先日、「食鉄八景」というイベントでこんな話をしました。
「2009年下半期から2010年にかけて慶州ブームが来る!」
まあ、僕の予言は当たらないことで有名なのですが、
わざわざそんな話をしたのには、いくつか根拠がありました。
1、韓国の地方旅行が人気を集めている
2、韓国の時代劇が日本で受けている
3、新羅(慶州)を舞台にしたドラマが始まる
ちなみにそのブームというのは日本においての話です。
ずらずらと並べた割りに、目新しさのない根拠ですが、
いまさら感の強い1、2はともかく、3番が大きなポイントです。
その新羅を舞台にしたドラマというのが「善徳女王」。
5月25日より、MBCの月火ドラマとして始まりました。
すでに第5回まで放映されており、ちょうど今日が第5話目。
視聴率は20%を超え、出足好調と報じられています。
ちょうど「食鉄八景」の開催日が5月24日だったため、
「まさに明日、慶州の未来が確定します!」
などと、大げさな話をしたのですが、
あながち、嘘でもない状態になってきたのでブログにも書こうかなと。
後々、本当に慶州ブームがやってきたときに、
「僕はドラマが始まる前から予見していたけどね」
と鼻高々に笑うためです。
なんて、話はともかく。
普段、ほとんどドラマは見ない僕ですが、
「善徳女王」が主人公というのはちょっと興奮しました。
慶州好きの僕としては、この前後の期間はいわゆる黄金時代。
慶州を巡る楽しさが、ぎゅっと詰まっている時期です。
冒頭に瞻星台(新羅時代の展望台)の写真を載せましたが、
これを作ったのが、まさにその善徳女王。
ほかにも……。
三層石塔が国宝第30号に指定される芬皇寺。
かつて新羅最大の九層石塔があって栄えた、
皇龍寺址なども、すべて善徳女王の業績です。
朝鮮半島における初めての女性君主ですが、
聡明な方だったらしく、数々の偉業が現代に伝わっています。
その善徳女王を支える2人の将軍も名が通っています。
市内の隍城公園にあるのは、勇ましい姿の金庾信将軍像。
また、もうひとり金春秋という将軍もいますが……。
こちらは後の第29代、太宗武列王として即位する人です。
新羅の三国統一における基盤を作った有名な王様ですが、
釜山の景勝地、太宗台(テジョンデ)の語源になった人としても有名。
「うん、これは絶景!」
と褒めた、というような話が現代に伝わっていますが、
歴代の新羅の王様は、釜山各地の観光地に名を残しているんですね。
すなわちこの時期は、慶州だけでなく釜山旅行をする上でも黄金時代。
梵魚寺も、その次の第30代、文武王時代の創建ですね。
もう少し後の王様は、優雅に東莱温泉まで繰り出していたとも。
ちなみに文武王は新羅の三国統一を果たした王様。
統一後もまだまだ国の状況は不安定だったらしく、
「私は死んでも海龍になって国を守る!」
と言い残して、海中墓に入りました。
先日も「美しい石」の記事で写真だけ紹介しましたね。
たぶん、ドラマではこんな後の王様まで出てこないでしょうが、
ぜひ、「善徳女王」だけでなく、もっと後まで続けて欲しい。
そんなことをついつい願ってしまう慶州好きです。
慶州をウロウロするたびに思うのですが、
歴史を軸にした、ガイドブックができないものかなと。
ストーリーを知ることで、似たような古墳が全部違って見えますし、
それぞれが持つ関連性で、よりイメージが膨らみます。
本当に慶州ブームが来るといいなあ。
そんな希望交じりの予言です。
2 Responses to 慶州ブーム到来(予定)のお知らせ。