明けましておめでとうございます。年末恒例の振り返り企画が、年をまたいでしまったので新年企画とします。昨年食べた韓国料理をベストテン形式で振り返り。昨年は訪韓9回、総滞在日数75日、189軒(うち新規105軒)の飲食店を訪問しました。飲食店取材よりもツアーや家庭料理の取材が多い1年でした。
第10位:光明伝統市場の絶品激安カルグクス
京畿道光明市の光明伝統市場はソウルから地下鉄7号線で行けるローカル市場。ソウルで原稿仕事に追われる7月、わずかな隙間で市場巡りを満喫しました。京畿道はまだ行けていない町も多いので、ソウルからの日帰りをテーマにもう少し極めたいところです。
第9位:キタメシ三昧と希少な両江道料理
2018~19年にかけてキタメシ(朝鮮半島北部の郷土料理)を追いかけました。2月末のミステリーツアーもテーマがキタメシ。写真は仁川の「胡越一家」で食べたインジョゴギバプ(大豆で作る代用肉ごはん)です。韓国でもなかなかお目にかかれない両江道料理です。
第8位:2.6km先の故郷に帰れない望郷の喬桐島グルメ
2月末のミステリーツアーでは仁川市江華郡の喬桐島へ。朝鮮戦争で対岸の故郷から避難したまま帰れない人が多く住んでいます。89歳のお父さんが子どもの頃に食べた味を懐かしみつつ作るトゥルケカンジョン(エゴマ入りおこし)が美味でした。
第7位:大田の粉もの文化とカラッククス
2019年から21年まで大田訪問の年。それに合わせて大田の食文化と向き合った1年でした。大田は「麺とパンの町」と呼ばれるぐらい小麦粉と深い縁を持つ町。鉄道交通の拠点でもあり、駅で食べるカラッククス(うどん)はその背景となる象徴的な料理でした。
第6位:太白式タッカルビと炭鉱グルメ
昨年7月に初めて訪れた江原道太白市。その後、ツアーを含めて全部で4回足を運びました。1970~80年代に炭鉱の町として栄え、それが郷土料理のムルタッカルビ(鶏肉の鍋)やハヌヨンタングイ(韓牛の練炭焼き)に見える、食を通じた町物語が印象的でした。
第5位:駆け出しYouTuberとしてのグルメ旅
年初からYouTubeでの動画作りに挑戦した1年でした。全羅南道、江原道などのグルメ動画をアップ。写真は全羅南道谷城郡で食べたウノグイ(アユの塩焼き)です。動画作りは膨大な労力が必要と学びましたが、面白さも見えてきたので今年も続けたいと思います。
第4位:ハン検理事としての懇親会料理
昨年4月にハングル能力検定協会の理事に就任。仕事として振り返るならこれがもっとも大きなトピックだったと思います。協会のみなさまは焼肉通、韓国料理通な方が多く、節目節目で開かれる美味しい懇親会が密かな楽しみだったり。次回試験は6月7日(日)です。
番外:慶州で大増殖の瞻星台スイーツ
ベスト3の前に次点扱いの番外。昨年11月に行った慶州で瞻星台を模したスイーツを多数発見しました。慶州は過去にも1ヶ月かけてじっくり取材しましたが、ほかにも腰を据えて巡りたくなる発見が多かったですね。慶州と真剣に向き合いたい気持ちがわいています。
第3位:清道のセリと大邱・慶尚北道観光の年
2020年は大邱・慶尚北道観光の年。それに向けたツアーの下見として昨年11月に各地を巡りました。そのとき清道で食べた名産のセリと一緒に焼くサムギョプサルに感動。豚の脂を吸ったセリのうまさに驚きました。今年は大邱・慶尚北道の食と向き合います。
第2位:夏のグルメツアーと「実家」ごはん
普段は春と秋のグルメツアーが多いのですが、昨年は季節を変えて6月に実施。夏を旬とする郷土料理を巡りつつ、全羅南道康津郡では僕が心の父母と慕うご夫婦宅こと「実家」を訪問。自慢のタッペクスク(鶏の丸茹で)をはじめとする家庭料理をいただきました。
第1位:6人のオモニから習った約50品の家庭料理
昨年3月に12日間かけて6人のオモニ(お母さん)を取材。それぞれのご自宅を訪問し、普段食べている家庭料理の作り方を習いました。旧家の両班オモニから江南のセレブオモニまで。レシピと暮らしぶりをまとめた新刊が春頃には発売となる予定です。
以上が2019年のベストテン。2020年も美味しいものを食べまくりたいと思います。なお、冒頭の写真がビビンバだったのは、使われている大豆モヤシの品種がチィヌニコン(쥐눈이콩)。直訳で「ネズミの目の豆」という名前の大豆で、ネズミ年にちなんでみました。本年も宜しくお願い致します。
<お知らせ>
新刊『韓国行ったらこれ食べよう!』(誠文堂新光社)は大好評発売中。再度の増刷(三刷)でなんと1万部を突破しました。ソウル、釜山で味わえる、もう1歩奥に踏み込んだ韓国グルメを紹介しています。
<八田靖史プロフィール・既刊著書一覧>
https://www.kansyoku-life.com/profile
<最近のお仕事>
『韓国語ジャーナル2020』(原稿執筆)
アルク/2200円/2019.12.16
『韓国語学習ジャーナルhana Vol. 34』特集記事(原稿執筆)
HANA/1491円/2019.12.20
映画『エクストリーム・ジョブ』パンフレット(原稿執筆)
クロックワークス/800円/2020.1.3
<日々のお仕事>
『韓国語学習ジャーナルhana Vol. 34』(FOOD連載)
→最新記事「Vol.34 スコヴィル指数」 ←2019.12.20発売
『朝日新聞デジタル』(「海峡往来真発見」執筆)
→最新記事「早春の味「ミナリ」が歓迎」 ←2019.11.30UP
『ヒトサラマガジン』(コラム執筆)
→最新記事「熱戦間近の世界水泳選手権、開催地の韓国・光州が誇るご当地グルメ」 ←2019.7.10UP
『NHKラジオ まいにちハングル講座』(口絵、エッセイ執筆)
→最新記事「1月号 蔚山(ウルサン)」 ←2019.12.18UP
<イベント&オフ会情報>
3月21~24日:グルメツアー「ハッタしてグー2020!」 ←残席僅少 NEW!
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