麻布で飲む、なんてのはめったにないのですが、
たまたま近におり、市場直送系の刺身居酒屋が1軒目。
目の前に置かれた七輪で、ハマグリやエビなんかを焼きつつ、
バイスサワーを飲む、なんていう幸せな時間でした。
同行していた方が、やはり韓食通であったことから、
手持ちの韓国料理店情報を大盛り上がりで交換。
そんな中、
「そういえば、ソソンジェって行きました?」
「あー、行こうと思いつつまだですねぇ」
「あそこのポッサムうまいですよ」
「へー、それは食べてみたい」
というような会話がありました。
ちょうどタイミングよく麻布にいることもあり、
じゃあ2軒目で、となったのは当然の流れでしょう。
ただ、その刺身居酒屋を出て、
「麻布のどのへんにあるんですかね」
「えーと、ちょっと記憶をたどりますね」
「じゃ、まあぼちぼち歩きながら……」
という会話の直後。
「あっ!」
という短い驚きの声とともに、
すぐ目の前で「ソソンジェ」を発見したのは予想外の展開。
1軒目から2軒目まで、わずか10歩という距離でした。
たぶん何かに導かれたような会話だったんでしょうね。
麻布のソソンジェ。
漢字では「素饍齋」と書き、本店はソウルの三清洞にあります。
オープン当初にその情報を聞いて、行こうと思いつつ、
宿題のまま、ずいぶん長く放置してしまいましたね。
オープンしたのは……、2008年3月ですか。
自慢とするのは野菜を中心としたやさしく穏やかな家庭料理。
全体的に量は少なめですが、手をかけた料理が出てきます。
冒頭の写真は、前菜3品。
左から豆苗のナムル、アボカドのキムチ、クルミの和え物と、
いずれもちょっと変化球気味の凝った料理が出てきました。
我が家でも最近、豆苗は炒め物によく利用するのですが、
ナムルにすると独特の風味が強まってなかなかいいですね。
すぐ上の写真はキムチ盛り合わせ。
白菜、大根、キュウリという定番のラインナップです。
こちらがお目当てのポッサム(茹で豚の葉野菜包み)。
左側にあるのが韓国でサンマヌル(山ニンニク)と呼ばれる、
行者ニンニクのチャンアチ(甘酢漬け)です。
ミョンイナムルという別名もあり、鬱陵島の特産品としても有名。
ここ数年、焼肉店を中心に流行している食材です。
その行者ニンニクと、手前にある塩漬け白菜を用い、
柔らかく煮込まれた豚肩ロースを、包んで味わいます。
確かに豚の脂が口の中でとろけていい感じですね。
1軒目だったら、いろいろ頼んでみたいところでしたが、
けっこうな満腹だったので、注文はやや控えめに。
ドングリのでんぷんを固めたトトリムクと野菜の和え物に……。
コングクス(大豆スープの冷やし麺)を頼んで終了。
コングクスはさすが濃厚でしたが、やや甘味が強い印象。
全羅道のほうなんかは、砂糖を入れて食べるといいますけどね。
個人的には薄い塩味で食べるコングクスのほうが好みです。
といった感じで、短い時間ながら初「ソソンジェ」を堪能。
いずれまた1軒目からしっかり足を運びたいですね。
コースメニューが中心のようですが、アラカルトも対応してくれる様子。
あるいはランチで、サクッと攻めてみるのもよさそうです。
店名:ソソンジェ
住所:東京都港区麻布十番1-8-12ウエステル麻布十番3階
電話:03-5545-6691
営業:11:30~15:00、18:00~23:30
定休:なし
http://www.sosonjae.jp/
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