twitterまとめ【キタメシ051~103】

 twitterに投稿した「キタメシ」のまとめです。

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キタメシ001~051

【キタメシ051】元山で食べたホッケの焼き魚、イミョンスグイ(이면수구이)。ホッケ(イミョンス)の語源はかつて咸鏡北道に住んでいた林延寿(イム・ヨンス)さんという釣り名人に由来するとか。韓国の標準国語大辞典でもホッケの正式名は「林延寿魚(임연수어)」です。

【キタメシ052】ソウルの奨忠洞名物、チョッパル(족발)。豚足を醤油ダレで煮込んだものです。元祖の元祖という看板で有名な「平安道チプ」は創業者の方が平壌出身。平安道、黄海道で親しまれていたチョッパルを提供したところ、人気を集めて一帯が豚足通りになりました。

【キタメシ053】カレイを粟飯、または米飯などと発酵させた、カジャミシッケ(가자미식해)。朝鮮式の馴れ寿司です。咸鏡道の郷土料理で清津などの港町が本場として有名。写真は咸鏡南道の咸興にて朝食の副菜として出てきたものです。強い塩気と発酵味でごはんにぴったり。

【キタメシ054】キキョウの根(トラジ)、シメジ、ピーマンを和えた、サムセクナムルチャプチェ(삼색나물잡채)。3色ナムルの和え物ですね。ニンジンのように見えるのがキキョウの根でシャキシャキとした食感。咸興のホテルで食べた朝定食の副菜として登場しました。

【キタメシ055】元山で食べた、テジゴギトッポックム(돼지고기떡볶음)。直訳すると豚肉と餅の炒め物。ただし、見ての通り餅は入っておらず、料理名としては謎が残ります。南でいうトッカルビをトッポックムと呼ぶのか、単なるメモのミスか……。味は甘酢あんの肉団子風。

【キタメシ056】ソウル・五壮洞「五壮洞興南チプ」のフェネンミョン(刺身冷麺、회냉면)。エイの刺身を辛いタレに絡めてあります。麺はサツマイモのでんぷんだけで作る咸興式。創業者の方は咸鏡南道興南(フンナム)市出身。朝鮮戦争で南に避難し、1953年に創業しました。

【キタメシ057】仁川「甕津栄養チャルバプ」の、ヨンヤンチャルバプ(もち米ごはん、영양찰밥)。創業者の方は黄海南道甕津郡出身。もとは旧暦1月15日(テボルム)に食べる歳時料理だそうです。甕津郡は江原道の高城郡、鉄原郡とともに南北で分断された自治体のひとつ。

【キタメシ058】中国・瀋陽の北朝鮮レストランで食べた、キムチ盛り合わせ。白菜キムチ、ペッキムチ(白キムチ)、オイジ(キュウリ漬け)、カクトゥギ(大根の角切りキムチ)。総じて味付けは上品です。キュウリの整然とした並べ方に北を感じるのは僕だけでしょうか。

【キタメシ059】咸興の冷麺店でコースに出てきた、リャンジャンピ(량장피)。漢字で両張皮と書き、南ではヤンジャンピと呼びます。薄く固めたでんぷんの皮と野菜、キノコなどを混ぜ合わせマスタードソースで味わう料理。もともとは中国料理ですが、南北で定着しています。

【キタメシ060】咸興の冷麺店「新興館」の、ノンマグクス(농마국수)。いわゆる咸興冷麺です。麺はジャガイモのでんぷん100%。スープは牛、豚、キジで取っているとのこと。左上の皿はトッククス(덧국수)と呼ぶそうで、足りないときの追加用として最初から出てきました。

【キタメシ061】開城民俗旅館で食べた、インジョルミ(きなこ餅、인절미)。体験プログラムとして伝統的な餅つきを見学しました。南でも同じですが、臼は使わずに板の上で餅をつきます。木の板を用いることも多いですが、ここでは分厚い石の板でしたね。杵は木製でした。

【キタメシ062】平壌の観光食堂で飲んだ、マッコリ(막걸리)。まさかのジョッキで出てきました。さらっとした口当たりでほんのりと酸味があり、発泡感はありませんでした。2015年当時の価格で1杯0.3ユーロ。同じジョッキの生ビールが1ユーロでしたのでだいぶ割安です。

【キタメシ063】昨日新大久保で飲んだ開城の松岳焼酎(송악소주)。キタメシ025でも紹介しましたが、まさかこれを日本で飲めるとは思いませんでした。開城・松岳山の湧き水とトウモロコシを原料として造られています。貴重なお酒をご持参くださった方に大感謝です。

【キタメシ064】平壌「玉流館」のアイスクリーム。冷麺の後はアイスクリームが定番です。たいへん濃厚で甘味もしっかり。北ではアイスクリームを「얼음보숭이」と呼ぶと聞いていましたが、メニューは「아이스크림」でした。2015年当時で0.5ユーロ。大同江ビールより高価。

【キタメシ065】開城高麗博物館の売店に並んでいた、コチュジャン(고추장)。南ではコチュジャンというと淳昌ですが、北では開城が有名だそうです。裏面の原材料を見ると、大豆、うるち米、もち米、唐辛子、塩のみ。防腐剤や着色料は入れていませんとの表記もありました。

【キタメシ066】東海岸に面した港町の元山で食べた、ミヨックッ(ワカメスープ、미역국)。ワカメはとろとろになるまで煮込まれておりました。ごはんは大きな器に出てきたものを各自がよそうスタイル。北でもやはり誕生日にはミヨックッを食べる習慣は同じだそうです。

【キタメシ067】釜山の郷土料理として知られる、テジクッパプ(豚スープごはん、돼지국밥)。その由来は諸説ありますが、平安道や咸鏡道で食べられていたスンデクッパプ(腸詰のスープごはん)を、朝鮮戦争で避難してきた人たちが手軽に豚肉で代用したことで生まれました。

【キタメシ068】神戸の新長田に本店を構える「元祖平壌冷麺屋」の冷麺。創業者の方は平壌出身で創業は1939年。当初は同郷の人に家庭料理として振舞っていたのが、評判を得て店を開くに至ったそうです。キムチの汁をベースとしたスープに、そばの実の芯だけを使う麺が特徴。

【キタメシ069】スケトウダラを山間部で自然乾燥させて作る、ファンテ(황태)。もともとは咸鏡道で作られていたものが、朝鮮戦争以降に江原道へと伝えられました。南では江原道麟蹄郡の龍垈里と、平昌郡の大関嶺地区が主産地として有名。スープにするといいダシが出ます。

【キタメシ070】北では炭酸飲料のことを、タンサンタンムル(탄산단물)と呼びます。直訳すると「炭酸の甘い水」。写真のペットボトルは左がリンゴ味、右がレモン味。高麗航空の機内ではピーチ味のタンサンタンムルが出ました。ちょっと甘味の強いピーチサイダーでした。

【キタメシ071】黄海北道新坪郡の南江(大同江の支流)沿いで食べた、ソガリメウンタン(コウライケツギョの辛い鍋、쏘가리매운탕)。ソガリは朝鮮半島における淡水魚の王様。かの金日成主席もソガリの刺身を好み、外国からの賓客をもてなすのによくふるまったそうです。

【キタメシ072】咸興で食べた、カムジャソンピョン(ジャガイモの松葉餅)。奥の黒っぽいほうがすりおろしたジャガイモで作り、具に春雨を入れたもの。手前の黄色っぽいほうは蒸したジャガイモで作り、具に炒めたキャベツと豚肉を入れたもの。手の込んだ2色仕立てでした。

【キタメシ073】中国・延吉の朝市で購入した、インサムタッコム(鶏と高麗人参のおこわ、인삼닭곰)。キタメシ006で紹介したようにサムゲタン風としても作りますが、鶏のお腹にもち米などを詰めて炊く調理法もあります。鶏のダシを吸ったごはんがもっちりとして美味。

【キタメシ074】元山の観光食堂に並んでいた缶詰いろいろ。水煮缶ではないかと思いますが、サケ、チョウザメ、サバ、ホッケなどの魚缶が豊富でした。加工工場は江原道通川郡の天鵝浦にある模様。ほかにもビン詰めのイクラ塩辛や、栄養粥、リンゴの缶詰などがありました。

【キタメシ075】平壌で食べた、ケサニグイ(ガチョウのロースト、게사니구이)。ガチョウのことを南では「거위」、北では「게사니」と呼びます。ほんのり甘味のある醤油ダレが塗ってあり、皮の部分がパリッと香ばしく焼けています。肉質は鶏よりもしっかりしている印象。

【キタメシ076】平壌で食べた、カムジャボックム(ジャガイモ炒め、감자볶음)。見た目からシチューかと思いきや、料理名を尋ねると炒め物でした。味わいは鶏ダシが効いたような中華風。ジャガイモ自体がたいへん甘いのに驚きました。お店のオリジナル料理……でしょうか。

【キタメシ077】中国・瀋陽の北朝鮮料理店で食べた某料理。詳細を書かないのは察してください(答え合わせのコメントも不要です)。本日は末伏ですが、伏日に食べる本来の料理。エゴマの風味が効いており、スープには唐辛子油が浮いて濃厚。手前に見えるのは落とし卵です。

【キタメシ078】慶尚北道盈徳郡で食べた、テゲチム(ズワイガニ蒸し、대게찜)。写真は2匹のズワイガニをまとめてあって、小ぶりなほうが盈徳産。大きなほうがロシア経由で入ってきた北朝鮮の羅先(羅津)産でした。羅先は中国、ロシアと国境を接する貿易都市です。

【キタメシ079】仁川・江華島の「江華高麗人参センター」。韓国における高麗人参の名産地として有名ですが、本格的に栽培が始まったのは朝鮮戦争後で開城から避難してきた方々が始めました。高麗の都である開城が本場だから高麗人参。その技術を南で伝えるのが江華島です。

【キタメシ080】板門店(北側)の土産物店で購入した、開城高麗人参茶。高麗人参は開城の名物であり、開城から板門店はわずか8kmの距離です。2015年4月当時の価格は3g×30袋入りで8ユーロ。中国からの団体客と重なったため店内は大賑わい。お茶を買うだけでも一苦労でした。

【キタメシ081】黄海北道新坪郡の売店で撮った、山査子(さんざし)の粉末(찔광이가루)。単語がわからず後で調べようと撮ったものです。山査子は南では漢字そのままで「산사자」、北では「찔광이」。北での使用法は確認しませんでしたが健康食品として使われるようです。

【キタメシ082】中国・瀋陽「綾羅島仙景飯店」のオリジナル料理、綾羅島ジョンゴル(릉라도전골)。エビ、牡蠣、イカなどの魚介と、豚バラ肉、スンデ(腸詰)、酸味のある白菜漬けがたっぷり入っています。白菜漬けは白キムチでなく中国式とか。辛さはなくあっさり塩味。

【キタメシ083】咸興で食べた、ノンママンドゥクッ(ジャガイモ餃子のスープ、농마만두국)。餃子の皮をノンマ(ジャガイモのでんぷん)で作っています。小さな巾着型に作られた餃子はクニッとした食感。スープに浮いているのは開城などでもよく使うパクチー(고수)です。

【キタメシ084】薄切りのイノシシ肉を野菜と炒めた、メデジボックム(메돼지볶음)。黄海北道新坪郡で食べました。イノシシは南では「멧돼지」ですが、北では「메돼지」と呼びます。豚肉よりも香りが強く野趣あふれる風味。飾り切りのニンジンに調理人の仕事を見ました。

【キタメシ085】黄海北道などの山間部で親しまれる、ファンクロンイスル(蛇酒、황구렁이술)。ファンクロンイ(カラダイショウ)という蛇を焼酎に漬け込んだもので、ウィスキーを思わせるような甘い香りがあります。アルコール度数はかなり強めで喉がカッとなる感じ。

【キタメシ086】北朝鮮にもいろいろなミネラルウォーターがあります。南ではセンス(생수)と呼びますが、北ではセムムル(샘물)。直訳では泉の水です。左から金剛山セムムル、新徳セムムル、江西薬水。江西薬水は炭酸水で、ラベルには天然記念物第56号と書かれています。

【キタメシ087】咸興の飲食店で飲んだ、ソンイボソッスル(マツタケ酒、송이버섯술)。マツタケを焼酎に加えているようですが、そこまで香りが立つものではありませんでした。北朝鮮では東側の咸鏡道、江原道の山間部がマツタケの主産地。焼き物、鍋などにして味わいます。

【キタメシ088】平壌から開城へと向かう高速道路のサービスエリアに並んだ菓子類。ミルク味、コーヒー味、ミカン味、レモン味など、飴のバリエーションが豊富にあるほか、せんべいやサブレ風のお菓子もありました。奥にはミネラルウォーターや缶ジュースが並んでいます。

【キタメシ089】開城の土産物店で買った、インサムタンムク(高麗人参ゼリー、인삼단묵)。緑豆などのでんぷんを固めたものをムク(묵)と呼びますが、北ではゼリーを「甘いムク(단묵)」と表現します。高麗人参は開城の特産品。パッケージの朴淵瀑布も開城の景勝地です。

【キタメシ090】中国・瀋陽の北朝鮮レストランで食べた、テハプタン(ハマグリのスープ、대합탕)。粒の大きなハマグリは柔らかくて食べごたえがあり、スープは唐辛子でピリッとしています。北朝鮮の西海岸沿いはハマグリが名産。焼いても食べますし、蒸し煮にもします。

【キタメシ091】平壌「高麗ホテル」の朝食ビュッフェ。キタメシ047では伝統的なごはんと味噌汁を紹介しましたが、パン食も選べます。バターとイチゴジャムを添えて。おかずは共通なので目玉焼き、ソーセージ、コーンあたりをパン食に合わせてチョイス。飲み物はミルクで。

【キタメシ092】咸興の有名冷麺店「新興館」で前菜として出た、パンとカステラ。珍しい前菜だなと思いきや、ジャガイモで作ったと言われて驚きました。食感はふんわり柔らかで、言われなければジャガイモとはまったくわからず。シメの咸興冷麺までジャガイモ尽くしでした。

【キタメシ093】ソウル・楽園洞「ユジン食堂」の平壌冷麺。創業者の方は平安南道徳川郡の出身。このご時世にソルロンタン1人前W4000の激安食堂として有名なお店です。冷麺も自家製麺でありながら1人前W7000とのお得値。ノクトゥチヂム(緑豆チヂミ)もメニューにあります。

【キタメシ094】ソウル・楽園洞「綾羅パプサン」の海州ビビンバ(해주비빔밥)。黄海南道の道庁所在地である海州のビビンバは、南の全州、晋州と並んで朝鮮3大ビビンバに数えられます。ワラビ、海苔、鶏肉などの具を載せ、コチュジャンでなく醤油をかけて混ぜて食べます。

【キタメシ095】ソウル・乙支路3街の平壌冷麺店「平来屋」のタッムチム(닭무침)。茹でた鶏を裂いて甘辛酸っぱいタレで和えた平安道地方の料理です。単品のメニューにもなっていますが、副菜としても自動的に出てくるのが嬉しいところ。さっぱりとした箸休めになります。

【キタメシ096】開城の観光食堂で飯床器(開城式韓定食)の一品として出てきた、ソヒョボックム(牛タン炒め、소혀볶음)。牛タンの使用自体が珍しいうえ香りも中華風。同時間帯に予約をしていた中国人団体客に向けて作ったとのことで、伝統料理に意外な柔軟さを見ました。

【キタメシ097】下茹でをした丸鶏をニラと一緒に蒸した、チムタク(찜닭)。安東チムタクと区別して北部式チムタクとも呼びます。酢、カラシを加えた辛味ダレで賞味。昨日エナさん(@salon_ena)との会話で北の料理と初めて知りました。ソウルの薬水駅周辺に専門店が密集。

【キタメシ098】東京・蒲田「平壌冷麺食道園」の平壌冷麺。平壌を掲げてはいますが、咸興からの流れを汲んで生まれた盛岡冷麺です。発祥地である盛岡「食道園」にて創業者の方とともに盛岡冷麺を育てた方が、2009年に開いた店がコチラ。東京で味わえる本格盛岡冷麺です。

【キタメシ099】京畿道楊平郡玉泉面には冷麺の専門店が集まっています。地名から玉泉冷麺(オクチョンネンミョン、옥천냉면)と呼ばれますが、そのルーツは黄海道式。やや太めの麺を豚肉でとったスープで味わいます。ひき肉チヂミのトングランテン(동그랑땡)とともに。

【キタメシ100】東京・浅草橋「サンムーン」の冷麺。東京で平壌冷麺をとなるとまず思い浮かぶ店です。平壌にある高麗ホテルのレシピを再現。基本は焼肉店なので、ひとしきり焼肉を食べて最後に冷麺という流れで楽しめます。写真はランチの冷麺セットでミニビビンバ付き。

【キタメシ101】サッカージャーナリストの吉崎エイジーニョさんによるキタメシ報告。平壌「リャンガンホテル」のチジム。Facebookにあがったものをこちらでもシェアします。

【キタメシ102】1924年に書かれた料理書『朝鮮無双新式料理製法』を見ると、タッポックム(鶏炒め、닭볶음)の項目に「松島(開城)ではこれをトリタンと呼び」とあります。最近の韓国ではこれがタットリタン(鶏肉と野菜の鍋、닭도리탕)のルーツと有力視されています。

【キタメシ103】昨日はソウル・薬水「チョガチプ」にて平壌式チムタク(茹で鶏)、ごろんとした平壌式マンドゥ、淡いトンチミスープのマッククス(&ビビム)。第45回オレカテの竹内一郎先生(@aah_education)と、キタメシ仲間のエナさん(@salon_ena)とご一緒しました。

 ※不定期的に継続中

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