「厚切りのタンがあるんですよ!」
「いいですねぇ、ぜひそれを!」
という会話を経て、ある程度想像しつつも、
まさか、これだけ分厚いとは思いませんでした。
厚切りというよりも、拍子切り。
なんですか、これはステーキの間違いですか?
それでいて柔らかく、口の中でとろけます。
ハラミもこの厚さですしね。
「極上厚切りタン!」
「極上厚切りハラミ!」
ときて、その次にお店の常連さんが、
「イカもください!」
とおっしゃったときは、
どんなイカが来るかとときめきましたが……。
イカはさすがに普通サイズでした。
肉もいいですが、七輪でのイカ焼きもたまりませんな。
逆に普通でなかったのはパジョン(ネギのチヂミ)。
お店のメニューには「ミランパジョン」とありますが、
これは慶尚南道の「密陽(ミリャン)」を指しているとか。
密陽スタイルがあるというのは、初めて耳にしましたが、
薄い生地がもちもちで、確かに普通のパジョンとは違いますね。
パジョンなのにカムジャジョン(ジャガイモチヂミ)風で、
卵の部分にもしっかり存在感がある、というような感じ。
中央にダシ汁が染み出しているケランチム(韓国式茶碗蒸し)。
ケランチムの「つゆだく」という感じでした。
ポッサム(茹で豚の葉野菜包み)なども頼みつつ。
久しぶりに黒豆マッコリを飲みました。
黒豆の香ばしさとともに、なぜかバニラの甘い香り。
以前、飲んだ中にバニラ系の黒豆マッコリがあったなと思いつつ、
それがなんだったかまでは思い出せませんでした。
お店の人に、聞こう聞こうと思いつつ……。
焼酎に移行してそれをすっかり忘却。
どなたかバニラ系の香りがする黒豆マッコリを飲んだら、
その銘柄を、ぜひ僕に教えてください。
ちなみにこの日は、旧暦の1月1日。
メニューにはなかったのですが、
お店の方にお願いし、トックク(雑煮)を作って頂きました。
これを食べてこそ、韓国ではひとつ歳をとれます。
「何回トッククを食べましたか?」
と質問したら、それは年齢を尋ねるのと同じ。
なんてのは、モノの本に必ず出てくるエピソードですが、
正月以外には、まず耳にしない特別な慣用句です。
日本の雑煮はともかく、韓国のトッククを食べ始めたのは、
留学時代である2000年が最初ですから、僕の場合、
「11回(11歳)!」
と答えるべきですかね。
むしろ、食べ逃している年も確実にあるので、
韓国の年齢でいえば、僕はまだヒトけたなのかもしれません。
まあ、実際には韓国では数え年を採用しているので、
韓国に行くと、日本の年齢より1~2歳上になるんですけどね。
いつの間にやら、アラフォーになっている自分に驚きです。
少し遅れましたが、皆様。
「セヘ ポン マニ パドゥセヨ!」
(明けましておめでとうございます)
「チョウン ハネガ デシギルル」
(よい1年になりますように)
店名:ビヤンド
住所:東京都港区芝5-22-6 金山ビル
電話:03-6459-4029
営業:11:30~24:00(月~金)、17:00~24:00(土、日、祝)
定休:なし
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