コリアンストリートのド真ん中に位置するこちらの店。
徳山物産系列の本店、もともとは伝統餅店だったそうです。
なので看板には「徳山商店」のほか「洪家餅房」という文字も。
現在は食材店、飲食店などを営む、多角経営の企業です。
先日記事にした「韓茶cafe流れる千年」も同系列ですね。
本店の店先を見ると、伝統餅のほか各種食材など。
奥には鍋、包丁などの調理器具なども売られておりました。
その中でも目を引くのが、店頭で売られているチヂミ類。
一緒にトッポッキ(餅炒め)なども用意されていましたね。
鶴橋の商店街でもアマダイのチヂミを買い食いしましたが、
ここでも何かひとつ……と思っていたら意外なものを発見!
済州島の市場でよく見かけるピントクではありませんか。
いや、よく見かけるというか、済州島でも出す店が減っており、
むしろ最近は探すのが難しくなっている伝統料理。
蕎麦粉のクレープで、大根の千切りナムルを包んでいます。
日本式かちょっと豪華にニンジンも入っていました。
中はほんのり塩味、外はそっけない蕎麦粉の素朴な甘味。
このシンプルな味わいが、なんともたまらなく好きです。
あったかいうちに食べたほうが明らかに美味しい料理ですが、
ここのは冷めていても、それなりに美味しく食べられましたね。
昔ながらのオヤツであり、祭祀膳にも備える料理ですが、
済州島ではすでに過去の料理としてあまり評価されません。
せいぜい市場の中で細々と露店形式で作っている人がいる程度。
一説にはホットク(お焼き)が普及したおかげで消えていったとも。
まあ、どちらもあったらホットクのほうを食べるでしょうしね。
そんな料理が大阪では今もしっかりと食べることができる。
これも大阪韓国料理が持つ、ひとつの意義ではないかと思います。
店名:徳山商店(洪家餅房)
住所:大阪市生野区桃谷4-6-16
電話:06-6731-7090
営業:調査中
定休:調査中
4 Responses to 桃谷「徳山商店(洪家餅房)」でピントク。