先週末に開催された「ECOてじまぅる祭りwith八田氏」。
2日間にまたがって、たくさんの方にご来場頂きました。
雨の中のご来場、本当にありがとうございます。
僕は書籍の販売を兼ねつつトークイベントに参加し、
初日は新宿店の店長である島津さんとマッコリトーク。
また、会場から参加者も募って利きマッコリ大会をしました。
2日目は佐野師匠にご登場頂いての調味料トーク。
韓国における調味料とは何ぞやというあたりの話から、
味の根幹を成すダシの発達、海苔の話にまで発展しました。
初日、2日目とまったく違う雰囲気のトークでしたが、
個人的にもおおいに楽しむことができました。
またこの日は普段のイベントとは違い、文化祭的な雰囲気がテーマ。
会場にはさまざまな商品の販売ブースが設けられておりました。
「ECOてじまぅる」が自慢とする山形県の郷土野菜や、
平田牧場が作っているソーセージ、ベーコン、豚肉の味噌漬け。
ほかにも玉締めのゴマ油、海龍ブランドのキムチだれ、ニンニクもろみなど。
数多くの魅力的な商品がずらり、並んでおりました。
さらには自家製のキムチがあったり……。
トッポッキ(餅炒め)、オデン、キムパプ(海苔巻き)なども販売、
軽食類とともに、ビール、マッコリなどもその場で買って飲めます。
試飲用のマッコリも用意され、飲みながら、食べながらという雰囲気でした。
マッコリもずいぶん珍しい商品が揃っておりましたね。
目玉となっていたのは釜山地域の有名銘柄、生濁(センタク)。
名古屋エリアでごく限定的に流通が始まっているそうですが、
扱い量がまだ少なく、日本ではまだまだ珍しい商品です。
釜山を代表する銘柄だけに、すっきりと飲みやすく、
バランスの取れた味わいが持ち味、という印象でした。
利きマッコリのときに、僕はこれと済州マッコリを間違えたので、
やはり韓国内でのスタンダードな生マッコリというラインかと思います。
甘味、酸味をほんのり含む、さっぱりタイプのマッコリです。
こちらは草家というメーカーから出た新商品。
左がマカマッコリで、右が秋ウコンマッコリです。
マカはペルー原産の植物で滋養強壮や勢力増強に効果アリ。
ラベルが「♂♀」マークになっているのもその隠喩でしょう。
機能的には覆盆子酒(山イチゴ酒)のライバル格といえるかも。
秋ウコンマッコリは沖縄産の秋ウコンを使用しています。
こちらは肝機能の促進と、2日酔い防止という効能が。
飲みたいけど、2日酔いは嫌だという方にはぴったりです。
まあ、どちらも明確な効果を保証するものではないでしょうけどね。
味的には普通の殺菌マッコリが粉っぽくなった感じ。
薬用効果がありそうな味わいではあります。
むしろ宴席での話のタネとしておおいに活躍しそうですね。
ご来場頂いた麹醇堂ジャパンの方がお土産を持ってきてくれました。
韓国でも幻の酒と化している「梨花酒(イファジュ)」です。
高麗時代に造られていた伝統酒を、麹醇堂が資料をもとに再現したもの。
梨の花が咲く頃に造る酒、ということで梨花酒なのですが、
酒の色が梨の花のように白いから、という説もあるそうです。
通常のマッコリとは異なり、原料の米を餅にしてから醸造します。
また、一般のマッコリは原液に水を追加して造りますが、
この梨花酒は原液をそのまま飲むので、驚くほどに濃厚です。
ビンから注ごうとしても、とろーりゆっくり流れ落ち、
ぐーっと飲み干したつもりでも、器の底に液体が残っています。
原料が餅なので、口当たりは実にきめ細かくまったりのってり。
飲むというよりも、口の中に滑らせるといった感じです。
かつて韓国で1度だけ飲んだことがあるのですが、
まさか日本で、その味をまた楽しめるとは思いませんでした。
厳密にはマッコリではなく、伝統濁酒に分類されるお酒ですが、
マッコリが持つ本来の味、原液の味を感じられるところに価値があります。
原液ってそのままだと酸っぱくて、アルコールもきつくて、
とても飲めたものじゃないですが、味自体は非常に豊かなんですよね。
原液のよさを残したまま、それでいて酒としての完成度も充分。
そんな意味からも、非常に貴重な酒ではないかと思います。
残念ながら、製造に手間がかかるため韓国内でも流通量が少なく、
値段も高級になるため、なかなか飲むことができません。
いずれ、こういうお酒も日本に入ってくるといいですね。
マッコリが持つ可能性を、おおいに広げる商品だと思います。
韓国で飲んだときの、写真がないかなと探したのですが、
宴席にて大量に並んだうちの1本としてしか撮っていませんでした。
お土産の梨花酒はアルコールが12.5度となっていましたが、
韓国で飲んだときは、もう少し強めではなかったかと記憶しています。
ただ、アルコールが強すぎると飲みにくくはなるので、
12.5度ぐらいが、バランスもとれていて個人的には好きですね。
おかげさまで、貴重な体験をさせて頂きました。
と最後は梨花酒ばかりを熱く語ってしまいましたが、
こうしたサプライズもあって、非常に充実した2日間でした。
本もたくさんの方に買って頂き、本当に感謝しております。
改めまして、ありがとうございました!
6 Responses to 「ECOてじまぅる祭りwith八田氏」後記。