順調に下見を続けております。
中身については触れられないので、取材中などにふと思ったことを書き綴ってみたいと思います。韓国語の話。本日、取材中にこんなシチュエーションがありました。
1、出発する直前にトイレのため席を外す
2、用を足して戻ってくると相手は準備を整えている
3、待たせたのでひと言かけようと思う
4、さて、韓国語でなんと言うべきか
まあ、よくあるシチュエーションですよね。日本語であれば、
「お待たせしました」
というひと言が妥当。あるいはもう少し砕けて、
「お待たせです」
ぐらいでもいいかもしれません。でも、これをそのまま韓国語にするとしたら、
「기다리게 해서 죄송합니다.(お待たせしてすいません)」
だと、ちょっとオーバーですね。教科書的には悪くありませんが、これを言うならトイレに行った程度ではなく、待ち合わせに相当遅れたとか、相手にけっこうな迷惑をかけていない限りふさわしくありません。なので思い付くなり却下。
じゃあ、どうしようかなと思って、似たシチュエーションを頭の中でひっくり返したら、
「가시죠.(行きましょう)」
というのが思い浮かびました。韓国人だったらまあそう言うだろうフレーズ。ただ「お待たせ」のニュアンスとはだいぶ異なって、そこに待たせたことへのお詫びは含まれません。
とはいえトイレに行ったぐらいでお詫びをするほどでもないですし、お詫びの意図を含む日本語のほうが過剰だとも考えられます。なんてことを考えていたらタイミングを逃し、ひと声かける前に相手が気付いて、そのまま出発する流れになってしまいました。
会話のテストだったら0点です。
まあ、この場合の「가시죠」ぐらいだったら、余計なことさえ考えなければスッと言えるでしょうが、これとよく似たシチュエーションで僕がいまだに言えないフレーズがあります。
それは自分がかなりの遅刻をしたときに……。
「늦었어요. 빨리 가요.(遅くなりました。早く行きましょう)」
という一連の流れ。
重要なポイントとしては、謝らない。そして自分が遅れたせいなのに、早く行こうと相手をせっつく。このコンボは韓国語としては限りなく正しいはずなのですが、なかなかこれを言う踏ん切りがつかない自分がいます。
つい待たせたことを謝りたくなるんですよね。もちろん謝ることが悪いことではないですし、待たせ方によっては謝るべきですが、そこの境目が日本語と大きく異なるのも事実。
さらっと言えるようになるまで、もう少し心の修行が必要です。
冒頭の写真は放牧されている韓牛。牛肉の美味しい地域にいます。