昨年末、混雑が予想される忘年会シーズンでも、開店直後なら大丈夫だろうと予約なしに訪問してみると、
「すいません、貸切なんです」
という無念の返り討ち。自らの愚かさを呪ったのが、その後にやむなく市ヶ谷を目指したあの日のことでした。市ヶ谷は市ヶ谷で美味しいものを食べられましたしよかったんですが、悔いは残ったのでリベンジとして再度訪問。
熟成肉とワインをウリに韓国料理を掛け合わせた神保町の「KACCI(カッチ)」です。
と言っても、ちょうどブックカフェの「チェッコリ」でイベントがあったため、終了後に本田朋美さんらとそのまま流れていっただけなんですけどね。同じ神保町にある店ということでちょうどいいタイミングでした。
冒頭の写真、前菜の盛り合わせはメニューを見る限り、
「韓国産テンジャン味噌を使った肉パテ、豚足と野菜を使ったテリーヌ、熟成キムチのクリームチーズ和え、鴨スモーク、生ハム、マッシュポテト」
という6品だそうですが、ピクルスも添えてあったので実質7品。
さらにマッシュポテトと肉パテを追加したりして、もうこれだけでも序盤戦は当面幸せという豪華さでした。ワタクシはビールを中心に時折り白ワイン。
旬を感じさせる菜の花のキムチもつまみつつ。
こちらはほぼ韓国料理でしたが、ワインに合うことを基本のコンセプトとしつつ、韓国料理の要素を多様な手法で取り込んでいるのがこの店の大きな魅力ですね。バル風メニューにコリアンテイストを取り入れたり、逆に韓国料理をベースに洋風のアレンジを加えたり。
タッカルビ(鶏肉と野菜の炒め物、닭갈비)がパリパリの麺と出てきたかと思えば……。
鱈の入ったアヒージョにはアミの塩辛で味をつけていました。
いつぞやシラスの入ったアヒージョでべろべろに酔っ払ったのを思い出しましたが、アミの塩辛を利用するというのはいいですね。ちょっと濃いめの塩気とうま味が酒の肴としては絶妙。
本田さんに教えてもらったアミの塩辛とキャベツのペペロンチーノも美味しかったですが、冷蔵庫に眠りがちなアミの塩辛の救済手段としては、これもなかなかに優秀ではないかと思いました。ぜひマネしたい。
コチュジャントリッパもクリーミーで美味しかったですねぇ。
ワインに合うのはもちろんのこと、メニュー名から料理を想像しつつ、実際に登場して「なるほどこうきたか」となるのがまた楽しい。うまいこと組み立てられています。
最後は牛ハラミとトリュフの熟成プルゴギ。
皿のまわりにはソースときな粉をあしらって、運ばれてきた後に目の前でトリュフを削って振りかけます。肉厚なハラミを噛み締めつつ、立ち上るトリュフときな粉の風味を楽しむという一品でした。
昨年初めてこの店を訪れたときは、神保町という立地が韓国ファンにはどうかなと思ったのですが、「チェッコリ」ができたことでだいぶ身近になったように思います。「チェッコリ」が熱心にイベントをやっているので、そこから流れて「KACCI」というのは定番コースにもなってもいいですね。
個人的にはイベント前に軽めの腹ごしらえに足を運んだ「KACCI」向かいの讃岐うどんが美味しかったので、「うどん」→「チェッコリ」→「KACCI」というルートも模索したいと思います(閉店が早いのでシメうどんは不可)。
店名:KACCI(カッチ)
住所:東京都千代田区神田神保町1-2-9ウェルスビル1~2階
電話:03-5244-5827
http://jinbouchou-kacci.com/
4 Responses to 神保町「KACCI(カッチ)」 ~アヒージョとトリッパをコリアンテイストで