新大久保「新村ヘジャンクク」でピョタギヘジャンクク。

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新大久保を歩いていると、ソウルの地名をたくさん見かけます。
韓国料理店など、韓国関係の店が店名として使っているからです。
ざっと思いつくままにあげてみても……。

・仁寺洞(伝統家具、小物類専門店)
オジャンドン(冷麺専門店)
・光化門(刺身専門店)
・鐘路本家(豚焼肉店)
・大学路(焼肉店)
・南大門市場(韓国スーパー)
・弘大(韓国居酒屋)
・武橋洞(韓国家庭料理店)
・往十里(焼肉店)

といった感じに、新大久保だけでソウル1周できそうなくらい。

しかも町ごとのイメージにあった店なのが面白いですね。
仁寺洞は骨董品街だし、オジャンドンは冷麺の名物通り。
南大門市場は食品類から生活用品までなんでも揃う市場です。

そしてこの日足を運んだのが「新村ヘジャンクク」という店。
新村と言えば、僕が留学時代を過ごしたソウル有数の学生街です。
安い居酒屋、焼肉店などが多いので、飲み歩くには最適。
その町の名をつけたヘジャンクク店なのだから気が利いています。

ヘジャンククとは酔い覚ましのスープを総称する言葉。
2日酔いの朝などに飲むと、絶大なる効果を発揮する復活のスープです。

韓国では地方によってさまざまな種類のヘジャンククがあるため、
「新村ヘジャンクク」でも、たくさんのメニューを用意しています。

コンナムルクッパプ(モヤシスープのクッパ)
ファンテヘジャンクク(干ダラのスープ)
ウゴジヘジャンクク(菜っ葉のスープ)
スンデクッパプ(春雨などを入れた腸詰のクッパ)

そしてこの日食べたのはピョタギヘジャンクク
ピョタギというのは骨のかけらという意味。
豚の背骨がゴロゴロと入った豪快なヘジャンククです。

いわば1人前のカムジャタン(豚の背骨とジャガイモの鍋)なのですが、
カムジャタンとは違って、ジャガイモは入らないことが多いです。
サービスのいい店ではちらほらとジャガイモが入ることもありますけどね。
あくまでもメインはピョタギ(骨のかけら)のスープです。

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豚の背骨はスープを取るダシ要員でもあり具でもあり。
骨のまわりにこびりついた肉を、せせったりかぶりついたりして食べます。
韓国ではけっこう骨まわりの肉が気前よくついているのですが、
カムジャタンも含めて、日本ではちょっと寂しいことが多い模様。
以前も考察しましたが、日本では仕方のないことでしょう。

それでもこの店では大きな骨の塊が4、5個は入っていましたかね。
骨まわりの肉は控えめでも、料理全体としてはボリュームがありました。

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パンチャン(副菜)は3品。カクトゥギが実にいい漬かり具合でした。
漬かりすぎて角がなくなったようなのも、あれはあれで美味しいですが、
ちょうどいい歯触りで、ざっくりくる感じの時期がたまりません。

新大久保界隈にはヘジャンククの専門店がもうひとつ存在し、
大久保通り沿いに「ヤンピョンヘジャンクク」という店があります。
こちらは和牛を使ったネジャンタン(内臓のスープ)が美味。
ただ、場所が離れているので、さほど競合というイメージはないですね。

味的には「ヤンピョンヘジャンクク」のほうが好みなのですが、
「新村ヘジャンクク」には24時間営業という強みがあります。
「ヤンピョンヘジャンクク」は午前3時に閉まるので朝行けません。
酔い覚ましのスープという意味でも、ふさわしいのは朝なんですよね。
一晩中遊んだ後に食べる、ヘジャンククがまた最高なのです。

24時間営業なのはおそらく歌舞伎町だからでしょう。
地の利を生かした営業スタイルが嬉しいお店です。

店名:新村ヘジャンクク(しんちょんへじゃんくく)
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-20-14内田ビル1階
電話:03-3205-8539
営業:24時間(日曜日のみ7時まで)
定休:なし

<過去の関連日記>
(02月01日)元祖ヤンピョンヘジャンクでネジャンタン。
(02月03日)2次会でホルモン鍋。
(02月18日)2次会は「ヤンピョンヘジャンクク」で鍋仕立て。



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