コリアうめーや!!第91号

コリアうめーや!!第91号

<ごあいさつ>
12月も折り返し地点を迎え、
カレンダーの残りもわずかとなりました。
読者皆様も忙しい日々をお過ごしのことと思います。
もういくつ寝るとクリスマス、そして大晦日。
年越しそばをすすってカウントダウンをしたら、
もう2005年になるという驚きです。
ついこないだミレニアムで大騒ぎしたはずなのに、
月日の流れるのは本当にはやいものです。
さて、今号のコリアうめーや!!ですが、
年末ということで、企画モノをひとつ用意しました。
ご記憶の方がどれだけいるかわかりませんが、
第40号で登場した2人のキャラが復活です。
年末の慌しさにも負けないように、
ドタバタと賑やかにいきましょう。
コリアうめーや!!第91号。
1年を総括する、スタートです。

<2004年これがうまかったベスト10!!>

「こんばんは。司会の古里柳徹子でございます」
「こんばんは。宇米谷宏です」

「コリやなぎ徹子と、うめーや宏。」
「2人合わせてコリアうめーや!!でございます」

ぱちぱちぱちぱちぱちぱち。

「さて、本日は1年間のうまいものがテーマです」
「八田氏が食べた韓国料理のベスト10ということですね」

「いったいどんな料理がランクインしているのでしょう」
「まったく予想がつきません。実に楽しみです」

「それでは早速、順位のほうを見てみましょう」
「まずは第10位から第8位までの発表です!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第10位、美味なる凶器、プルタク
第9位、釜山名物ムンヒョン洞コプチャン
第8位、済州島名物ヘムルトゥッペギ

「おおー、いきなり個性的な面々ですね」
「第10位には第82号で登場したプルタクの名が上がっております」
「それでは八田氏のコメントを聞いてみましょう」

どもども、よろしくお願いします。
いやあ、プルタクは本当に衝撃的でしたねぇ。

激辛ソースをからめた鶏肉料理なのですが、
正直、食べることそのものが苦行のような料理でした。
それでもうまいと思うのが不思議でしたね。

詳しくは第82号のバックナンバーをごらんください。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume82.htm

第9位のコプチャンはプサンナビというサイトの企画で食べました。

豚のホルモンをコチュジャンベースのタレで焼いたもの。
とろとろに溶ける小腸、ざっくりとした歯ごたえのハツ。
こってりした味わいが、また焼酎とよく合うんですよねぇ。

釜山の夜を満喫したという感じでした。
プサンナビでのコプチャンレポートはコチラ。
http://www.pusannavi.com/food/food_r_article.php?id=47&ArtNo=10

第8位にあげたヘムルトゥッペギもうまかったです。
済州島は海からの恵みがたいへん豊富な土地。
とれたての海の幸を、どっさり入れたチゲがこの料理です。

その具の豪華さたるや、まさに落涙モノ。
小さいイセエビに始まり、トコブシ、アサリ、そしてウニ。
こんな贅沢をしてよいのだろうか、というほどのうまさでした。
ううっ、じゅるるるっ。

「はい、八田氏のコメントでした」
「うーん、なかなか力がこもっていましたね」
「力をこめすぎて、途中でヨダレを拭っている姿が間抜けでした」

わはははははは。(場内爆笑)

「さて、それではどんどん続けていきましょう」
「第7位から第5位までの料理を発表です!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第7位、夜の新大久保にてコリコムタン&パギムチ
第6位、ついに発見、大邱のテグタン
第5位、自宅でチャレンジ手作り冷麺

「おや、ちょっとかわった雰囲気の料理が並びましたね」
「何やら個人的な思い入れがありそうな感じです」
「では八田氏、コメントをお願いします」

はい、新大久保というのは東京にあるコリアンタウンなんですが、
お世話になっている韓国家庭料理の店がひとつあるんですよ。

先日、ちょっと夜遅くにお邪魔したら、
ちょうど夕飯だから一緒に食べていけということになりまして、
まかないのごはんをご馳走になったんです。

そのときのメニューがコリコムタンとパギムチ。
コリコムタンは牛テールを煮込んだスープ。
パギムチは細ネギのキムチです。

「店で出すものじゃないから味がちょっと濃いよ」

なんて言われたんですが、これがうまかったですねえ。
細ネギのキムチでごはんを巻いて食べるとうまい、
とか教えてもらったりして。

家庭料理の店で食べる、本当の家庭の味でした。

第6位はずっと探し続けていた大邱のテグタンですね。
メルマガの第89号でレポートをしました。

牛肉のスープに大根、長ネギを入れただけの簡単な料理なんですが、
長年追い求めた料理ということで、うまさもひとしおでしたね。

テグタンのレポートはコチラです。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume89.htm

第5位は夏にチャレンジした、手作りの冷麺です。
さすがに麺は打てませんでしたが、その分スープにこだわりました。

牛スネ肉と鶏胸肉を野菜と一緒に長時間煮込み、
出来上がったスープを、トンチミという大根キムチの汁と混ぜる。
これだけで格別にうまい冷麺スープが出来上がるんです。

食べたときは感動しましたねえ。
せっかくなのでホームページにレシピをアップしておきます。

冷麺のレシピページはコチラ。
http://www.koparis.com/~hatta/recipe/recipe_013.htm

「はい、第7位から第5位までのコメントでした」
「なんか妙にリンクが多いのは気のせいでしょうか?」

「いい機会だから宣伝しまくろうと思ってるんでしょ」
「なるほど、セコイですね。八田氏が考えそうなことです」

がはははははは。(場内爆笑)

「それでは続いて第4位の発表に移りましょう」
「ランキングスタート!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第4位、先生手作りのタッペクスク&ヌルンジマッコルリ

「先生の……手作りですか? これはどういうことでしょう」
「八田氏、説明をお願いします」

韓国に行ったときに、お世話になった料理の先生を訪ねたんですよ。
教室にお邪魔したんですが、なんと自ら腕をふるってくださいました。

タッペクスクというのは鶏の水炊きのこと。
鶏肉は塩をちょっとつけて食べて、スープはお粥にします。
ヌルンジマッコルリはおこげの香りがする韓国の民俗酒。
これがまた香ばしくてうまかったですね。いい思い出です。

「なるほど。きれいにまとめてきましたね」
「さて、ではこのへんで次点の発表です」

ダララララララララララ……。ジャン!!

次点、土鍋ビビンバ

「土鍋ビビンバ? なんですか、それは?」

友人にとにかく混ぜるのが大好きという人がいるんですよ。
その人の誕生日に、思う存分混ぜられる料理を贈ろうと……。

「土鍋いっぱいのビビンバを作ったんですか?」

はい。一晩徹夜して作りました。

「アホですねえ……」

はははははは。(場内冷笑)

「では気を取りなおして、ベスト3の発表です」
「と、言いたいところなのですが、ここで八田氏から言い訳があります」

「言い訳ですか?」
「はい。どうも何か思い悩んだ模様です」

いやあ、いくら考えても順位をつけられないんですよ。
今年のベスト3は確定なんですが、どれも甲乙つけがたい。
第1位が3つということで勘弁願えないでしょうか。

「ベストテンを名乗りつつ、最後の最後で責任放棄ということですね」
「仕方ないですねぇ。とにかく発表してください」

すんません……。

ダララララララララララ……。ジャン!!

第1位、山奥の店で食べた絶品サムゲタン
第1位、2年間熟成キムチで作るキムチチゲ
第1位、梨泰院パダ食堂のジョンスタン

「はい、1位が3つ並びました」
「八田氏、コメントをどうぞ」

まずサムゲタンですね。
サムゲタンは若鶏のお腹にモチ米などを詰めた料理です。
韓国では比較的あちこちで食べられる料理なのですが、
今年の7月に食べた店はとにかくすごい場所にありました。

ソウルの端っこにある山奥のようなところで、
屋根のないキャンプ場のみたいなお店なんです。
鶏を煮込むのも、カマドにマキをくべていました。

でも、ここで食べたサムゲタンは本当にうまかった。

鶏肉がしまっていて、とにかくスープが濃い。
1人前でもかなりのボリュームなんですが、
スープ1滴までペロリとたいらげました。

2年間熟成キムチで作るキムチチゲも感動でした。
キムチは保存食なので、保管をきちんとすれば2年でも持つんです。

えもいわれぬ酸味。どっしりとした深いコク。
キムチチゲというのは、ここまでうまいものなのかと思いました。

ちなみにこの話もメルマガに書いています。
しつこいようですが、アドレスはコチラ。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume86.htm

そして最後は梨泰院の町で出会ったジョンスタンですね。
ハムやソーセージなど洋風の食材を使ったチゲのことです。

ほとんど同じ料理でプデチゲという有名な料理があるのですが、
その店は独自の歴史を掲げていて、プデチゲを名乗らないんです。

そして味もプデチゲの1歩上を行く印象。
それまで持っていたプデチゲの概念を根底から覆してくれました。

こってりとしたチーズが溶け、太いソーセージが口の中でプリプリ。
「シチューのようなプデチゲ」という情報を聞いて行ったのですが、
野菜の切り方もゴロンと大きく、本当にシチューっぽい感じでした。

この話もメルマガ第81号で書いています。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume81.htm

「はい、見事1位が3つ出揃いました」
「こうしてみると、確かに感動が伝わってくる気がしますね」
「2004年も無事おいしいものが食べられたようです」
「八田氏、最後に何か一言ありますか?」

2004年もおいしく幸せな年でした。
来年もおいしいものを食べまくりたいと思います。

「はい。ありがとうございました」
「という訳で、そろそろお別れの時間です」
「どの料理も本当においしそうでしたね」

「来年はどんなおいしいものに出会えるのでしょうか」
「2005年も目一杯感動して欲しいですね」

「それではこれにて2004年のベストテン終了です」
「また来年、お会いしましょう!」

<お知らせ>
2004年ベストテンの写真がホームページで見られます。
よかったらのぞいてみてください。
http://www.koparis.com/~hatta/

<お知らせ2>
『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』は好評発売中。本当に3日で終わった! という話もあちこちから聞くようになりました。著者としては嬉しい限りです。書籍刊行情報はコチラからどうぞ。

書籍刊行情報
http://www.koparis.com/~hatta/news/news_000.htm
表紙紹介ページ
http://www.koparis.com/~hatta/news/news_008.htm
内容紹介ページ
http://www.koparis.com/~hatta/news/news_009.htm

<八田氏の独り言>
来年はいよいよ第100号を迎える年。
コリアうめーや!!はまだまだ続きます。

コリアうめーや!!第91号
2004年12月15日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com



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