よく「裏の裏は表」などということを言いますが、
料理の世界でも変わったもの、新しい工夫を追い求めているうちに、
いつの間にやら元に戻っているということがあります。
韓国ではスープにごはんを入れた料理をクッパプと言いますが、
大邱地方にはそれを別盛りにしたタロクッパプという料理があります。
タロというのが韓国語で「別々に」という意味を表し、
直訳するなれば「別々に盛ったごはん入りのスープ」。
それって普通じゃん、みたいなことになっている訳です。
この日、僕が「北京」で勧められたのはパイタンチャンポン。
韓国風の赤いチャンポンじゃなくて、白いのもあるよと言われ、
「それは珍しい!」
と頼んだのですが、よく考えたらこちらが普通。
長崎のチャンポンを中華風にしたような料理が出てきました。
頭の中がずいぶんと韓国色に染まっている気がします。
この店の麺はすべてその場で作っている手打ち麺。
相変わらず麺の太さが均一なのでそれを褒めたところ、
「忙しいときはまちまちになることもあるけどね」
というなんとも正直な返事。
確かに忙しいランチ時などは、多少のブレが出るのでしょう。
充分理解できる話で、逆にその正直さが好印象です。
味は前回食べたウルミョンをあんかけでなくした感じ。
美味しいですが、ここまで来るともう韓国料理ではないですね。
長崎のチャンポンとも違いますし、中華料理でよいかと思います。
あまり視野狭窄な状態に陥らないよう気をつけよう。
韓国料理一辺倒の食生活を少し反省した1日でした。
店名:北京(ぺきん)
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-45-2ジャストビル1階
電話:03-3208-8252
営業:11:00~翌6:00
定休:なし
<過去の関連日記>
(04月14日)歌舞伎町「北京」でブラックデー。
(09月10日)歌舞伎町「北京」でウルミョン。