1)
- 住所:경기도 이천시 경충대로 2934(사음동 192-1)
- 電話:031-635-6561
- 料理:スンドゥブチゲ
- シンガルミチュオタンセンソングクス(신갈미추어탕생선국수)
- 住所:京畿道利川市暮加面サシル路1063番キル36(薪葛里143-2)
- 住所:경기도 이천시 모가면 사실로1063번길 36(신갈리 143-2)
- 電話:031-634-0453
- 料理:チュオタン、センソングクス
エピソード
- 韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2003年1月に初めて利川市を訪れた。以後、2008年10月、2014年11月、12月、2015年2月の計5度訪問している。
- 2014年12月に八田靖史が利川市を訪れた際、サギマッコル陶芸村に店を構える「現代工芸社」のご夫婦にたいへん世話になった。ここに改めて謝意を示したい。