飲食店による公式ブログの考察。

ずいぶん前から飲食店によるブログというのが増えています。
店の社長さん、店長さん、店員さんといった方が書き手となり、
営業の様子を書き綴ったり、お知らせを書いたりしているようです。
公式ホームページに比べればまだまだ数は少ないですが、
今後も増えていくことが予想されるので、少し考察してみます。

まずブログを書くことでのメリットですが、

・お店の雰囲気を自ら伝えられる
・新メニューなどの情報を随時発信できる
・ブログ読者との距離感が縮まる
・検索サイトを通じて店名が広く認知される
・コメント欄に生の意見をもらえる

といったあたりが、すんなりと浮かんできます。
雑誌などに紹介されなくとも、広く宣伝できるのは大きいですね。
しかも自分で書くので、真に伝えたい部分をクローズアップできます。

同時に雑誌の記事や飲食店紹介サイトの情報からは伝わりにくい、
店の雰囲気だとか、店員さんの人柄なども伝わっていきます。
上手に利用すれば、店全体のイメージアップになります。

また、僕自身ブログを書き始めて気付いたことなのですが、
アクセス数の半数程度は、検索サイトから飛んでくる一見さんです。
検索ワードは多岐に渡り、書いたことすら覚えていない用語で来る方も。
以下は最近の検索ワードから不思議なものを抜粋したものですが……。

「小指の長さ」
「トレイントレイン 諸説」
「西荻窪って」
「厚焼き玉子 イラスト」
「歌舞伎町 泥酔」
「脇さん、パン食べよう。」
「大トロ 四谷 連れて行って 先輩」

うちのサイトとどう関係があるのかまるで不明です。
まあ、「小指の長さ」は僕の自分手タレ写真に触れたものでしょうし、
「歌舞伎町 泥酔」というのも何度か身に覚えがあります。
でも最後の2つは、どんな検索意図があるのか想像もつきません。

とはいえ、これだけ無関係な人がブログを見るということは、
それだけ店の名前が多くの人の目に触れるということでもあります。
目にしていれば、何かの拍子に「あ、この店!」ともなりますしね。
意図しない検索でも関心のある人なら、じっくり見るでしょう。
店の宣伝という意味では、大きなプラスになるはずです。

反対にデメリットのほうを考えてみると……。

・ブログの更新に労力がかかる
・下手なことを書くと逆にイメージダウンになる
・パソコンを使わない人との間に情報提供の格差が出る
・コメント欄に悪口を書かれることもある

といったあたりが考えられるでしょうか。
更新はブログの宿命ですが、放置しても逆にイメージダウン。
好きな人でない限り、記事を書き続けるのは難しいです。

また、ある程度見てくれる人がいないと労力にも見合いません。
となるとそれなりの面白さ、情報性も要求されてくるわけで、
記事を書き続けていくうちに、どんどんハードルがあがってきます。
ホームページのように、作って終わりじゃないのがつらい部分ですね。

さらに記事を公開していく中でのリスクも負う必要があります。
倫理的に問題のあることを書いたり、感情的な記事を載せてしまうなど、
文章を書いていく間に、さまざまな問題を起こす可能性は無視できません。
最近は「ブログの炎上」という言葉が新聞紙面に取り上げられるなど、
ネット上で起こしたトラブルは、予想外に大きく展開する傾向にあります。
よい宣伝になる反面、ダメージも大きいと考えたほうがよさそうです。

情報格差というのは、新商品や限定商品の紹介についてなど。
ブログを読んでいる常連にしか伝わらないのでは不公平になります。
ただ、このあたりはクーポン的なサービスとも同じですしね。
知っている人が得をする程度なので、大きな問題ではないかもしれません。

コメント欄への悪口というのも、ある程度は仕方ないこと。
むしろ目の届く範囲内での悪口なら、逆にプラスとも考えられます。
弁解の余地がありますし、誤解なら解くことができますしね。

というような感じに、思いつくまま考察してみましたが、
ある程度のリスクと労力は必要にしても、やる価値は大きいと思います。

以下は僕が知る範囲内での韓国料理店関連ブログ。
他業種に比べると、まだまだ少数派であるように感じます。
ほかにもあるようでしたら、ぜひ教えてください。

韓国料理屋の社長のblog
韓国料理 Teji Tokyo Blog
東京純豆腐物語
テジョンデママの奮闘日記
韓国屋台料理専門店「カントンの思い出」

あと韓国料理店ではありませんが、韓国ファンも注目の店。
オープン前の「Krispy Kreme」スタッフが書いているブログです。
時期的にもそろそろ1号店の情報が出てきそうな感じです。

世界で一番旨いドーナツはKrispy Kremeである



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