赤坂「張家」で超高級キノコ&全羅道料理尽くし。

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第4回マダン「八田靖史と味わう全羅道料理」。
日韓文化コンテンツ交流会主催のイベントです。

11月23日の開催なので、だいぶ時間が空きましたが、
貴重な料理ばかりだったので、こちらもレポートします。
会場となったのは、赤坂の「張家(チャンガ)」。

レギュラーメニューも珍しい料理を多く揃える店ですが、
この日はそれに輪をかけて気合いが入っていました。

冒頭の写真は、前菜として出された、

「長水の田舎の味 ナムルとパンチャン」

と左上にキムチ盛り合わせ。
この前菜だけでも、かなりのこだわりがありました。

・山椒油で和えたナスのナムル
・エゴマ油で和えた干し大根のナムル
・蜂蜜を加えた生春菊のセンチェ(和え物)

といったラインナップ。

山椒油、エゴマ油、蜂蜜といったアクセントが、
全羅北道の長水(チャンス)から仕入れたものだそうです。

これらがナムルの部分で……。

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パンチャン(副菜)として出てきたのが、もう2品。

パンチャンというと小皿料理のイメージですが、
このボリュームだと、もう1品料理という感覚ですね。

エゴマの粉でコクを出した鶏と根菜の煮物に……。

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長野産のヤマゴボウとカボチャのクイ(焼き物)。

韓国では山間部に行くとツルニンジンで、
トドックイというこんな感じの料理をよく作ります。
全羅道だと鎮安(チナン)あたりが有名ですね。

それをヤマゴボウで作るというあたりが発想の面白さ。
前にも書きましたが、この店は野菜の使い方が本当に上手ですよね。
こちらもまた、一品料理として充分成立するはずです。

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「麗水クルチヂミ」

クルというのが牡蠣を表します。牡蠣のチヂミ。

韓国南部の統営(トンヨン)から麗水(ヨス)までは、
閑麗水道(ハルリョスド)と呼ばれる景観の美しい多島海。
海の水がきれいだということから牡蠣の養殖が盛んで、
中でも統営、麗水は韓国を代表する主産地です。

そんなイメージから、今回もメニューに加わったのですが、
日本での実施なので、牡蠣自体は広島産を使用したそうです。

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この日は会のための特別メニューがほとんどでしたが、
レギュラーメニューから看板料理の張家ポッサムも登場。
普段の味も楽しんでいただく、というのはいいチョイスでした。

「またアレを食べに行こう!」

という気分になりますもんね。
そして、これとともに肉料理がもう1品。

「光州トッカルビ」

というのが、あったのですが……。
すいません、バタバタしていて写真を撮り忘れました。

トッカルビは光州松汀駅前に専門店が連なる地域の名物。
牛カルビを骨から外し、包丁で叩いてから味付けを施し、
食感を柔らかくしてから焼く、という手間のかかった料理です。

わかりやすくコリアンハンバーグとも呼ばれますけどね。
食べてみると焼き肉味なので印象はまた違います。

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鍋料理は「木浦ナクチジョンゴル」。

木浦(モッポ)を始めとした西海岸の干潟地域では、
「ナクチ=テナガダコ」がたくさんとれます。
それを鍋料理に仕立てたのがナクチジョンゴル。

丸のまま入れて、ハサミでカットする瞬間も見ものです。

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最後は「頭輪山地方の茸ピビンパプ」。

海南(ヘナム)郡に属する頭輪山(トゥリュンサン)は、
美味しいキノコが豊富にとれることで有名です。

上の写真はそのビビンバを作るための具ですが……。

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メインのキノコはごはんと一緒に炊きこまれています。

このキノコというのがなんとも希少な代物。
韓国語ではヌンイポソッ、日本語ではコウタケ(香茸)といい、
韓国では、

「1コウタケ、2シイタケ、3マツタケ」
(1ヌンイ 2ピョゴ 3ソンイ)

という言葉で高く評価されています。
日本でも「香り松茸、味シメジ」なんていいますけどね。

実際、値段のほうも上物はマツタケに匹敵するほど。
マツタケと同じく、栽培ができないことから、
旬にしか味わえず、そのぶん値段も高いということです。

料理を説明するときに、

「韓国ではキロ1万円ぐらい……」

といったら、厨房から「もっとです!」と訂正が入ったぐらい。
ずいぶんな大盤振る舞いをしていただきました。

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全体をビビンバにするとこんな感じに。

コウタケは混ぜる前にそれ単体で味見をしてみましたが、
名前の通り、後に残る香りと、あとは食感が印象的です。
韓国では鍋料理などにもしますが、ぜひ現地でも食べてみたいですね。

今年はマツタケ三昧というバチ当たりな贅沢をしましたが、
来年はコウタケ三昧ができるよう、頑張って働きたいと思います。

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デザートは柿とヤックァ(揚げ菓子)。
最後の最後までしっかり楽しませていただきました。

これまでも郷土料理を食べる会は何度かやっていますが、
日本でやるとなると、いろいろハードルも高いんですよね。
これだけ出せるというのは、まさにお店の実力を証明しているかと。

改めて、いい店だなぁと実感した全羅道料理の会でした。

なお、来年3月ですが朝日カルチャーセンター横浜教室の企画で、
こちらも「張家」の料理を味わうという講座があります。
同じく看板料理であるタッカジチム(鶏とナスの煮込み)を中心に、
「張家」らしい料理の数々を出していただく予定です。

張家に伝わる韓国伝統家庭料理と郷土の食文化
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=228850&userflg=0

カルチャーセンターの講座なので、値段はややお高め、
また平日昼間の開催ですが、興味のある方はぜひご参加ください。

店名:張家(チャンガ)
住所:東京都港区赤坂3-13-6国際天野ビル3階
電話:03-6441-2080
営業:17:00~23:30(LO22:30)
定休:日曜日、祝日
http://jangga.jp/

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