「コッケタン(ワタリガニ鍋/꽃게탕)」の版間の差分

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[[ファイル:19050319.JPG|400px|thumb|コッケタン]]
 
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'''コッケタン'''([[꽃게탕]])は、ワタリガニ鍋。
 
'''コッケタン'''([[꽃게탕]])は、ワタリガニ鍋。
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== 名称 ==
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コッケタンの、コッケ([[꽃게]])はワタリガニ、タン([[탕]])は鍋料理の意。発音表記は[꼳께탕]。漢字表記は[꽃게湯]。
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*日本語訳
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:主材料と調理法から「ワタリガニ鍋」「ワタリガニの鍋」と訳す場合が多い。粉唐辛子が入って辛口に仕立てることから「辛口鍋」「ピリ辛鍋」といった表現を用いる例もある。韓国風の強調として「ワタリガニのチゲ」といった訳も散見される。ワタリガニは本来、ワタリガニ科の総称であり、標準和名はガザミであるため、「ガザミ鍋」「ガザミの鍋」といった訳も見かけるが、ワタリガニがガザミの通称として広く使用されていることから少数派になっている。本辞典では「ワタリガニ鍋」を使用している。
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=== ワタリガニの語源 ===
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:ワタリガニを指す「꽃게」は直訳すると「花蟹」となるが、もともとは「곶게」が変化したものとされ、「곶」は漢字で「串」と書いて「岬」を意味する。甲羅の両端が岬のようにとがっていることを指したもので、朝鮮時代後期の学者、李瀷(イ・イク、이익)が1760年頃に書いたとされる百科事典『星湖僿説(성호사설)』では、ワタリガニの語源について、「俗称を串蟹というのは背中に串のようなふたつの角があるからだ」【原文1】<ref>[https://db.itkc.or.kr/dir/item?itemId=BT#dir/node?dataId=ITKC_BT_1368A_0050_010_0400&viewSync=OT 星湖僿説 / 第4巻萬物門(蟹)] 、韓国古典総合DB、2025年3月3日閲覧</ref>と紹介している。
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:【原文1】「俗名串蟹以匡有两角如串也」
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
コッケ([[꽃게]])はワタリガニ、タン([[탕]])は鍋料理の意。ワタリガニのほかに大根、エホバク(カボチャの未熟果、[[애호박]])、長ネギなどを具に入れ、味噌、粉唐辛子、塩などで味付けて作る。居酒屋、民俗酒場などで酒肴として出されるほか、海産物料理の専門店で食べることができる。ワタリガニ料理の専門店をはじめ、刺身専門店、魚介料理店などでメニューに並ぶ。ワタリガニを用いた料理としては、ほかに[[カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け/간장게장)]]、[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]、[[コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)]]などがある。
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主材料であるワタリガニのほかに、大根、エホバク(カボチャの未熟果、[[애호박]])、長ネギなどを具に入れ、味噌、粉唐辛子、塩などで味付けて作る。ワタリガニ料理の専門店をはじめ、刺身専門店、魚介料理店などでメニューに並ぶ。居酒屋、民俗酒場などで酒肴として出されることもある。ワタリガニを用いた料理としては、ほかに[[カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け/간장게장)]]、[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]、[[コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)]]などがある。
  
 
*主産地
 
*主産地
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*[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]
 
*[[ヤンニョムケジャン(ワタリガニの辛味ダレ漬け/양념게장)]]
 
*[[コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)]]
 
*[[コッケチム(ワタリガニ蒸し/꽃게찜)]]
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*[[仁川市の料理]]
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*[[江華郡の料理]]
 
[[Category:韓食ペディア]]
 
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[[Category:鍋・スープ料理の一覧]]
 
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[[Category:魚介料理の一覧]]
 
[[Category:魚介料理の一覧]]
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[[Category:京畿道・仁川市の料理]]
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