深夜に訪れて大失敗した鶴橋で今度こそのリベンジ。
夕方の賑やかな時間に、もう1度訪れてみました。
シャッターばかりが目についた前々日とはうってかわって、
たくさんの人が発する熱気で充満しておりました。
駅を出てすぐ。アーケードに覆われた細い路地群は、
迷路のように四方八方へと伸びつつ、観光客を惑わせます。
こんな店があるんだ、あんな店もあるんだ、とフラフラしていると、
「あれ、またココ!?」
というような事態に陥ります。
次第に方向感覚を失って、駅への道のりもわからなくなり、
どうしよう、と心細くなる感覚はまさにアジア!
眺めているだけでも、心の奥底がワクワク震えてきます。
ある路地には焼肉店が密集していたり。
またある路地には韓服店が林立していたり。
中でもぐっと来たのは、やはり食材店、惣菜店でした。
店頭に並べられた、色とりどりのキムチやチヂミ。
ちょうど夕飯前の買い物タイムに当たったせいか、
「ニラチヂミ2枚ちょうだい!」
なんてお客さんをたくさん見かけました。
ちなみに、この「豊山なみえの店」は知り合いの紹介で、
ぜひ足を運ぶように、指令されていたところのひとつ。
「新かどや」という焼肉を中心とした飲食店でもありますが、
店頭ではチヂミ、チャプチェ(春雨炒め)などを扱っています。
せっかくなので1枚買っていこうかな、と注文すると、
「ここで食べてく?」
とのありがたい問いかけ。
てっきりテイクアウトだけだと思っていたので、
その場で食べられるというのは嬉しかったですね。
まあ、すぐそばにベンチがある、というだけですが。
実はこのチヂミ。高級魚のアマダイを焼いています。
韓国でもそんな贅沢なチヂミは見たことないですが、
大阪はもともと済州島出身者が多く移り住んだ町。
済州島といえばアマダイの産地として有名です。
現地では干物として焼いたり、ミヨックク(ワカメスープ)にしたり。
あまりチヂミにする、という話は聞いたことがありませんが、
少なくとも大阪では祖先祭祀の供え物にすることが多いそうです。
祭祀料理といえば、たっぷりのチヂミを準備するのが慣わし。
その中にひとつとして、アマダイのチヂミも作られるようですね。
小麦粉と溶き卵をつけて焼くだけのシンプルな料理ですが、
アマダイの上品かつ香ばしい風味が生きていて美味。
1枚が6、700円程度とチヂミにしては高価ですが、
話のタネに食べてみるには、ちょうどいいかもしれません。
済州島以外では、スケトウダラなどの白身魚で作るので、
アマダイのチヂミなどは、本国でも食べるのが難しいです。
それが大阪では本当にどこでも見るというのが面白いですね。
これもまた大阪韓国料理の特徴と考えてよいと思います。
店名:豊山なみえの店
住所:大阪市東成区東小橋3-15-11
電話:06-6981-4746
営業:11:30~21:00
定休:水曜日