かねてより行きたい行きたいと思っていたコチラのお店。
上野、御徒町、湯島周辺に広がるコリアンタウンの一角で、
済州島出身のお母さんがひとりで切り盛りしています。
この店の魅力は、なんといっても本格的な済州島料理が味わえること。
以前は済州島料理といえば、まずどこよりも三河島でしたが、
最近は閉店する店も多く、行く機会がずいぶんと減ってしまいました。
そういった意味でも、こちらの店は実に貴重ですね。
冒頭の写真は、黒豚のサムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)。
済州島は島だけあって、海産物の豊富な島ですが、
古くは畜産業の島として、牧場がわりに使われていた歴史があります。
黒豚のみならず、馬肉、キジ肉を使った料理も豊富です。
ただし、さすがに済州島の黒豚を使っている訳ではなく、
同じ黒豚でも鹿児島産。ご主人が鹿児島出身の方だからだそうです。
サムギョプサルをつつきつつ、済州島の郷土料理に移行。
豚を煮込んで作ったスープにホンダワラという海藻を入れたモムクク。
とろっとした濃厚スープと、海藻の風味が重なって実に美味です。
以前、三河島の「山田屋」でも、このスープを食べましたね。
僕も本場済州島では1度しか食べたことのない珍しい料理ですが、
こうして日本でも食べられるというのは幸せなことです。
同じく済州島の味覚。スズメダイのムルフェです。
スズメダイは金魚ほどの大きさしかない、小さな魚ですが、
見た目に比して、食べてみると意外に脂が乗っています。
ムルフェというのは新鮮な刺身をどんぶりに入れ、
冷水、氷を注ぎ、味噌や薬味を入れて食べる冷や汁的料理。
スズメダイ意外にもヤリイカなどで作ることが多いです。
中央に見えているのが、骨ごとぶつ切りにしたスズメダイ。
済州島以外では韓国でもほとんど食べることのない魚ですが、
日本では九州北部でよく食べているそうです。
シメは肝も一緒に煮込んだアワビ粥。
済州島では現在も海女さんが活躍しており、
アワビ、トコブシ、イセエビなどを捕っています。
アワビ粥も済州島を代表する料理のひとつですね。
といった感じに済州島料理を堪能。
通常の韓国料理も豊富ですが、済州島料理尽くしで楽しみました。
ほかにもアマダイ焼きなどのメニューがありましたね。
いずれまた足を運んで、食べたいと思います。
最後に済州島の地を踏んだのは2004年でしたか。
久しぶりに、風と岩と女性の島に行ってみたくなりました。
店名:黒デジ家
住所:東京都文京区湯島3-42-10太田ビル2階
電話:03-3835-8124
営業:18:00~翌7:00
定休:日曜日
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