韓国観光公社のデータから世代別、月別、入国場所別、男女別の渡航者数を調べました。
まずは世代別から。
20代(21-30歳)が最多で全体の25.4%。前年比の伸び率では20歳以下(0-20歳)が1.43倍で最高(全体では1.28倍)、また史上初めて30万人を突破。30歳以下の渡航者だけで全体の37.0%を占めています。
若い世代から火が付いた第3次韓流を象徴した数字です。
一方で、渡航者全体の合計人数は300万人に届かず。
今年は大台復帰が期待されていたので、最後に徴用工問題が影響をしたのかも……と思って月別の割合を調べてみたのですが、11、12月は例年よりも高いぐらいで、数字を見る限りは関係がなさそうでした。むしろ平昌五輪のあった2月が敬遠された感。第3次韓流を反映してか夏休みの8月が例年よりもやや多いですね。
ちなみに月別の割合で2015年6、7月が大きく落ち込んでいるのは、当時感染が広がったMERS(中東呼吸器症候群)の影響。2017年5月は北朝鮮のミサイル問題で観光客が大幅に減った印象がありましたが、グラフの上げ下げを見る限り、MERSのほうが短期的には影響が大きかった模様です。
こちらは韓国への日本人渡航者がどの空港、港から入国したかのデータ。
釜山から入る観光客の増加が顕著。割合でなく総数として史上最多。大邱、清州、務安など地方空港からの入国も増えており、その他の空港(Others)というデータはもっと細分化してもいいはず。特に多数を占めるであろう大邱はぜひ。
さらに男女別のデータ。
昨年は初めて女性の比率が6割を超えました。渡航者の総数としては2003年以降で5番目ですが、女性だけで見ると3番目。若い世代が増えているので、やはり10~20代の女性が牽引しているのだと思います。ちなみに女性の人数が男性を上回ったのは2008年から。
あと、韓国への渡航者数はレートの影響も大きいのでは、との指摘がありましたので、そちらのグラフ。日韓関係が微妙だった2013~14年頃に、「いえいえレートの影響も大きいんですよ」と便利に使ったのですが、最近はちょっとズレ気味ですね。「第3次韓流はレート関係ないんですよ!」とでも言いますか。
一応の補足として。レートの上下と関係なしに韓国に通うヘビーリピーターは多いと思うのですが、レートがよくなるとお得な旅行商品が増えるので、普段は韓国に行かない層の需要が増えます。第2次韓流と重なる2009~12年あたりが顕著でした。
なお、元データはすべて韓国観光公社の資料。レートの部分は「世界経済のネタ帳」というサイトを参考にしました。
<八田靖史プロフィール・既刊著書一覧>
https://www.kansyoku-life.com/profile
<最近のお仕事>
『全羅道ぐるり旅』(監修)
韓国観光公社福岡支社/無料/2018.7.17
『極皿~食の因数分解(冷麺編)』(番組出演)
BSフジ/2018.7.21, 2018.7.28
『マツコの知らない世界(新大久保グルメの世界)』(番組出演)
TBS/2018.11.13
<日々のお仕事>
『韓国語学習ジャーナルhana Vol. 29』(FOOD連載)
→最新記事「Vol.29 ベトナム料理」 ←2018.12.25発売
『朝日新聞デジタル』(「海峡往来真発見」執筆)
→最新記事「練り物にも壮大な歴史」 ←2018.12.1UP
『ヒトサラマガジン』(コラム執筆)
→最新記事「納得のゆく合鴨を求めて自ら飼育を始めた、新大久保の韓国式合鴨専門店【サムスンネ】」 ←2018.12.27UP
<イベント&オフ会情報>
1月27日(日):イベント「慶尚道の食の魅力」 ←募集中
※主催:テーハンミング
2月3日(日):講座「季節を楽しむ韓国の旬メシ 3・4月編」 ←募集中 NEW!
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2月16日(土):第8回「オレカテ歴史部」 ←残席僅少 NEW!
※主催:オレカテ事務局
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2月28~3月2日:ミステリーツアー「ハッタしてグー!ツアー2019」 ←募集中
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3月13日(水):講座「朝鮮半島38度線の食文化を味わう」 ←募集中 NEW!
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