「アグチム(アンコウの蒸し煮/아구찜)」の版間の差分

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:[[仁川市の料理|仁川市]]の彌鄒忽区龍峴洞(ミチュホルグ ヨンヒョンドン、미추홀구 용현동)にはアンコウ料理の専門店が集まっており、アグチムや[[アグタン(アンコウ鍋/아구탕)]]などの料理を提供している。[[仁川市の料理|仁川市]]ではアンコウのことをムルトムボンイ([[물텀벙이]])と呼び、一帯は「龍峴洞ムルトムボンイ通り」(용현동 물텀벙이거리)と呼ばれる。
 
:[[仁川市の料理|仁川市]]の彌鄒忽区龍峴洞(ミチュホルグ ヨンヒョンドン、미추홀구 용현동)にはアンコウ料理の専門店が集まっており、アグチムや[[アグタン(アンコウ鍋/아구탕)]]などの料理を提供している。[[仁川市の料理|仁川市]]ではアンコウのことをムルトムボンイ([[물텀벙이]])と呼び、一帯は「龍峴洞ムルトムボンイ通り」(용현동 물텀벙이거리)と呼ばれる。

2025年3月6日 (木) 00:54時点における版

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馬山のコンアグチム

アグチム아구찜)は、アンコウの蒸し煮。

概要

アグ(아구)はアンコウ、チム()は少量の煮汁で蒸し煮にする調理法のこと。アンコウはアグィ(아귀)とも呼ばれるため、アグィチム(아귀찜)と呼ぶこともある。ぶつ切りしたアンコウに加え、セリ、豆モヤシ、長ネギなどの野菜などが入り、粉唐辛子、醤油、ニンニク、ショウガなどを混ぜ合わせた薬味ダレで蒸し煮にして作る。アンコウの身はワサビ醤油につけて食べてもよい。アンコウ料理の専門店や、海鮮料理店、居酒屋などで提供される。そのほかアンコウを使った料理としては、アグタン(アンコウ鍋/아구탕)、アグスユク(茹でアンコウ、아구수육)などがある。韓国でアンコウが食用として利用され始めたのは1960年代であり、この時期に慶尚南道昌原市の馬山(マサン、마산)地区や、仁川市において調理法が普及していった。アグチムも馬山が発祥であり、現地の郷土料理として知られる。

  • アンコウの語源
1814年に丁若銓の書いた魚類学書『茲山魚譜(자산어보)』では、アンコウの名称を「釣絲魚(조사어)」、俗称を「餓口魚(아구어)」と紹介している[1]。名称の「釣絲魚」は「釣り糸を垂らした魚」という意味で、頭部の誘引突起を釣り糸に見立てたもの。俗称は「飢えた口の魚」という意味で、大きな口を持つ見た目から名前がついた。標準語の「아귀」も「餓鬼」が語源とされる。
  • コンアグチム
コンアグチム(건아구찜)は、干しアンコウの蒸し煮。コン()は漢字で「乾」と書いて「乾燥」の意。同じ意味で、マルンアグチム(마른 아구찜)とも呼ぶ。アグチムの発祥地である昌原市の馬山では、もともと干したアンコウを利用して作った。現在は専門店に行くと、コンアグチムと、センアグチム(生アンコウの蒸し煮、생아구찜)の両方を提供する。

歴史

かつて韓国ではアンコウの利用が盛んではなかったが、1960年代半ばに慶尚南道昌原市馬山合浦区午東洞(マサンハッポグ オドンドン、마산합포구 오동동)の飲食店「チンチャチョガチプ(진짜초가집)」で、干したアンコウをセリや豆モヤシと辛いタレで蒸し煮にしたアグチムが開発され、これが定着して全国区の料理になった。

地域

馬山アグチム通り入口の看板
  • ソウル市
ソウル市の瑞草区新沙洞(ソチョグ シンサドン、서초구 신사동)にはカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け/간장게장)や、アグチムなどの魚介料理を専門とする飲食店が集まっている。
  • 仁川市
仁川市の彌鄒忽区龍峴洞(ミチュホルグ ヨンヒョンドン、미추홀구 용현동)にはアンコウ料理の専門店が集まっており、アグチムやアグタン(アンコウ鍋/아구탕)などの料理を提供している。仁川市ではアンコウのことをムルトムボンイ(물텀벙이)と呼び、一帯は「龍峴洞ムルトムボンイ通り」(용현동 물텀벙이거리)と呼ばれる。
  • 慶尚南道昌原市
慶尚南道昌原市の馬山合浦区午東洞(マサンハッポグ オドンドン、마산합포구 오동동)はアグチムの発祥地として知られ、「馬山アグチム通り(마산명물아구찜거리)」がある。専門店ではアグチムのほか、アグタン(アンコウ鍋/아구탕)などのアンコウ料理を提供している。
  • 全羅北道群山市
全羅北道群山市では、アグチムが郷土料理のひとつに数えられる。1973年に創業した「キョンサノク(경산옥)」が草分けとなり、周囲に店が増えていったとされる。

脚注

  1. 玆山魚譜 / 筆寫本(P30) 、高麗大学校図書館、2024年5月14日閲覧

外部リンク

制作者関連サイト

関連項目