新刊の作業が終わって、少し落ち着いてきました。
長らくブログの更新を途絶えさせていると、
さて、書こうと思ったときに、振り返るのがたいへん。
どこまで書いたっけ、と過去記事の一覧に目を走らせれば、
栄州日記を書き終えたところで止まっているんですね。
これがゴールデンウィークの出張報告ですから、
ざっと2ヶ月分の記事を溜め込んだことになります。
鮮度が落ちてしまったものも多々ありますが、
思い入れのある話はなんとか書いていきたいところ。
その第1弾として、まずは5月中旬の大阪出張から。
ある程度、韓国グルメに詳しい人なら、
「トンサトン」
という店名にピンとくるはず。
済州島に本店があり、ソウルにも支店を持つ、
豚焼肉の専門店が今年1月、大阪に進出をしました。
自慢のひとつが大阪府泉佐野市で生産される、
犬鳴豚(いぬなきぶた)というブランド豚。
写真はバラ肉と肩ロースが盛り合わせになっています。
「済州島の豚じゃないの?」
という疑問の声もあるかもしれませんが、
口蹄疫の影響から韓国産豚肉の輸入は保留になったままです。
また、よく勘違いされることとして、
「済州島の黒豚が食べられると思ったのに!」
というのもあるかもしれませんが、
そもそも本店で使われているのも黒豚じゃありません。
黒豚ではない済州産豚の生肉を使っています。
(2011年4月の済州島本店取材より)
「済州島の豚=黒豚」
の公式が大間違いであるのはコチラでも詳細に書きましたが、
僕が思う、済州島で豚を食べる魅力はむしろコレ。
そう真ん中のコレ。小さなカップに入った液体が、
済州島から直送されるイワシの塩辛ソースです。
本土でも豚肉をアミの塩辛と食べたりはしますが、
済州島ではそんな塩辛のバリエーションがたいへん豊富。
イワシ意外にも、タチウオだったり、スズメダイだったり、
いろいろな塩辛と豚肉を組み合わせて味わいます。
豚肉が輸入できないので地元のブランド豚を用い、
味の要である塩辛ソースは同じものを現地から直送する。
日本支店たるこだわりは、ここにあると言えましょう。
焼けた肉をトポンと浸して食べると、うまままままま。
クセのある塩辛の風味と、やや濃いめの塩気とうま味が、
脂の乗った豚肉に絡まって、えも言われぬ味わいになります。
塩辛の香りは多少好みが分かれるかもしれませんが、
「これぞ済州!」
という大事な部分なのでぜひお試しを。
あくまでも僕の感覚ですが、この塩辛ソースの味も、
若干、おとなしめの印象なのでそこまでのクセではないです。
むしろ豚肉自体がジューシーで脂もたっぷり乗っているので、
好きな人には、もっとクセを持たせてもいいかなとも。
ただ、そちら方面に傾けすぎると新規客を遠ざけますので、
好みで微調整ができるならいちばんいいでしょうね。
ちなみにこれが2011年4月に撮った済州本店の写真。
本店ではこんな感じのビジュアルになります。
塩辛ソースの部分に注目していただくと、
青唐辛子らしきものが顔を見せていますよね。
こんな感じでけっこうな青唐辛子が入りますし……。
焼酎もとぽとぽ入れちゃいます。
この時点でニンニクが入っているのも見えますよね。
あとは豚肉を一緒にふつふつと煮立てればできあがり。
イワシの塩辛、青唐辛子、ニンニク、焼酎のコラボで、
濃厚かつ刺激的なソースができあがるという仕組みです。
韓国で食べるとこれでもけっこう普通ですが、
日本だと、さすがにちょっと刺激的かもしれません。
でも、それこそが済州島の味なんですよねぇ。
なお、僕らが頼んだのは1人前4000円のBセット。
犬鳴豚にキムチチゲ(キムチ鍋、김치찌개)が加わり……。
最後に柚子シャーベットが出てきます。
トータルで見ると、いい肉を使っているぶんややお高め。
地元の犬鳴豚意外にも、少しお安い国産豚も用意があるので、
大阪にこだわらなければ、そちらでもいいかもしれません。
あとは特記事項として、お店のママめっちゃ美人です。
特記事項2は、店内に掲げられた本店社長の写真脇に、
僕の書いた「るるぶ済州島」の取材記事も貼られていること。
今年3月に改訂版が出ましたので済州島に行かれる方はぜひ。
改訂版にもしっかり「トンサトン」が掲載されています。
店名:トンサトン
住所:大阪府大阪市北区天神橋1-20-3
電話:06-6882-6030
http://www.tonsaton.com/
店名:トンサトン(済州本店)
住所:済州道済州市広坪東路15(老衡洞2470)
電話:064-746-8989
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