月曜日の夜。新大久保のとある店に大量の花束が集結。
とあるといっても、タイトルに店名が書いてありますけどね。
いつもお世話になっている「チャムナム家」です。
この日は店を貸切にし、常連客でオモニの誕生日祝いを開催。
仕切り役というか、声かけ役をかって出たのが店長さんでした。
「いいよ。私の誕生日なんか……」
と渋るオモニを説得し、
「そういうのはきちんとやったほうがいいの!」
「いつも来てくれるお客さんに感謝するのと同じだから!」
「わかったね! ね! 決めたからね!」
と半ば強引に、この日の誕生日会が決まりました。
こういう決定までの過程はなんとも韓国らしい話ですが、
「韓国式なら料理は全部タダにしたいんだけどね!」
「日本人はみんな気を使うから会費制にすることにしたの!」
「そのかわりプレゼントとか持ってきちゃダメだよ!」
という気配り部分は妙に日本式。
でも、日本人ってそれでも何か持って行ってしまうんですよね。
僕も例外ではなく、大久保通りで花束を買っていきました。
かくして冒頭に書いたように「大量の花束が集結」ということに。
まあ、確かに何も持っていかないのは心苦しいですしね。
何しろ会費制とはいえ、それをはるかに凌駕するご馳走がずらり。
店にあるドリンクはすべて飲み放題なので、確実に店は赤字でしょう。
店長さんのいう「お客さんに感謝するのと同じ」というのも、
あながち間違いではないセリフだったのではと思いました。
冒頭の写真は牛カルビの固まりをコトコトと煮込んだカルビチム。
こうした祝いの席には欠かせないご馳走料理のひとつです。
韓国料理としてはそれなりに知名度の高い料理なのですが、
手間がかかるのと、値段が高いのとで、めったに食べられません。
醤油ベースの甘いタレが、中までしっかり染み込んでいました。
桜エビがたっぷり乗った定番の海鮮チヂミも登場。
タットリタン(鶏と野菜の鍋)とともに、店の看板料理となりましたね。
先日、店長さんから、
「あなたはいつもカムジャチヂミばかり食べているでしょ!」
と客なのに怒られていた常連さんがおりましたが、
たぶんそのくらいこの海鮮チヂミがおすすめなのだと思います。
常連になればなるほど、自由に注文ができなくなるこの雰囲気は、
どこか先代のお父さんを思わせるような接客でもありますね。
祝いの席に欠かせないチャプチェは普段とは違う作り方。
たいていの家庭料理店では春雨と野菜を炒めて作りますが、
丁寧に作る場合は、すべての食材に下味をつけてから和えます。
野菜のナムルを作り、キノコや牛肉を醤油味で甘辛く炒め、
ニンジンなどの野菜にも下味をして軽く炒め、麺は別に茹でおく。
全部の下ごしらえをしてから和えるのが料理本に載るレシピ。
それをやるとえらく時間がかかるため、たいていは短縮されます。
白身魚のジョン(衣焼き)と、エホバクのジョン。
エホバクは未熟な状態で収穫する韓国のカボチャです。
これも宴席や、人が集まる席では定番ですね。
この日は本当に特別な料理のオンパレードでした。
スケトウダラの生干しを大根と煮込んだコダリチム。
韓国では干したスケトウダラをよく食べますが、
生干しにしたもの、というのはなかなか見かけません。
誕生日祝いといいつつも、我々のほうが大喜びだったかもですね。
気持ちよく飲み、店でよく見かける常連さんがたと語り合い、
記念写真を撮ったりもしながら、楽しく飲ませて頂きました。
最後のほうはオモニの誕生日を忘れていたかもしれません。
気持ちよく飲ませて頂いた、店の方々に感謝です!
店名:チャムナム家(ちゃむなむちぷ)
住所:東京都新宿区百人町1-3-3サンライズ新宿1C
電話:03-3205-9233
営業:11:30~翌0:30
定休:なし
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP46にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(04月14日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン。
(04月19日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン。
(04月20日)新大久保「チャムナム家」でキムチチゲ。
(10月12日)新大久保「チャムナム家」でテンジャンチゲ。
(12月06日)新大久保「チャムナム家」でユッケジャン。
▲(2006年)
▼(2007年)
(01月15日)新大久保「チャムナム家」でユッケジャン。
(02月04日)新大久保「チャムナム家」でまかないごはん。
(05月19日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン&スユク。
(05月25日)新大久保「チャムナム家」でダブル鶏&出前料理。
(06月27日)新大久保「チャムナム家」でテジカルビ。
(07月11日)新大久保「チャムナム家」でツアーご招待。
(11月11日)新大久保「チャムナム家」でお会いした皆様へ。
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