「トゥルチギ(豚肉の炒め物(または鍋)/두루치기)」の版間の差分

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;『東亜日報』(1972年の記述)
 
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:1972年2月4日発行の紙面に、古漬けのキムチを利用したレシピ記事があり、「慶尚道式であるが」と断りを入れたうえでトゥルチギが紹介されている。具体的な調理法としては、「キムチを洗ったあと、薄切りの豚バラ肉と、コチュジャン、ニンニク、ショウガを入れた薬味ダレとともにフライパンで炒める」としている。また、そこに冷やごはんを入れて炒めると、[[キムチポックムパプ(キムチチャーハン/김치볶음밥)]]になるとの付記もある<ref>[https://newslibrary.naver.com/viewer/index.naver?articleId=1972020400209205005 제맛 잃어가는 묵은김치…싫증없이 맛있게 먹을 수 있어] 、NAVERニュースライブラリー、2022年4月1日閲覧</ref>。
 
:1972年2月4日発行の紙面に、古漬けのキムチを利用したレシピ記事があり、「慶尚道式であるが」と断りを入れたうえでトゥルチギが紹介されている。具体的な調理法としては、「キムチを洗ったあと、薄切りの豚バラ肉と、コチュジャン、ニンニク、ショウガを入れた薬味ダレとともにフライパンで炒める」としている。また、そこに冷やごはんを入れて炒めると、[[キムチポックムパプ(キムチチャーハン/김치볶음밥)]]になるとの付記もある<ref>[https://newslibrary.naver.com/viewer/index.naver?articleId=1972020400209205005 제맛 잃어가는 묵은김치…싫증없이 맛있게 먹을 수 있어] 、NAVERニュースライブラリー、2022年4月1日閲覧</ref>。
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*[[安東市の料理|安東市]]のトゥルチギクッ
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:[[慶尚北道の料理|慶尚北道]][[安東市の料理|安東市]]にはトゥルチギクッ(牛肉と野菜の鍋、[[두루치기국]])と呼ばれる郷土料理があり、牛肉と野菜、キノコなどを澄んだスープの鍋料理に仕立てて作る。家庭料理であり、限られた情報しか見つけることができないが、一例として2010年に農村振興庁が発行した『伝統郷土飲食用語辞典』には「塩漬けにして水気を切った千切りの大根と、生カンピョウ、豆モヤシ、牛肉、ヒラタケ、シイタケをそれぞれゴマ油で和えておき、熱湯に入れて溶き卵を加え、塩で味を調えてさらに煮込み、イワタケと糸唐辛子をあしらいとして載せる。卵黄と卵白を別にして薄焼き卵を焼いて載せることもある」<ref>농촌진흥청장 김재수, 2010, 『전통향토음식용어사전』, 농촌진흥청 국립농업과학원 농식품자원부 전통한식과, P124</ref>と紹介されている。
  
 
=== 忠清道式 ===
 
=== 忠清道式 ===

2025年2月12日 (水) 23:45時点における最新版

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慶尚道式のトゥルチギ

トゥルチギ두루치기)は、豚肉の炒め物、または鍋。

名称

トゥルチギ(두루치기)は、「いろいろな用途に使える」との意。いろいろな材料を「두루두루(あまねく、まんべんなく)」用いることから名付けられたとも説明される。発音表記は[두루치기]。

概要

トゥルチギ(두루치기)は、豚肉の炒め物、または鍋。トゥルチギと呼ばれる料理は地方によって違いが大きく、どれが標準的とも言いにくいが、もっとも広範に普及しているのは慶尚道式の調理法だと思われる。薄切りの豚肉を、キムチや、長ネギ、タマネギ、ニンジンといった野菜とともに、ピリ辛の炒め煮にするもので、キムチチゲ(キムチ鍋/김치찌개)と、チェユッポックム(豚肉炒め/제육볶음)の中間的な料理とも説明される。飲食店では、ごはんに添えて定食として提供するほか、酒肴としても親しまれる。

慶尚道式

トゥルチギのルーツは、慶尚北道安東市の郷土料理に由来するとの説がある。朝鮮時代の支配階級である両班の家庭において、急な来客時にあるもので手早く作った料理がトゥルチギだとされる[1]。もともとは牛肉と野菜、キノコなどを炒め煮にして作ったが、現在ではそれが豚肉で作るのが主流となった。
『朝鮮日報』(1963年の記述)
1963年5月12日発行の紙面に、「人銘酒の哀愁(2)」という記事があり、安東市の地酒であるアンドンソジュ(安東焼酎、안동소주)と相性のよい料理としてトゥルチギが以下のように紹介されている。「『トゥルチギ』、または『フチギ(후치기)』とも称する安東の鍋料理は、ペレンイ(麦わら帽子のような形状の笠)を逆さにしたような専用の鍋で調理をし、へりの部分にセリ、長ネギ、糸唐辛子、ニンジン、マツタケ、シイタケなど、さまざまな具材を揃えて牛肉と煮込むのだが、半生、半熟でこそ美味しい」(カッコ内は訳注)[2]
『東亜日報』(1972年の記述)
1972年2月4日発行の紙面に、古漬けのキムチを利用したレシピ記事があり、「慶尚道式であるが」と断りを入れたうえでトゥルチギが紹介されている。具体的な調理法としては、「キムチを洗ったあと、薄切りの豚バラ肉と、コチュジャン、ニンニク、ショウガを入れた薬味ダレとともにフライパンで炒める」としている。また、そこに冷やごはんを入れて炒めると、キムチポックムパプ(キムチチャーハン/김치볶음밥)になるとの付記もある[3]
慶尚北道安東市にはトゥルチギクッ(牛肉と野菜の鍋、두루치기국)と呼ばれる郷土料理があり、牛肉と野菜、キノコなどを澄んだスープの鍋料理に仕立てて作る。家庭料理であり、限られた情報しか見つけることができないが、一例として2010年に農村振興庁が発行した『伝統郷土飲食用語辞典』には「塩漬けにして水気を切った千切りの大根と、生カンピョウ、豆モヤシ、牛肉、ヒラタケ、シイタケをそれぞれゴマ油で和えておき、熱湯に入れて溶き卵を加え、塩で味を調えてさらに煮込み、イワタケと糸唐辛子をあしらいとして載せる。卵黄と卵白を別にして薄焼き卵を焼いて載せることもある」[4]と紹介されている。

忠清道式

トゥブトゥルチギ
大田市の郷土料理として、トゥブトゥルチギ(豆腐の炒め煮/두부두루치기)が有名である(詳細は同項目を参照)。豆腐とスルメイカなどを炒め煮にしたもので、1970~80年代に広まったとされる。

済州道式

済州道式のトゥルチギ
済州道では、ピリ辛に味付けをした豚肉を鉄板や鍋で炒め、そこに副菜のコンナムルムチム(大豆モヤシのナムル/콩나물무침)や、ムチェキムチ(千切り大根のキムチ、무채김치)、パジョリ(白髪ネギの和え物、파절이)などを混ぜ込んでさらに炒めたトゥルチギが定着している。

江原道

江原道の東海岸沿い地域では、ホテイウオ(도치)をキムチや野菜と炒め煮にした、トチトゥルチギ(도치두루치기)が郷土料理として知られる。

エピソード

  • ドラマ『椿の花咲く頃』への登場
2019年にKBSで放送されたドラマ『椿の花咲く頃(동백꽃 필 무렵)』では、主人公のトンベクの得意料理としてトゥルチギが登場した。仕上げとして千切りにしたエゴマの葉(깻잎)を載せるのが特徴的である。

脚注

  1. 한국국의식주생활사전 두루치기 、韓国民俗大百科事典、2022年4月1日閲覧
  2. 人銘酒의哀愁(2)安東에서 、NAVERニュースライブラリー、2022年4月1日閲覧
  3. 제맛 잃어가는 묵은김치…싫증없이 맛있게 먹을 수 있어 、NAVERニュースライブラリー、2022年4月1日閲覧
  4. 농촌진흥청장 김재수, 2010, 『전통향토음식용어사전』, 농촌진흥청 국립농업과학원 농식품자원부 전통한식과, P124

外部リンク

制作者関連サイト

関連項目