少し期間が空きましたが、済州島料理の魅力を語る第5段。
済州島グルメツアーの宣伝を兼ねつつ、シリーズで書いています。
過去記事はコチラ。
第1回:カワハギ&ムルフェ&カムジャジョン
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1473.html
第2回:ヘムルトゥッペギ&アマダイ焼き
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1477.html
第3回:トムベゴギ
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1478.html
第4回:韓国最南端のチャジャンミョン
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1480.html」
で、冒頭の写真はユッケジャン(牛肉の辛いスープ)なのですが、
この写真自体は、特に済州島と関係するものではありません。
一般的にイメージされるユッケジャンとはこんな感じですよね。
これまでに食べた中から、もっとも典型的なものを選んでみました。
細く裂いた牛肉のほかに、ワラビや豆モヤシなどの野菜がたっぷり。
スープは真っ赤で、濃厚かつ刺激的な味わいが期待されます。
ただ、韓国でもあちこち食べ歩くとユッケジャンもいろいろで、
例えばこれは、釜山で50年以上営業している専門店で食べたもの。
見ての通り、ほとんど唐辛子の赤さがありません。
表面にちょっとコチュギルム(唐辛子油)が浮いているだけで、
そこをかき分ければ、下のほうはむしろ澄んだ牛スープです。
具の野菜も緑豆モヤシと長ネギのみで、ずいぶんシンプルでした。
このタイプのユッケジャン、ごくごく稀に見るのですが、
ずっと昔の姿は、こういう感じだったんじゃないかなあと。
昔は唐辛子の消費量もいまほど多くなかったと聞きますしね。
はたまた、こちらは大邱で食べたユッケジャン。
大邱式では牛肉を細く裂かず、ごろんとかたまりで入ります。
かつてはこのユッケジャンを「大邱湯(テグタン)」とも呼び、
日本ではそれが焼肉店などでの呼び名として残っています。
これも具はシンプルですね。牛肉のほかは芋茎と長ネギだけ。
とろとろに煮込まれているので甘味がよく出ています。
そして、これが真打登場で済州島式のユッケジャン。
粉唐辛子が薬味として少量トッピングされてはいますが、
まったく赤さがなく、というよりむしろコゲ茶色。
これはなんの色かというと……。
済州島の特産品であるワラビから出た色なんです。
そこに細く裂いた豚肉を加え、蕎麦粉でとろみをつけるのが特徴。
現地では済州ユッケジャン、またはワラビは韓国語でコサリと呼ぶので、
コサリユッケジャンという名前でも呼ばれています。
豚肉とワラビがとろとろになって、実に優しい味わいなのですが、
最近は作る人も減って、現地でも希少な料理になってきているのだとか。
機会のあるうちに、ぜひとも食べて頂きたい料理です。
……というところで、ハイ。
この伝統料理であるコサリユッケジャンを食べようというのが、
済州島グルメツアーにおける、これまた大きな目的のひとつ。
豚肉、ワラビ、蕎麦はいずれも済州島の食文化を支える主要食材です。
それらを網羅したこのコサリユッケジャンというは、
済州島料理の根幹を体感する、象徴的な一品といえましょう。
まあ、ちょっと大袈裟かもしれませんが、他ではまず食べられない料理。
試してみたい方は、ぜひツアーの参加をご検討ください。
八田靖史と行く!済州島まるごと食べつくしの旅
http://www.mrt.co.jp/topics20121201.html
なお、申し込みの締切は2月22日(金)となっています。
それまでにあと1~2回ぐらいは書けるかな。
語らせて頂きたい済州島料理の魅力、まだまだあります。
2 Responses to 済州島料理の魅力を語らせてください(5)。