済州島料理の魅力を語らせてください(2)。

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済州島の魅力を語る第2弾。第1弾はコチラです。

3月に予定している済州島グルメツアーの宣伝も兼ね、
しばらくの間、ディープな魅力を語ってみたいと思います。

まず、冒頭の写真は郷土料理店の厨房で撮影したもの。

大量のガスコンロに、大量のトゥッペギ(鍋)が載っています。
ちょうど昼前の時間だったので、ピークタイムに備えて、
事前にある程度想定される量を、火にかけておくのだそうです。

この人気料理というのが……。

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ヘムルトゥッペギ。

済州島式海鮮味噌チゲとでも訳しましょうか。
いわゆるテンジャンチゲの具が、ぐっと豪華になったもの。

・トコブシ
・ミナミアカザエビ
・アサリ
・ウニ

といった面々が入っています。

しかも、メイン格のトコブシは贅沢にも3つ!

よくアワビの子どもなどとも表現されますが、
同じミミガイ科であっても、両者は基本的に別物。

そして、こと済州島においては……。

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トコブシのほうが値段は高いのです!

・オブンジャクトゥッペギ(トコブシ鍋)1万5000ウォン
・チョンボクトゥッペギ(アワビ鍋)1万2000ウォン
特オブンジャクトゥッペギ(特トコブシ鍋)1万8000ウォン
・特チョンボクトゥッペギ(特トコブシ鍋)1万8000ウォン
・オクトムグイ(アマダイ焼き)2万3000ウォン

まあ、アワビが養殖であることが前提ですけどね。

もし天然物のアワビだったら、こんな値段じゃ食べられません。
最近は済州島でも天然のアワビは激減しており、値段もウナギのぼり。
ある程度、リーズナブルな値段で出ているアワビ料理はほぼ、

「莞島産の養殖物!」

というのが現地取材でわかったことです。
あるいは天然物でも、西海岸産が多かったりしますね。
今回のツアーでも、アワビ料理が入っていますが、
正直にバラしちゃうと、それも養殖アワビです。

とはいえ、莞島産のアワビといえば養殖物の中のブランドなので、
養殖だからという先入観はもったいないと思いますけどね。

そんな養殖アワビに対して、トコブシの値段が高いのは、
まだほとんど養殖がなされておらず、基本的に天然物であるため。
近年、これもまた減少中で値段が上がっておりますが、
いまのところ、なんとか確保できているそうです。

ただ、このメニューは2011年4月に撮影したものですが、
この時点で特が消えていることを考えると時間の問題かもしれませんね。

トコブシを養殖するという試みも、進んでいるようですが、
それならアワビでいいじゃん、という話にもなります。

天然トコブシの鍋は、いずれ本当に貴重なものになるはずです。

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また、アマダイの焼き魚も済州島の名物ですが、
こちらも、

「ほとんどが中国産!」

ということになっているみたいです。
アマダイ1尾の定食で2万3000ウォンとはけっこうな値段ですが、
それは裏を返せば、済州島産しか使わないということ。

「仕入れができないときもあるけどね!」

とお店の方が語っていたので、これもいずれ貴重なのでしょう。
ちなみに旧済州の東門市場でリサーチしたところ……。

・済州産の上物 → 1キロ(3尾)5万ウォン
・済州産の並物 → 1キロ(4尾)4万ウォン
・中国産 → 1キロ(3~4尾)1万5000ウォン

という答えが返ってきました。

これも2011年4月のデータなので、いまはもっと高いかも。
少なくとも市場の店頭でザルに載って並んでいるのは、
ほとんどが客寄せの中国産で、いいものは隠してあるそうです。
あとは冷凍であれば、値段は高くても安定して買えます。

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これはそんな貴重な済州産のアマダイ。

西帰浦の市場で売られていたものですが、
これを見た瞬間、ガイドさんの目の色が変わりました。

地元民が仕事そっちのけで買うほど貴重。

というのが済州島産アマダイの現状みたいですね。
多少値段は高くとも、やっぱり早めに食べたほうがよさそうです。

……といった料理を食べに行くのが済州島グルメツアー。

日程は3月23日(土)~26日(火)の3泊4日ですので、
もし日程的に大丈夫でご関心ある方は積極的にご検討ください。
下記のページに、ツアーの詳細が掲載されています。

八田靖史と行く!済州島まるごと食べつくしの旅
http://www.mrt.co.jp/topics20121201.html

なお、前回も書きましたが、こうやって内容を詳細に書くと、
現地に行って、細部が違ったりすることが多々あります。
そのあたりを含めつつ、イメージを膨らませて頂ければ幸いです。

とはいえ、トコブシや天然アマダイが消えてたらショックですね……。

ツアーの催行が決まって、具体的に予約を入れる段になったら、
お店のほうにしっかり確認して頂こうと思います。



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