済州島の魅力を語る第3弾。
第1弾はコチラ、そして第2弾はコチラです。
3月に予定している済州島グルメツアーの宣伝を兼ねつつ、
シリーズ企画として、ディープな魅力を語っています。
今日のお題は鍋の中でぐつぐつ煮えているものなのですが、
この状態で何かわかったアナタは相当な韓国料理通です。
まあ、鍋の大きさがどのぐらいかにもよるのですが、
よーく見ると、左端のところに取っ手がついていますよね。
そのサイズからすると、相当大きな鍋だとわかるはずです。
実際には大人がひと抱えもするような巨大サイズ。
そして、もうひとつのヒントは煮汁の色でしょうか。
若干、脂が浮いたような感じで、かつ全体的に茶色っぽい感じ。
鍋のふちがすこーし焦げた感じにもなっているので、
ずいぶん長く煮込んでいる、というのもわかります。
……なんてじらすまでもなく。
はい、済州島といえば豚ですよね。
茹でた豚肉をスライスしてまな板ごと提供する料理。
済州島方言で「まな板肉」という意味のトムベゴギです。
豚肉を茹でるときに、テンジャン(味噌)を入れるのは鉄則。
豚肉のくさみを取るとともに、いい風味付けにもなります。
「どれだけ入れるかが秘訣なのよ!」
と店のママさんに教えてもらいましたが、
具体的にどれだけ入れるかは教えてもらえませんでした。
食い下がったら、
「たくさん入れる!」
とだけ教えてもらったので、たくさん入れればよいようです。
使っている部位はオギョプサル(皮付きのバラ肉)。
クニクニとした皮の食感と、そのすぐ下の分厚い脂身、
そして、その内側にある赤身部分を1度に楽しめる部位です。
あと、そのまた内側に白い軟骨も見えていますね。
日本的な感覚だと好き嫌いの分かれる部位かとは思いますが、
これも韓国人であれば、カリコリ食べてしまうのが普通です。
そして、この豚肉。
済州島産ではありますが、特に黒豚ということではありません。
よく済州島は黒豚が有名なので、出てくる豚はみな黒豚と思われますが、
黒豚を売りにする店以外は、普通に黒豚でない豚が出てきます。
「なーんだ、黒豚じゃないんだ」
とガッカリしないで欲しいというのが今日の趣旨。
僕の経験上、黒豚は確かにいい豚で美味しいのは間違いないですが、
済州島で食べる豚は、黒豚じゃなくても美味しいことが多いのです。
というか、これは本当に店次第。
正直、黒豚を使っていても、あまりピンと来ない店はありますし、
黒豚でなくとも、むちゃくちゃ美味しくて感動する店があったりします。
特に済州島は豚肉の食べ方が豊富なので、黒豚にこだわらず、
美味しい豚肉料理を探していくほうが幸せな食事に出会えます。
むしろ、僕が思う済州島の豚肉料理で、いちばん大事なのは食べ方。
済州島は海の幸が豊富で、塩辛類が発達しているため、
豚肉を食べるときも、いろいろな塩辛を用意して食べます。
例えば、この豚肉の店では、スズメダイの塩辛が出ていました。
この豚肉と塩辛のコラボがたまらなく旨いんですよねぇ。
スズメダイ意外にも、カタクチイワシや、タチウオの内臓など、
いろいろな塩辛を、豚肉と食べられるのが済州島のいいところです。
そして、この店がもうひとつこだわっていたのが包み野菜。
・サンチュ
・エゴマの葉
・コンブ
・古漬けキムチ
・春菊
・ビート
・ケール
・青唐辛子
といった素材が用意されており、
これらを組み合わせながら包むようにとのことでした。
中でもおすすめと言われたのが、薬味ダレを洗い落した古漬けキムチ。
写真の左、青唐辛子の上に白く丸めた葉っぱが見えますよね。
熟成の進んだキムチは、薬味を落とすことで酸味が和らぎ、
そのまま生でもいいですが、煮込んだりしても新たな魅力が得られます。
これを使って……。
豚肉を食べると、もうほかの味付けはいりませんね。
古漬けキムチのさっぱりした酸味が豚肉の味を引き立てます。
そして2番目のおすすめを尋ねると、
「コンブ+豚肉+ニンニク+スズメダイの塩辛!」
というこれまた複雑なコンビネーションが出てきました。
海のものと豚肉を、巧みに組み合わせた食べ方という感じでしょうか。
「じゃあ、3番目は?」
「あとは好きに食べなさい!」
ということなので、ここからは自由。
心おきなく、いろいろな組み合わせを楽しみました。
……といった料理を食べに行くのが済州島グルメツアー!
いい加減、毎日見ている人はうんざりかもしれませんが、
ツアーの宣伝を兼ねた記事なので、ここだけはご容赦ください。
日程は3月23日(土)~26日(火)の3泊4日。
下記のページに、ツアーの詳細が掲載されています。
八田靖史と行く!済州島まるごと食べつくしの旅
http://www.mrt.co.jp/topics20121201.html
とはいえ、これだけ続けて書くと、
「行きたいけど、その日は無理だよ!」
「自力で行くから、その店どこだよ!」
という声が出てくるかもしれません。
そんな方は「るるぶ済州島」を買ってみてください。
1年半前の発売なので、そろそろ情報が古いかもですが、
これまでに紹介した料理の店はすべて出ています。
「じゃあ、ツアー参加しなくていいじゃん!」
ということにもなるんですけどね。
まあ、もうちょっとだけこの流れにお付き合いください。
2 Responses to 済州島料理の魅力を語らせてください(3)。