連休中、三軒茶屋にお住まいの方から誘われ、
サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)を食べに行きました。
三軒茶屋はいろいろな飲食店の集まる賑やかな町ですが、
ぽつりぽつりと韓国料理店も勢力を伸ばしている様子。
以前、足を運んだ「オムニ食堂」も繁盛しているようですね。
なんでも大塚のほうに、姉妹店まで出ているとか。
さて、冒頭の写真が目当てのサムギョプサル。
見てわかると思いますが、焼き板が少し変わっています。
新大久保でも一時期流行した透明な水晶板を使用。
いまも「ヘラン」、「とんどこ」など数軒で見かけますね。
水晶を焼き板に使うことで、焼くときに焦げないとか、
一応の利点はあるようですが、いちばんは見た目の高級感。
水晶で焼く! というインパクトが際立つ料理です。
こころなしか肉も輝いて見えますか?
でも、正直なところ焼き板よりもこちらが魅力的。
しばらく前に韓国で流行した、餅で包むサムギョプサル。
これまで東京でもちらほらと生まれては消えていきましたが、
ここの餅は色合いも鮮やかで、味も本格的でした。
ワイン、緑茶、高麗人参が練り込まれているそうですが……。
これはどれだろう。
色合いからして高麗人参バージョンですかね。
特に香りが際立つことはありませんでしたが、
ほんのりとした甘味がよかったですね。
餅の上に焼けた豚肉を乗せ、きな粉を振り掛け、
がぶっといくと、餅の甘味の中から豚肉が飛び出します。
サンチュやエゴマの葉で食べるサムギョプサルとは、
まったく別の方向性を行く味ですが、これはこれで楽しいですね。
また本場で食べたときよりも、餅そのものが美味しいです。
ということで餅のおかわり。
1人前が6枚で、ちょうど僕らも6人。
ひとり1枚ではさすがに物足りません。
ただこの餅が1人前6枚で600円強という値段。
1枚包むごとに100円というのは、ちょっと高い印象ですね。
すべての肉を餅で包む気にはなれませんが、
バリエーションのひとつとしては嬉しいオプションです。
ほかにもキムチ盛り合わせや、ナムル盛り合わせ。
唐辛子マークが3個つく激辛表示にもかかわらず、
ほどよい辛さだったプルタク(激辛のグリルチキン)。
サツマイモやトッポッキ(餅炒め)用の餅も入っていましたね。
たぶんこの店、餅そのものがテーマなのでしょう。
餅で包むサムギョプサルだけではなく、
トッポッキのアレンジラインナップも豊富でした。
結局、メニューを見るだけで実際には頼みませんでしたが、
・コチュジャントッポッキ
・チーズコチュジャントッポッキ
・海鮮トッポッキ
・ハンバーグトッポッキ
などなど。
トッポッキの皿にハンバーグを添えてみる、
という大胆なアイデアに驚きました。
なんとなく味が想像できないでもないですが、
次の機会にはちょっと食べてみたい気もしますね。
すっかり日本で定着したキムチチーズチヂミ。
シメにはヘムルタン(海鮮鍋)を頼んでみました。
スープの下に沈んでいて、この状態では見えませんが、
大きく切ったイカや、殻つきの貝などがゴロゴロ。
適当に煮えたところで、店員さんがハサミでカットしてくれます。
シメは残ったスープでポックムパプ(炒飯)。
海鮮ダシの染み込んだごはんで胃を満たして終了です。
それにしても三軒茶屋というのは不思議な町ですね。
これだけの個性を発揮している店であれば、
おそらくコリアンタウンでも、埋没することはないでしょう。
でも、町そのものの飲食レベルが高いせいか、
ここまでやっても、ごく普通に溶け込んでいる感じです。
お客さんも「韓国が好き!」という雰囲気ではないですし、
世代的にも若いお客さんが多く見られた気がします。
こういうエリアで韓国料理店が個々に切磋琢磨すると、
意外な角度からの進化を遂げたりするんですよね。
今後、目立ってくる韓国料理の新たな話題のひとつに、
そんなタイプの料理が含まれるのではと予感しています。
店名:豚サラン
住所:東京都世田谷区三軒茶屋2-12-10 1、2階
電話:03-5779-6668
営業:11:30~翌0:30(月~木、日、祝)、11:30~翌2:00(金、土)
定休:なし