コリアうめーや!!第40号
<ごあいさつ>
11月になりました。
八田氏は今、慶州に来ています。
かつては新羅の首都として栄えた古都慶州。
仏国寺、石窟庵が世界遺産として登録され、
また地域全体も慶州歴史地域として世界遺産になっています。
街のあちこちに遺跡や古墳などが散らばり、
屋根のない博物館と称されたりもします。
歩いているだけで高尚な気分になる。
そんな場所でもあります。
さて、コリアうめーや!!は第40号。
記念の号ということでちょっと趣向を変えてみました。
キムチをテーマにしたお遊び企画。
趣味に走ってスタートです。
<ザ・キムチベストテン!!>
「こんばんは。司会の古里柳徹子でございます。」
「こんばんは。宇米谷宏です。」
「コリやなぎ徹子と、うめーや宏。」
「2人合わせてコリアうめーや!!でございます」
ぱちぱちぱちぱちぱちぱち。
「さて今週もザ・キムチベストテンの時間がやってまいりました。」
「今週はどんなキムチがランクインしているのでしょうか。」
「まずは第10位から第8位まで見てみたいと思います。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第10位、切干大根のキムチ
第9位、ニラのキムチ
第8位、ムルキムチ
「渋いところがランクインしてきましたね。」
「はい。切干大根のキムチが10位に入ってきました。」
「さて、八田氏のコメントを聞いてみましょう。」
まず10位の切干大根のキムチですが、
普通の大根キムチと違ってボリボリ齧る歯触りが魅力ですね。
細切りにしたスルメを加えることもあります。
9位のニラキムチは慶尚道、全羅道など南部地方でよく食べられるキムチ。
少し細めのニラを使い、強い香りを活かして作るキムチです。
8位のムルキムチは汁を飲むキムチ。
大根の葉や白菜などの野菜をザク切りにして入れます。
酸味のきいた冷たい汁が、口の中をさっぱりとさせてくれます。
「はい。八田氏のコメントでした。」
「なにか普通にまとめてきたという印象ですね。」
「下位のほうだから適当にランキングしているんじゃないですか。」
「8位も9位も大差ないですからね。」
「そもそも八田氏がムルキムチ食べてるとこなんてあんまり見ないですよ。」
わはははははは。(場内爆笑)
「さあ、ランキングはまだまだ続きます。」
「第7位から第5位までのランキングをどんといってみましょう。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第7位、チョンガクキムチ
第6位、からし菜のキムチ
第5位、カクトゥギ
「おおっと。大根のキムチがふたつ入ってきましたね。」
「6位はからし菜のキムチですか。これはだいぶマニアックですよ。」
「では八田氏にコメントを聞いてみましょう。」
チョンガクキムチは10センチほどの小さい大根を使ったキムチです。
縦に切った長いままのキムチを箸休めとしてガリガリ齧ります。
個人的にはビビンバなどの米料理とよく合うと思います。
かぶりついて食べるのが魅力のキムチです。
からし菜のキムチは全羅道地方でよく食べるキムチ。
鼻にツーンと抜ける独特の辛さが持ち味です。
唐辛子のヒリヒリした辛さと、からし菜そのものの辛さ。
2種類の辛さが同居する新しい味わいのキムチです。
カクトゥギは大根をサイコロ状に切ったキムチ。
日本の焼肉屋さんではカクテキと呼ばれています。
ソルロンタン、カルビタンなどのスープ料理によく合います。
漬けたてでカリカリしたのもいいですが、
漬かり過ぎて角がはっきりしなくなった、しなしなカクトゥギもうまいです。
「ちょっとずつ熱が入ってきましたかね。」
「八田氏はからし菜のキムチがけっこう好きらしいですよ。」
「ほう。」
「ただめったに食べられないから味をよく覚えていないとか。」
「なんですか、それは。」
がはははははは。(場内爆笑)
「それでは第4位の発表に行きましょう。」
「ランキングスタート。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第4位、ネギのキムチ
「お、これは意外な伏兵が上位に食い込んできました。」
「ネギのキムチが4位にランクインです。」
「では八田氏のコメントをどうぞ。」
普通の長ネギではなくてですね。万能ネギなどの細いものを使います。
噛み締めたときにトロリと流れ出る、ネギの甘さがたまりません。
ネギ独特の強い香りが、キムチの辛さとうまく調和します。
緑色の部分もおいしいですが、白いところのシャキシャキ感もいいですね。
「だいぶ熱がこもっていますね。」
「常に食卓に上がるキムチではないですからね。」
「そのへんの稀少性も第4位というランキングに影響したのでしょう。」
「ではこのあたりで次点の発表をいたします。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
次点、ポッサムキムチ
「キムチの王様といわれるポッサムキムチが次点ですか?」
「一体どうしたことでしょう。」
高級キムチだから食べたことないんですよ……。
はははははは。(場内冷笑)
「では気を取りなおして、いよいよベスト3の発表です。」
「まずは第3位です。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第3位、白菜のコッチョリ
「白菜のキムチではなくてコッチョリですか?」
「八田氏これはどういうことでしょう?」
コッチョリというのは漬けてすぐに食べる浅漬けキムチのことです。
普通のキムチは発酵期間を置きますが、コッチョリは食べる直前に作ります。
白菜の瑞々しさが損なわれないので、しゃっきりとした歯触りが楽しめます。
キムチの酸味が苦手だという人にも最適です。
「なるほど。コッチョリですか。意外な線でしたね。」
「はい。では第2位の発表です。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第2位、白菜のキムチ
「おおっと。最もメジャーな白菜キムチが2位ですか?」
「白菜キムチが王座から陥落です。」
やっぱり白菜のキムチは食卓に欠かせないですよね。
八田氏としては酸味よりも甘味を感じられるキムチが好きです。
え、なんで1位じゃないのかって?
それは1位を見てから言ってください。
「はい、それでは第1位の発表に移りたいと思います。」
「第1位のはっぴょう……の前にCM!」
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【韓国語食の大辞典 Version2.1】
言葉を知ることとは文化を知ること、という言葉を合言葉に作られた韓国
の食分野専門辞典。収録語数は4019語。29のカテゴリに分けられているの
で使いやすさも抜群です。わからない単語があったらこちらへどうぞ。
http://www.koparis.com/~hatta/jiten/jiten.htm
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「メルマガの中にCMが入ってきましたね。」
「ギャグのつもりなんでしょうね。」
「仕方ないですね。」
「気を取り直していきましょう」
「第1位の発表です。」
ダララララララララララ……。ジャン!!
第1位、キュウリのキムチ
「第1位はキュウリのキムチでした。」
「白菜を押しのけて堂々の1位。いやあ立派です。」
「では八田氏のコメントを聞いてみましょう。」
キュウリのキムチ。韓国語でオイキムチがやっぱり1番です。
夏の暑い時期にこのキムチが出てくると元気が出てきますね。
普通のオイキムチではなく真ん中に切れ目を入れて具を詰めたオイソバギが好きです。
よく漬かったのもおいしいですが、瑞々しさが残っているのもいいですね。
太いままのを正面からカプリ! ウインナーばりのいい音がします。
「なるほどキュウリのキムチが1番。」
「こうして見ると八田氏の個人的な嗜好がわかる気がしますね。」
「ていうか、かなり個人的なランキングですよね。」
「ということで今週のザ・キムチベストテン。お別れの時間がやってまいりました。」
「来週はどんなキムチが登場するのでしょうか。」
「それではまた来週。」
「ごきげんよう。」
<お知らせ>
キムチの写真をホームページで見られます。
よかったらのぞいてみてください。
http://www.koparis.com/~hatta/
<八田氏の独り言>
ザ・ナムルベストテンもいつかやりたいです。
モヤシ、ナス、ゼンマイ、ワラビ、セリなどなど。
コリアうめーや!!第40号
2002年11月1日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com