twitterまとめ【キタメシ001~050】

 twitterに投稿した「キタメシ」のまとめです。

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キタメシ051~103

【キタメシ001】そば麺を冷たいスープにで味わう平壌冷麺こと、ピョンヤンレンミョン(평양랭면)。単にククス(麺)とも呼ぶことも多いです。肉ダシか、水キムチの汁をスープにしますが、専門店では牛肉、豚肉、キジ肉(または鶏肉)を用いて複合的なうま味のスープを作ります。

【キタメシ002】お盆状の平たい器に冷麺を盛り付けた、チェンバングクス(쟁반국수)。お盆のことをチェンバンと呼び、直訳はお盆麺。写真はかの有名な「玉流館(옥류관)」にて食べたもので、そば麺の入ったスープはピリッと辛く刺激的でした。先日の南北首脳会談晩餐会にも登場。

【キタメシ003】緑豆粉の生地を平たく焼いた、ロクトゥチヂム(록두지짐)。南ではピンデトク、ノクトゥジョンと呼びます。ピンデトクは「南京虫の餅」とも読めるため、金正日総書記が金大中大統領訪朝の際、「あの美味しい料理を、なぜ南では南京虫と呼ぶのか」と語ったとも。

【キタメシ004】アヒルを焼肉で味わう、オリプルコギ(오리불고기)。甘酢ダレにつけるか、北の方言でプル(부루)と呼ばれるサンチュに包んでコチュジャンとともに。これを「平壌ダック」と呼んだ人がいるようで、その卓越したセンスに脱帽。肉質は柔らかくて美味です。

【キタメシ005】牛肉、豚肉、鶏肉を大根とともに醤油、砂糖などで煮付けた、ケソンムチム(개성무찜)。直訳では「開城の大根煮」です。肉を脇役扱いするネーミングはカッコよく、そのうま味を吸った大根は確かに美味でした。写真はソウルの宮中飲食研究院にて食べたもの。

【キタメシ006】丸鶏にもち米や高麗人参を詰めて煮込んだ、インサムタッコム(인삼닭곰)。南ではサムゲタンと呼ばれる料理です。写真は高麗人参の名産地である開城で撮ったもの。タッコムは鶏を長時間煮込むという意味ですが、炊き込みご飯のように作ることもあります。

【キタメシ007】スルメイカに衣をつけて揚げた、ナクチティギ(낙지튀기)。料理としては単なるイカリングだけど、北ではスルメイカをナクチ(낙지)、テナガダコをオジンオ(오징어)と、南と正反対に呼びます。揚げ物はティギム(튀김)ではなく、ティギ(튀기)。

【キタメシ008】開城式の雑煮、チョレンイトックッ(조랭이떡국)。雪だるま型に作った餅が特徴ですが、これは鬼神を追い払うヒョウタンを模したとも、金運の象徴であるとも、高麗(都が開城)を滅ぼした李成桂の首に見立てて噛み切ることで恨みを晴らしたとも語られます。

【キタメシ009】平壌の普通江区域にある「西齋閣(서재각)」の、シンソルロ(神仙炉、신선로)。朝鮮時代から続く宮中料理は北でもその技術が継承されています。店の看板料理だそうで、なんと32種類もの食材を使用しているとのこと。それぞれの具に仕事が感じられました。

【キタメシ010】マッコリを加えて発酵させた蒸し餅の、シィウムトク(쉬움떡)。南ではチュンピョン(증편)、キジュトク(기주떡)などと呼ばれます。ほんのり甘くて蒸しパンのような食感。もともとは咸鏡道の郷土料理ですが、平壌などでもメジャーな餅のひとつです。

【キタメシ011】鶏ダシのスープに裂いた鶏肉と生野菜を入れた、チョゲタン(醋鶏湯、초계탕)。冷麺風にそば麺を入れることが多く、スープは酸味とカラシを効かせます。平安道地方の郷土料理で夏に食べる涼味。写真はソウルの「平来屋」で撮ったもの(注文は2人前から)。

【キタメシ012】干しダラを甘辛酸っぱいタレで和えた、ミョンテフェ(명태회)。生魚でなくてもフェ(刺身)と呼びます。スケトウダラは咸鏡北道「明」川郡に住む「太(テ)」さんが漁の名人だったため明太(ミョンテ)と名付けられたとか。その子ども(卵)だから明太子。

【キタメシ013】トウモロコシで作る麺料理の、カンネンイグクス(강냉이국수)。トウモロコシはオクスス(옥수수)よりも、カンネンイと呼ぶことが多いです。スープは温かな味噌仕立てで、白菜漬け、茹で豚などが載りました。冷たいカンネンイグクスもアリ。瀋陽にて撮影。

【キタメシ014】スルメイカの腹にもち米、野菜、刻んだゲソなどを詰めて蒸した、オジンオスンデ(오징어순대)。もともとはスケトウダラで作る咸鏡道の料理でしたが、朝鮮戦争で江原道束草市に避難した方々が、入手しやすいスルメイカで代用したことから生まれました。

【キタメシ015】朝鮮式の茶碗蒸し、タルガルコンギチム(닭알공기찜)。南ではケランチムと呼ばれます。卵も南ではケラン(계란)、タルギャル(달걀)と呼ばれるのに対し北ではタルガル(닭알)。写真は平壌のレストランで撮ったもの。味は日本の茶碗蒸しと大差ない感じ。

【キタメシ016】水キムチの汁にごはんを入れて食べる、キムチマリバプ(김치말이밥)。素麺を入れるとキムチマリグクスになります。冷たい料理なので夏の涼味としても楽しめますが、本来は冷麺と同じく冬の料理です。写真はソウル、市庁の「リブクソンマンドゥ」で撮影。

【キタメシ017】キタメシ推しの皆様に教えていただいた鍾路3街「綾羅パプサン」にて平壌冷麺。牛ダシに水キムチを混ぜたスープは淡くあっさり。やや薄めとも言えますが、そのぶんそば麺のほのかな甘さも感じます。他の珍しいキタメシも豊富なので何度か通いたいですね。

【キタメシ018】鶏の肉団子とヨモギをスープに仕立てた、タッコギスッタン(닭고기쑥탕)。開城の民俗旅館にて飯床器(開城式韓定食)のメイン料理として出てきました。訪れたのが4月だったのでちょうどヨモギの時期。スープをすすると青々とした香りが立ち上りました。

【キタメシ019】開城の民俗旅館で食べた朝メシ。ごはん、モヤシのスープ、目玉焼き、スケトウダラの煮物、薬味豆腐、エホバク(カボチャの未熟果)のナムル、揚げ海苔とずいぶん豪華でした。

【キタメシ020】ナマコ入りの粟(アワ)粥、ヘサムチョプサルジュク(해삼좁쌀죽)。中国の瀋陽にて、平壌に本店のある「綾羅島仙景飯店」で食べました。具は戻した干しナマコとチンゲンサイ。店の看板メニューということで、さすがいい味でした。粟の食感がもろもろ。

【キタメシ021】黄海北道新坪郡の新坪休憩所で食べた、コショウソウの炒め物(右)と水キムチ。朝鮮語ではサンガッポックム(상갓볶음)とサンガッキムチ(상갓김치)。ピリッとした刺激があります。炒め物も見事でしたが、水キムチの爽快さは別格の感動がありました。

【キタメシ022】岩手県盛岡市の郷土料理、盛岡冷麺。冷麺の本場である咸鏡南道咸興市出身の青木輝人(楊龍哲)氏が、故郷の味を再現すべく盛岡で作ったのが始まりです。いわば日本に根付いたキタメシ。写真は青木氏の開いた元祖店「食道園」で食べたものです。

【キタメシ023】開城を本場とするヤッパプ(약밥)。甘い味付けのおこわです。ヤッパプとは薬飯という意味で、蜂蜜、黒砂糖、ゴマ油など身体によいものが入ったごはんという意味。開城を都とした高麗時代に発達し、かつては高麗飯とも呼ばれました。写真も開城にて撮影。

【キタメシ024】どこかで見たようなお菓子。スナック菓子はティギグァジャ(揚げ菓子、튀기과자)と呼びます。メーカーの金カップは運動選手に向けた栄養価の高い食品を開発する工場のブランド。原材料は驚くほどにシンプルで保存料や着色料などは使われておりません。

【キタメシ025】開城市の北にある松岳山の湧き水で作る、松岳焼酎(ソンアクソジュ、송악소주)。トウモロコシを原料にしており、甘い香りと柔らかな口当たりが秀逸。北の焼酎はいくつか飲みましたが、その中でも群を抜いて美味しかったです。写真は開城民俗旅館にて。

【キタメシ026】ライギョ(雷魚)を煮付けにした、カムルチジョリム(가물치졸임)。煮付けは南だと「조림」と書きますが、北では「졸임」と表記します。下に敷いてある大根とともに、甘味のある醤油味で煮込まれていました。写真は平壌の飲食店で食べたものです。

【キタメシ027】米朝首脳会談のワーキングランチでも出された、オイソン(오이선)。切り込みを入れたキュウリをさっと炒め、牛肉や錦糸卵などの具を挟み込んで作ります。仕上げには甘酢をかけて。写真は開城で撮ったもの。飯床器(開城式韓定食)の一品として出ました。

 ※027はナンバリング重複

【キタメシ027】ハマグリを豪快にガスバーナーで焼いた、テハプチョゲグイ(대합조개구이)。産地の南浦ではガソリンをかけて焼くスタイルも有名です。ハマグリを食べるときは当たらないよう焼酎を飲むのが現地式とか。ならばとたくさん飲んだおかげかまったく無事でした。

【キタメシ028】ソウル「又来屋」の伝統平壌冷麺(전통평양냉면)。1946年創業と韓国の平壌冷麺店としてはもっとも古いです。創業者の張元一さんはもともと平壌で「名月館」という飲食店を運営。冷麺は牛ダシのスープで、麺はそば粉にサツマイモのでんぷんを加えています。

【キタメシ029】平壌のアヒル料理専門店で食べた餃子スープの、マンドゥクッ(만두국)。たっぷりの白菜とともにアヒルの肉が具として使われています。アヒル肉の焼肉をはじめとした一連のコースを楽しんだ後、最後のシメとして登場しました。ひし形の薄焼き卵も美しい。

【キタメシ030】平壌で生産される、大同江ビール(대동강맥주)。麦の風味が芳醇でお世辞抜きにたいへん美味しいです。2002年に閉鎖したイギリスの醸造場を移築して生産開始。1番から7番まであり、もっとも人気の高い2番が主として流通しています。6番と7番は黒ビール。

【キタメシ031】ソウル「江西麺屋本店」の平壌冷麺。1948年に平安南道江西郡にて創業。朝鮮戦争で南に避難し、京畿道の平沢で店を再開した後、1968年よりソウルに移転しました。牛ダシに少しの甘味を効かせた上品なスープと、そば粉の風味が香る麺。これも好きな味です。

【キタメシ032】釜山「内湖冷麺」のミルミョン。1919年に咸鏡南道興南市で「トンチュン麺屋」として創業。朝鮮戦争で避難した釜山にて、入手しやすい小麦粉で冷麺を作ったところ評価を得て定着。ミルミョンの元祖店として知られる。なお、ミルミョンとは直訳で小麦麺の意。

【キタメシ033】中国・瀋陽の「平壌食堂」で生ビールを飲みながら前菜がわりの干しダラ。メニュー名は朝鮮明太(조선명태)。ほどよく塩気があってこれだけでも美味しいですが、つけダレとして強烈にニンニクの効いた酢醤油が用意されます。ガツーンとくるけど妙に合う。

【キタメシ034】北朝鮮のナショナルフラッグ、高麗航空の機内食として出てきたハンバーガー。正式名かわかりませんが、高麗バーガー(고려버거)と呼ばれるようです。具材はチキンのパテとレタス。機内サービスのビールとともに平壌から北京へ向かう機内でいただきました。

【キタメシ035】開城で定食の副菜として出た、ヒンセンソンティギ(白身魚の天ぷら、흰생선튀기)。魚の種類を尋ねると「銀魚(은어)」との回答。ハタハタ(北では돌메기)のことで、その呼び名が残っていることに驚いた理由は過去のメルマガに。

【キタメシ036】平安道料理を提供する「平家屋」の、ソゴギオンバン(소고기온반)。牛肉を煮込んだスープに、マンドゥ(餃子)、ユッチョン(牛肉のチヂミ)などの具が入っています。僕が行ったのはソウルの光化門店ですが、盆唐、江南、良才などにも店舗があるようです。

【キタメシ037】ホタテを蒸し焼きにした、カリビグイ(가리비구이)。江原道(北)の道庁所在地である元山の食堂にて食べました。サイズはやや小さめながらも味はよく、しかも天然物とのこと。北では養殖がそこまで盛んでないため、出てくる魚介はほぼ天然とのことでした。

【キタメシ038】中国・瀋陽の北朝鮮レストランで食べた、スンデ(腸詰め、순대)。もち米がたっぷり入ってむっちりとした食感。スンデも北を本場とする料理ですが、さすがと感じさせる味でしたね。南では塩、味噌を添えることが多いので、醤油ダレは珍しい気がしました。

【キタメシ039】中国・延辺の北朝鮮レストランで食べた、マーラーソゴギ(麻辣牛肉、마라소고기)。辛くて痺れるチャンジョリム(牛肉の醤油煮)という感じです。平壌、開城あたりでも中国風にアレンジされた料理は見られ、観光客に向けたフュージョン化が進んでいます。

【キタメシ040】平壌と開城を結ぶ高速道路の休憩所で購入した、ナツメジャムパン(대추단졸임소빵)。朝鮮語ではテチュタンジョリムソパン。テチュがナツメ、タンジョリムが甘煮=ジャム、ソが具、パンはパン。運動選手に向けた栄養価の高い食品を製造する金カップの商品。

【キタメシ041】平壌の食堂で食べた、テンジャンクッパプ(된장국밥)。朝鮮式の味噌汁です。大根の葉とタマネギがたっぷりでほんのり甘めの仕上がり。一緒に塩、コショウ、粉唐辛子、うまみ調味料(北では맛내기)が運ばれてきて、好みで加えるようにとのことでした。

【キタメシ042】慶尚北道栄州市「西部冷麺」の平壌冷麺。1973年創業の老舗であり、創業者の方は平安北道雲山郡の出身です。栄州市内の豊基地区は朝鮮戦争時に多数の避難民が定着した地域。多くの方が織物業を営んだことから、栄州は人絹(レーヨン)の名産地でもあります。

【キタメシ043】平壌「高麗ホテル」1階のバーで飲んだ、黒ビール(흑맥주)。カウンターのすぐ前にビールのタンクが並んでおり、自家醸造で提供しているとのこと。黒ビールに対して、一般的なビールを黄ビール(황맥주)と表記していたのが印象的。ハーフ&ハーフも注文可。

【キタメシ044】開城で食べたパクチー入りの白菜キムチ。パクチーはコリアンダー、香菜(シャンツァイ)とも呼ばれますが、朝鮮語ではコス(고수)です。開城では昔ながらの食材としてキムチなどに使用。試してみたい方は手近なキムチにパクチーを加えてみてください。

【キタメシ045】平壌で食べたオムレツ風の卵焼き、タルガルボックム(닭알볶음)。直訳すると卵炒めです。炒り卵もオムレツもタルガルボックムでよい模様。目玉焼きはタルガルブチム(닭알부침)。写真で黒っぽく見えるのは塩漬けのキュウリ。食感もいいアクセントでした。

【キタメシ046】平壌で食べた鶏モモ肉の七香蒸し、タッタリチリャンチム(닭다리칠향찜)。丸鶏で作るチリャンタッチム(칠향닭찜)をモモ肉だけでアレンジしたものです。銀杏、ナツメ、栗など7つの素材を加えて香りを加えるという意味。サムゲタン風にもち米も入ります。

【キタメシ047】平壌「高麗ホテル」の朝食ビュッフェ。パンもありましたが、ごはん、テンジャンクッ(味噌汁)を中心に定食風で調えてみました。白菜キムチ、大根のナムル、ミョルチボックム(ジャコ炒め)、チャンジョリム(牛肉の醤油煮)など。コーヒー追加は1ユーロ。

【キタメシ048】ソウル「乙密台」のムルネンミョン(물냉면)。創業者の方は平安南道安州市の出身。店名の乙密台とは高句麗時代に平壌城の北将台(北側の指揮所)として作られた楼閣のことで、現在は北朝鮮の国宝19号に指定されます。昼時を過ぎても行列の絶えない人気店。

【キタメシ049】平壌の観光食堂で食べた、オリゴギチンチェボックム(오리고기진채볶음)。アヒル肉の細切りとセロリの炒め物です。セロリは南でセルロリ(샐러리)ですが、北ではチンチェ(진채)と呼ぶとのこと。チェは「菜」でしょうが、チンは調べがつきませんでした。

【キタメシ050】平壌の観光食堂で食べた、トルソッピビムパプ(돌솥비빔밥)。石焼きビビンバのことですが、鶏スープ(닭국물)をかけて食べるのが珍しかったです。観光食堂だからか、シメの一品ゆえか具はだいぶ控えめ。北ではオコゲができるほどアツアツにはしないとか。

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