山間部の昌寧(チャンニョン)に来ました。
地元の方が唐辛子の収穫をしています。
この地域の名物は花旺山でとれるマツタケ。
江原道の襄陽、慶尚北道の青松などとともに、
韓国でも有名なマツタケの産地として知られています。
……でも、今年は雨が少なく不作のようですね。
「去年はよかったんだけどねぇ」
というセリフをあちこちで聞きました。
とはいえ、まったくないということでもなく、
例年よりも厳しいながら、専門店では旬のマツタケを味わえます。
ええ、こんなに立派な大鍋で。
「1人なんですけどいいですか?」
「4人で食べるぐらいの量がありますよ」
「頑張って食べますから!」
という会話が事前にあったのですが、
正直、ここまで大量とは思いませんでした。
料理名はソンイタックッ(マツタケと鶏のスープ)。
マツタケとぶつ切りにした鶏肉を煮込んだスープです。
この鶏肉を丸鶏のまま提供するとソンイペクスクという料理に。
お酒を飲むならペクスク、食事ならタックッが一般的らしいです。
鶏もマツタケも美味ですが、そのダシの効いたスープが絶品。
途中からはもう、むさぼるようにスープばかり飲んでいました。
鍋のサイズにも驚きましたが、中身の量にも驚きましたね。
鶏1羽に対し、食べても食べても減らないマツタケの量。
Twitterで、
「20本ぐらい食べた気がする」
と書きましたが、実際には10本程度だったようです。
それでも充分すぎるほど贅沢をしました。
値段は時価ですが、あちこち聞いてまわったところ、
3~4人前に対して、だいたい8~10万ウォンという感じ。
不作でも、値段が跳ね上がるということはないようで、
むしろ豊作のときに、
「もっとマツタケを大盤振る舞いするよ!」
ということらしいです。
9月中旬から、10月末頃までの短い旬ですが、
11月上旬ぐらいまでは生マツタケが食べられるそう。
秋らしさを感じる貴重な体験でした。
上級者になったら市場などでマツタケを買い込み、
飲食店に持ち込んで、鶏鍋に加えてもらうことも可能とか。
ただし、同じマツタケでも良し悪しはあるものですし、
産地で販売していても、実は輸入物ということもある様子。
目利きができるか、信頼のおける購入先がある場合以外は、
多少お得でも、リスクが大きい選択肢との印象でした。
そんなマツタケ事情を取材した後は……。
道庁所在地の昌原に戻って名物の網焼きプルコギ。
いわゆるソクセプルコギと呼ばれるスタイルですね。
薄切りした牛肉に味付けをして、両面タイプの網で挟んで焼きます。
牛肉の脂とともに、ゴマ油や砂糖のこってり味を堪能しました。
本来、この昌原では網焼きプルコギとともに、
ソクッパプ(牛のスープごはん)を味わうべきなんですけどね。
4年前に食べた美味しい記憶を反芻しつつも、この日は断念。
昼に食べた4人前のソンイタックッが夜になっても消化されず、
網焼きプルコギと焼酎だけでも胃袋がはちきれそうでした。
そのまま昌原のバスターミナル付近に宿を取り、
今日はこれから慶尚北道の清道方面へと移動の予定。
春はセリが有名、秋は柿が有名、そして牛肉も有名で、
さらにローカル料理も豊富という、グルメ派にとっては楽しい地域です。
3 Responses to 慶尚道リアルタイム出張報告(2日目)。