マッコルリはいつ「マッコリ」になったのか(後編)。

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昨日、一昨日の記事から続きます。

前編はコチラ。
中編はコチラ。

<2008年02月09日>
第1回「利きマッコリ選手権」後記。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-672.html

さて、後編は2008年から始まります。
マッコリブームが加熱し、生マッコリも続々と登場。
2008年は生マッコリがキーワードになると予言したところで、
前回の中編は終わっておりました。

そんな状況下で行ったのが上記のイベント。

マッコリバーとして韓国各地のマッコリを揃える「てじまぅる」と、
韓食日記の共同開催として2月9日に行われました。
テーブルの上にずらり並べられたマッコリはなんと約30種類。
これをみんなで飲み比べながら、利き酒ならに利きマッコリを行い、
初代の「利きマッコリ王」を決めようという企画でした。

なお、この企画には……。

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マッコリを扱う会社からも協力を頂きました。

・本生マッコリ
・梨マッコリ
・米マッコリ
・ドンドンジュ

の4銘柄を提供してくれたのが東亜トレーディング。
いちばん右にある「本生マッコリ」がまさに生マッコリなんですね。
ちょうど2007年末に発売されたばかりの新商品。
生マッコリブームが加熱していく過程をよく象徴しています。

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<2008年02月18日>
中板橋「ホルモンチャン」でホルモン鍋。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-681.html

その「利きマッコリ選手権」が開催された直後。
なんと僕の地元である板橋区でも本生マッコリを発見しました。
韓国料理店の多い、新大久保界隈ならいざ知れず、
板橋区にまで生ブームが届いているのかと驚いた次第。

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<2008年03月13日>
新大久保「酒菜角萬」で実験的新メニュー続々。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-697.html

こうなってくるとマッコリ会社も群雄割拠。
続々と新しいブランド、銘柄が登場して飲むほうが追いつきません。
ちなみに上の写真は左から……。

・へオルム(野イチゴのマッコルリ)
・チャプサルヌルンジマッコルリ(もち米のオコゲマッコルリ)
・ポドスル(ブドウマッコルリ)

というラインナップ。
このとき僕が飲んでいたのは「酒菜角萬」という蕎麦店ですが、
この店はマッコリバー「てじまぅる新宿店」の系列店です。
そこで仕入れるか検討中のサンプル品を飲ませてもらいました。

それを踏まえて僕はこんな感想を。

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それにしても日本で見かけるマッコルリは本当に増えましたね。
「マッコルリは銘柄を選んで飲む時代になった!」
というのをこれまでは大々的に叫んできましたが、
最近はさらに進化し、同系統の他銘柄が目立つようにも。
黒豆マッコルリやオコゲマッコルリだけでも数種類。
どの会社の黒豆かを考えて飲む必要が出てきた気がします。
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この感想。
実は2006年に二東の黒豆マッコリを飲んだときと実は同じです。
ただ、時代が進んだぶん、より確信は深まっていたはず。

というのも……。

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<2008年07月24日>
上野「二東マッコリ」でホンオフェ(サマプ)。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-775.html

なにしろこんな店まで出来てしまうのです。
日本におけるマッコリ販売の最大手、
二東ジャパンが自前の韓国料理店をオープンしました。

これも本当にびっくりしましたね。

この店には二東の生マッコリが用意されており、
これらは韓国から冷蔵状態で空輸されてきます。

・「虎マッコリ」に代表される国内産の生マッコリ
・「はるばん(現、生マッコリ家)が作る自家製の生マッコリ
・「二東生マッコリ」に代表される韓国産の生マッコリ

という3つのルートがこれで確立。
僕自身、どの黒豆マッコリを飲むかで悩むことは少ないですが、
どの生マッコリを飲むか、は日々おおいに悩んでおります。
なのでこれを「深まっていた確信」の証拠にしたいなと。

まあ、ちょっとこじつけっぽいですけどね。

前に書いていたことをコロッと忘れ、
さも新しいことのように書くのは僕の得意技です。

<2008年08月25日>
アサヒコム:生マッコルリ
http://www.asahi.com/international/korea/TKY200808250114.html

なお、僕はこれらの店が出現したことを踏まえ、
アサヒコムにて、生マッコリのブームを伝えました。

そして、このとき初めてこんな一文を最後に追加。

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※韓国語の表記統一により本文中では「マッコルリ」としました。
固有名詞である店名のみ「マッコリ」としてあります。
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このとき取材をした店は2店舗とも「マッコリ」を店名に含みます。
「マッコリ」の専門店であることをうたっているにもかかわらず、
僕の原稿は「マッコルリ」になっているというズレが生じています。
しかもこのとき、原稿チェックの段階でお店側から、

「そろそろマッコリで統一していいんじゃないですか?」

といわれたのをよく覚えています。
正直、心がグラグラっと揺れました。

でも、そこをあえて「マッコルリ」にこだわったのは、
連載記事の中でずっと「マッコルリ」と表記していたから。
記事によって、表記があれこれ入れ替わってしまっては、
読み手にとってもよくないのでは、との判断でした。

でも、冷静に考えると記事内で統一されていないほうが、
不必要な混乱を生じさせる原因になりますよね。
記事を書きながらも、僕自身おおいに悩んでいた時期です。

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<2008年10月01日>
新大久保「生マッコリ家」で自家製マッコルリ。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-810.html

旧「はるばん」が、「生マッコリ家」として再オープン。
韓食日記で書くよりも、アサヒコムの取材が早かった珍しい例です。
ここでもタイトルが、ダブルスタンダードに陥っていますね。

ともかくもこの店が出来て、僕らの2次会はいつもココになりました。
新大久保で造られる、出来立ての生マッコリはやはり美味しい。
そんな認識が、僕の周囲では広まっております。

後は他店にも生マッコリを卸し始めたのが大きいですね。

いまや新大久保のあちこちで、生マッコリを飲めます。
いずれはその販売エリアもさらに拡大していくのでしょう。
多くの場所で生の魅力が伝わるのは喜ばしいですね。

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<2009年01月24日>
新作「東京マッコリ」先行発売スタート。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-867.html

一気に2009年まで進みます。

生マッコリが飛躍を見せた2008年に続き、
2009年はプレミアムマッコリが新たなキーワードに。
新発売の「東京マッコリ」は焼肉天国.comがプロデュース。
こちらも国内で生産する淡麗な味わいの生マッコリで、
これまた新たな試みと、大きな話題になりました。

焼肉天国.com
http://www.yakinikutengoku.com/index.shtml

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<2009年04月04日>
「高矢禮マッコリ」新発売。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-924.html

このマッコリの登場も衝撃的でしたね。
プレミアムマッコリの流れにブレーキがかかる間もなく、
さらに大きなニュースとして飛び込んできました。

製造しているのは「米夢」を造っている百歳酒ジャパン。
その意味では旧来の純米にこだわる高級マッコリ路線ですが、
「高矢禮」がかかわったことでインパクトが出ました。

案の定、発売とともに売り切れ続出。

もちろんヨン様ファンの影響も大きいでしょうが、
本物志向が強まっている、よい一例である気もします。
消費者だけでなく、生産者も含めてということですけどね。
リーズナブルな商品から、本格的な高級マッコリまで、
日本のマッコリ市場は本当に豊かになりました。

といったあたりで時系列を追うのはこれで終了。
前編、中編、後編と、3つに分けて書いた記事をもとに、
次でまとめとなる考察をしてみたいと思います。

だらだらと続きましたが、明日で本当に最後。
もう少しだけ宜しくお付き合いください。



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