神楽坂「松の実」で季節のコースメニュー。

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先日、大阪の「ほうば」に足を運んだことで、
なにかスイッチが入ったのか、またも高級店に出かけました。

こちらもやはり、ミシュランで1つ星を獲得。
もうずいぶん前から行こう、行こうとは思いつつ、
なかなか機会に恵まれず、縁のないお店でした。

韓国料理通の友人とふたりで以前から、

「勉強のために高級韓国料理を食べに行こう!」

という会を不定期的に開いており、それでようやく実現。
ただ、この店を予約する直前、「モランボン神宮前」に、

「あいにくその日は予約で埋まっております」

と断られていたのは内緒です。
そちらもいずれ、リベンジに出かけねばなりませんね。

こちら、神楽坂「松の実」は一軒家風の家庭的な店舗。
座敷のイメージでしたが、昨年にリニューアルしたようですね。
全席、椅子席のスタイルに変わっておりました。

料理はコースで決まっており、1人前6800円(税込)。

冒頭の写真が1品目で……。

「白胡麻のお粥」。

ポタージュ風に作る滑らかな舌触りのお粥で胃を刺激します。
このあたりは、定石通りというスタートですね。

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「十二種類の野菜のサラダ」

味付けは韓国風のヤンニョムジャン(薬味ダレ)でした。

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「豚のコラーゲンロール 辛子酢味噌を添えて」

チョッパル(豚足)をオシャレに仕立てたという感じですかね。
左下にはオジンオムチム(裂きイカの和え物)が添えられています。

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「キムチ三種盛り合わせ」

白菜、キュウリ、大根という定番の顔ぶれ。
ショウガを効かせてさっぱりさせたキムチという印象でした。
シンプルですが、手造り感と上品さが感じられます。

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「チャプチェ 韓国春雨の炒め物」

このあたりで気付いたのですが、この店の料理はどれも、
韓国料理の真ん中をゆくオーソドックスなスタイルですね。
薬膳、宮廷といったキーワードをコンセプトに含みつつも、
軸になっているのは、やはり家庭料理なのではないかと。

高級店! とか、ミシュランの1つ星! といった先入観から、
特別な何かを想像しましたが、むしろ基本に忠実なお店との印象。
いわゆる家庭料理店を洗練させた形といえましょう。

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「トッカルビ 牛挽肉のエリンギ巻き」

トッカルビは牛カルビを骨から外し、叩いて味付けをした後、
もう1度骨を戻してから焼く、というのがもっとも基本的な調理法。
その骨をエリンギにしました、というのはシャレていますね。

骨が入っている場合は、知らずにかじりつくと大変なことになりますが、
中がエリンギなので、丸ごとかぶりつけるのは面白いアイデアです。

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「鮪のユッケ」

ユッケ風の味付けに仕立てたマグロの刺身。
ぷちぷち食感のチョンサチェ(海藻春雨)が敷いてあります。

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「蔘鶏湯 サムゲタン」

ネギの甘味を効かせたサムゲタンという感じでした。
煮詰まっていたのか、汁気が少なく、ほとんどお粥風の感じ。
もうちょっとスープの部分も楽しみたかったですね。

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「とうもろこし茶」と「スジョンカのゼリー仕立て」

ぷるぷる食感とともにシナモンの香りを楽しんでいると、
中からドライプルーンが顔を出すという仕掛け。
新しい発見という意味では、これがいちばん印象的でしたね。

そんなデザートを食べてしまったがために思うのですが、
全体にもっとお店ならではの個性が見えてもいいのかなと。
丁寧、繊細、上品といった要素はおそらく充分すぎるほどなので、
せっかくの高級店、アイデアを魅せる部分があってもとは感じました。

まあ、そんなことをついつい考えてしまうのは、
普段から韓国料理ばかりを食べすぎているからですね。

※5月25日追記
写真1点、およびそれに関わる文章3行を削除しました。

店名:松の実
住所:東京都新宿区神楽坂4-2
電話:03-3267-1519
営業:17:30~22:30(月~金)、17:30~22:00(土、祝)
定休:日曜日



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