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*ハタハタの名前に関する逸話 | *ハタハタの名前に関する逸話 | ||
− | ::ハタハタの呼び名であるトルムク([[도루묵]])には命名に関する逸話がある。ハタハタはかつてムク([[묵]])という名前で呼ばれており、もともとは[[北朝鮮の料理|咸鏡道]] | + | ::ハタハタの呼び名であるトルムク([[도루묵]])には命名に関する逸話がある。ハタハタはかつてムク([[묵]])という名前で呼ばれており、もともとは[[北朝鮮の料理|咸鏡道]]の名産品であった。高麗時代、または朝鮮時代に、ある王様が戦乱を避けて[[北朝鮮の料理|咸鏡道]]へ逃れた際、地元民からハタハタを献上され、これがたいへん美味しいかったことから名前を尋ねた。地元民がムクと答えると、王様はもっとふさわしい名前がよいだろうと、その色合いからウノ(銀魚、[[은어2|은어]])と命名した。戦乱が落ち着いて都に戻った王様は、ハタハタの味が忘れられず、もう1度食べたいとわざわざ運ばせた。ところが長距離を移動したハタハタは味が落ちており、それに怒った王様は銀魚という名前を取り上げ、もとのムクに戻せと命じた。韓国語で「もとに」は「トロ(도로)」と発音し、もとのハタハタで「トロムク(도로묵)」。これがなまって現在のトルムクになったとされる。ちなみに現在の韓国語でウノ([[은어]])はアユのことを指す。 |
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+ | ;『屠門大嚼』(1611年)の記述 | ||
+ | :1611年に許筠(ホギュン、허균)が地方の特産品と料理をまとめた「屠門大嚼(도문대작)」(『惺所覆瓿藁(성소부부고)』第26巻説部5に収録)には、ハタハタ(도루묵)に関する記述があり、「東海で産する。当初の名前は木魚(목어)だったが、高麗時代にこれを好んだ王がいて銀魚と改称したが、食べ過ぎて飽きると、また木魚に戻したことから還木魚(환목어、도로목)と呼ぶ」<ref>[http://db.itkc.or.kr/inLink?DCI=ITKC_BT_0292A_0270_020_0010_2000_003_XML 惺所覆瓿藁 / 第26巻説部5(屠門大嚼)] 、韓国古典総合DB、2025年2月10日閲覧</ref>【原文1】と紹介されている。 | ||
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+ | :【原文1】 | ||
+ | :銀魚 産東海 初名木魚 前朝有王好之 改曰銀魚 多食而厭之 又改曰還木 | ||
=== チャンチチム(タナカゲンゲの蒸し煮/장치찜) === | === チャンチチム(タナカゲンゲの蒸し煮/장치찜) === |