「ユッケジャン(牛肉の辛いスープ/육개장)」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
9行目: 9行目:
 
== 名称 ==
 
== 名称 ==
 
[[ファイル:17020502.JPG|thumb|300px|平壌の冷麺店「玉流館」]]
 
[[ファイル:17020502.JPG|thumb|300px|平壌の冷麺店「玉流館」]]
ユッケジャンは牛肉の辛いスープ。ユッ([[육]])は肉(牛肉)、ケジャン([[개장]])は犬肉のスープ(「ポシンタン(犬肉の鍋/보신탕)」の項目も参照)。ケジャンを牛肉で代用したことから名付けられた。発音表記は[육깨장]。
+
ユッケジャンは牛肉の辛いスープ。ユッ([[육]])は肉(牛肉)、ケジャン([[개장]])は犬肉のスープ(「ポシンタン(犬肉の鍋/보신탕)」の項目も参照)。ケジャンを牛肉で代用したことから名付けられた。日本ではユッケジャンスープといった表記も見られるが、厳密にはケジャンの部分にスープの意が含まれる。本辞典ではユッケジャンを使用する。発音表記は[육깨장]。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
40行目: 40行目:
  
 
=== テグタンバンとユッケジャン ===
 
=== テグタンバンとユッケジャン ===
20世紀初頭には大邱式のユッケジャンがソウルなどで流行した。これをテグタンバン(大邱湯飯、[[대구탕반]])、またはテグタン(大邱湯、[[대구탕]])と称し、現在の韓国ではほぼ消えてしまった料理名であるものの、ごく一部には少数ながら残っており、また日本の焼肉店などで提供されるテグタンはこのテグタンバンに由来する。大邱でユッケジャンが発達した理由としては、大邱が盆地地域で夏場は特に暑く、暑さに打ち克つ料理として頻繁に食べられたからと説明されることが多い。
+
20世紀初頭には大邱式のユッケジャンがソウルなどで流行した。これをテグタンバン(大邱湯飯、[[대구탕반]])、またはテグタン(大邱湯、[[대구탕]])と称し、それぞれ大邱式の湯飯(スープごはん)、大邱式のスープを意味する。現在の韓国ではほぼ消えてしまった料理名であるものの、ごく一部には少数ながら残っており、また日本の焼肉店などで提供されるテグタンはこのテグタンバンに由来する。大邱でユッケジャンが発達した理由としては、大邱が盆地地域で夏場は特に暑く、暑さに打ち克つ料理として頻繁に食べられたからと説明されることが多い。
  
 
*『東亜日報』(1926年)の記述
 
*『東亜日報』(1926年)の記述
75行目: 75行目:
 
== 日本における定着 ==
 
== 日本における定着 ==
 
[[ファイル:17020508.JPG|thumb|300px|元祖平壌冷麺屋の冷麺]]
 
[[ファイル:17020508.JPG|thumb|300px|元祖平壌冷麺屋の冷麺]]
日本では戦前に朝鮮半島から渡ってきた人たちがユッケジャンを伝えた。焼肉店にテグタンという名称が受け継がれているのは、在日コリアンに慶尚道出身者が多いことも影響していると考えられる。飲食店ではユッケジャンとテグタンを別に扱っているところもあり、ユッケジャンとテグタンの定義は作り手によってさまざまある。
+
日本では戦前に朝鮮半島から渡ってきた人たちがユッケジャンを伝えた。焼肉店にテグタンという名称が受け継がれているのは、在日コリアンに慶尚道出身者が多いことも影響していると考えられる。飲食店ではユッケジャンとテグタンを別に扱っているところもあり、ユッケジャンとテグタンの定義は作り手によってさまざまある。ユッケジャンに麺を入れたユッケジャンうどんや、ユッケジャンラーメンを提供する店もある。
 +
 
 +
*モスバーガーの事例
 +
:ファストフード店の「モスバーガー」では2007年3月30日から、季節限定メニューとして緑の看板を配したファストカジュアル業態の「緑モス」にて、「スープごはん ユッケジャン」を発売した。
  
 
== エピソード ==
 
== エピソード ==
30,747

回編集

案内メニュー